あの日の海に振る雪を思った。

海辺にいき、ふたりは行方不明になった。

 

最低のまま、

毎週、見知らぬ男と寝るようになった。

そうしているときだけ、

 

ほんのすこしあの日が遠くなるような気がした。

 

(部分抜粋)

 

著書:「水を抱く」

著者:石田衣良

発行:新潮社 2013年発行(2012年5月「週刊新潮」連載初出~)