1969年発行後、この50年で、累計82万部発行されたという。

今回、カラー版として、再発行された。

 

西洋油彩画の歴史。15世紀から20世紀まで。

Ⅰ:15作品 ファン・アイク(油彩画の創始者)~マネ

Ⅱ:14作品 モネ~モンドリアン

 

50年前の著作だが、いっこうに古びていず、難しくなく、理解が追いつく。

カラーの絵の美しさに頁が進む。

 

9歳の時惹かれた、ラファエロの聖母のまなざし。

マチスの赤橙色。

 

絵を観る視点を教えてもらえることで、絵が近づき、自分を知る。

 

 

Ⅰ:15作品のうちから

 

ラファエルロ「小椅子の聖母」

1514年作 油彩 直径71㎝の板絵

若い母親が膝に子を抱いた慈愛溢れる母子像

実際は、マリアとイエスとヨハネが描かれている

 

ルネサンス期の人間中心の時代において、理想は、現実を延長した先にある。

 

”ラファエルロは恋人の姿を通して、永遠の美をこの世に実現しようとした”

 

 

Ⅱ:14作品のうち、

 

マティス「大きな赤い室内」

1948年作 油彩 146×97㎝のカンヴァス絵

床壁に奥行きがなく、赤一色で塗りつぶされ、

その中に、テーブルや花や絵や敷物などが、気ままに配置されている。

 

”構成そのものはきわめて知的なものでありながら、マティスの作品がつねにわれわれに感覚的に強く訴えてくるのは、まさしくその「本能的に理解」された色彩の表現力の故にほかならない”

 

 

掲載のどの絵も心惹かれ、印刷ではあるが、観飽きない。

 

油絵が描かれるようになってから500年ほどの間に

絵の形は様々に変容している。

新しいものは世間から受け入れられず

それでも描き続け、その後の新しい形へと続いていく。

 

 

なぜ変容していったのか

 

”絵とは何かを問うことは、人間とは何かを問うことと同じだ”

 

 

 

著者:高階秀爾

発行:岩波書店 (岩波新書新赤版)

 

著書:カラー版「名画を見る眼Ⅰ」油彩画誕生からマネまで

   発行 カラー版2023年5月  (初版1969年)

  :カラー版「名画を見る眼Ⅱ」印象派からピカソまで

   発行 カラー版2023年6月  (初版1971年)