校門を帰る一人や沈丁花  江見悦子さん(2015/6 万象)

 

 

近隣仏寺 裏庭にて  2024/3/8撮影

 

散歩がてら寺に寄り、狭いくぐりを抜け裏庭に廻った。

瞬間、香りに包まれる。

 

早春あるいは晩冬となるのか、裏山も含めた庭は木立ばかりで、

香りがなければ見過ごしてしまいそうなこの沈丁花以外花はない。

 

この香りをかぐと、はるか昔の卒業式の日の自分にかえる。

 

しばらく佇み、ふと見上げると鳥の巣がある。

気配はない。

乱れのない巣の形に親鳥の健気さを感じる。

無事巣立ったろうか。