古代ローマの公衆浴場「テルマエ」をテーマにした展覧会です。テルマエを中心とした古代ローマの豊かな文化と日本の公衆浴場や温泉(神戸すぐ近くの有馬温泉)についても紹介がされています。
ローマ市で最初のテルマエは紀元前25年、初代皇帝・アウグストゥスの側近であったアグリッパによって建設されたそう。
#アグリッパは軍人でもあり多才な参謀的な人だったっぽい
#炉や床下暖房を備えたテルマエは前3世紀には別の地域に存在していたらしい😳
●熱浴室(カルダリウム)の想像復元
●カラカラ浴場の写真
テルマエは大衆の人気が高かったらしく、4世紀には市内に大規模なテルマエが11、小規模なものは900前後あったのだとか。当時のローマ市が現在と同じ大きさなら東京23区の2倍ぐらいらしいのですが、すごい数ですよね♨️
運動をしたりマッサージを受ける施設のほか、食事をしたり音楽を聞いたり、図書館がついたテルマエもあったそう。
これ、近隣にある老舗健康ランドにそっくり。ということは、現代におきかえると、超高級ホテルか旅館みたいな立派な建物の中が健康ランドみたいになってて、無料か格安で使える・・・みたいな感じ?それは通ってしまいそう😁
当時は貧富の差が拡大していたそうなのですが、テルマエには皇帝も来ることがあったそう。
#庶民の家のほとんどは狭い集合住宅で、水道もお風呂も台所もなかった
デモンストレーション的な意図もあったかもしれないですが、皇帝が庶民と同じ施設を使うことがあり、一市民が皇帝と直に話す機会があったのかもしれない、ということを知り驚きました。
●「カラカラ帝胸像」212-217年
大理石の胸像。かっこいい✨
●「恥じらいのヴィーナス」1世紀
大理石。後ろ姿も美しかったです。
●フレスコ画「ヘタイラ(遊女)のいる饗宴」1世紀
●モザイク画「牧神頭部」1世紀
小さなサイズでしたが、フレスコ画やモザイク画も見れて嬉しかったです。また、写真は撮れませんでしたが、黄色い古代ガラスの瓶があって、とても美しかったです。
●「悲劇の仮面を表した軒瓦(アンテフィクス)」1世紀
古代ギリシャ・古代ローマの演劇は仮面をつけた俳優によって演じられた。
●「アプリア赤像式鐘形クラテル」前4世紀
クラテルは古代ギリシャの混酒器で、饗宴の席でワインを水で割るのに用いた。
●「千華文の杯と皿」前1-後1世紀
モザイクガラス。2000年前にこのようなものがあったとは驚き。美しい✨
●「ストリギリス(肌かき器)」前3-前1世紀
銅製。痛くないの??と不思議に思ってしまう。
●「人体を形どった奉納模型 足」前3-前2世紀
治癒を願った部位が快癒した時に感謝として奉納されたもの。
●「花王石鹸」
1890年(明治23年)発売。このブランド、こんなに昔からあるものだったとは。知りませんでした。
前に見たポンペイのフレスコ画の展覧会やポンペイ展なども思い出し、楽しい展覧会でした。
ヤマザキマリさんの「テルマエ・ロマエ」漫画も映画もまだ見ていないのですが、ぜひ見たくなりました。そして、塩野七生さんの「ローマ人の物語」も。実家にあるかな?探しにいかなきゃ📚
古代ローマをほとんど知らない私の覚書📝
・初代皇帝アウグストゥス
即位前はオクタウィアヌスと呼ばれる。カエサルの姪の子。
・共和制時代
カエサル独裁→三頭政治(オクタウィアヌス、アントニウス、レピドゥス)→ アクティウムの海戦でオクタウィアヌスがアントニウスに勝利→帝政へ
・アグリッパ
オクタウィアヌスの腹心の軍人・政治家。後に娘婿にもなった。よほど信頼していたんですね。