(写真は、近郊公園。記事とは関係ない。)
読売新聞 朝刊 2023/9/12-18(計5回連載)「医療的ケア児と家族」
記者:安藤奈々さん(5回目のみ記名あり)
記事には、子ども本人、家族、医療従事者等の写真も掲載されている。
以下の内容は、すべて抜粋
「医療的ケア児支援法」が施行されて、2年になる。
医療的ケア児の日常生活を社会全体で支えることを掲げている(2021/9施行)
日常的に医療的な介護(人工呼吸器、痰吸引、胃への経管栄養など)が必要な子どもは、現在推計約2万人と言われている。
■退院後支援では多職種の連携、友人としてできる支援
(出産)退院後に医療機関や行政から十分な説明や情報提供がなかった、と答えた人は36%にのぼるという。(2022/12厚労省調査による)
*冨田 直さん(東京都立小児総合医療センター 在宅診療科部長)の言葉
「子どもに重い病気があり、ケアが必要だという現実を、親がすぐに受け入れられるわけではない。退院でつながりが切れないよう、生活の伴走者となって支えていきたい」
「家族の中には疲れ切ってしまって、誰かに頼る気力さえなくしてしまった人もいます。『助けてほしい』と言える人だけが、支援を必要としているわけではありません。定期的に連絡を取ってゆっくり話を聞く機会をつくることは、孤立を防ぐ助けになります」
■こどもを預かる「休息施設」をどの地域でも増やして欲しい
医療的ケア児の家族の4割が「5分以上、目が離せない」。半数以上が「家族以外に預けられるところがない」。医療型短期入所施設でも地域差があり、人工呼吸器が必要な子どもは利用できない施設もあるという。(厚労省調査による)
*内多勝康さん(国立成育医療研究センター内にあるレスパイト施設、医療型短期入所施設「もみじの家」ハウスマネジャー)の言葉
「親は常に気が張っていて、慢性的な不眠に悩んでいる人も多い。どの地域でも安心して親が休めるよう、身近に利用できる施設が増えてほしい」
■保護者が付き添いなく通学し、希望する教育を受けられるようにする
特別支援学校の授業や登下校に、保護者が付き添う医療的ケア児は6割を超えているという。(2022/5文科省調査による)
*岡崎 伸さん(大阪市立総合医療センター 小児脳神経内科部長)の言葉
「病気や障害を理由に希望する教育が受けられないのは残念なことだ。学校や自治体、医療者が一丸となって対応するべきだ」
■災害支援 医療者が橋渡し、具体的に考える
2021年改正の災害対策基本法では、「災害弱者」について、一人ひとりの避難方法を事前に決めておく「個別避難計画」の作成を市区町村の努力義務とした。
策定済みの自治体は9.1%、計画に基づく訓練実施は13.6%だった。(2023/1時点
内閣府と消防庁の調査による)
*岬 美穂さん(国の災害派遣医療チームDMAT事務局で小児科医)の言葉
「自治体の防災担当者は、医療的ケア児の受け入れに何が必要なのか、詳しく知らない。医療者が家族との橋渡し役となることは、具体策を考える上で効果的だ」
