本当に美しいコレクションだと思います✨
まずは高麗青磁の清らかさと透明感。高麗青磁とは、朝鮮半島で高麗時代(10-14世紀)に作られた青磁器です。
会場の説明には「翡色幽玄」とあり、翡翠のような青が本当に美しい。中国においても天下第一と評されたのだとか。うっとり鑑賞しました。
●「青磁 瓶」高麗時代、12世紀後半
●「青磁陽刻 菊花文 碗」高麗時代、12世紀
●「青磁象嵌 雲鶴文 梅瓶」高麗時代、12世紀
李朝(14-19世紀末)時代の白磁の品のある清廉な雰囲気も綺麗でした。
当時、国家の政治と倫理の中心を成したのは儒教でした。儒教の倹約を美徳する精神から白磁が好まれたようです。
● 「粉青粉引 簠」朝鮮時代、15世紀
●「白磁陽刻 四君子文 角瓶」朝鮮時代、18世紀
時代と場所が大きく変わりますが、唐代(7-10世紀初め)の俑も素敵でした。
これらは死後の豊かな暮らしへの願いを込めた明器(冥器)と呼ばれる副葬品なのだそう。
●「加彩 宮女俑」唐時代、7世紀
●「加彩 婦女俑」唐時代、8世紀
わずか1世紀ほどで美人の定義が変わった(細身→ふくよか)のかも?
宋(10-13世紀)〜元(13-14世紀)時代の青磁をはじめとする陶磁器も美しい。
同じ青磁でも高麗青磁とは全く雰囲気が違い、緻密さや重量感を感じます。
●「飛青磁 花生」国宝。元時代、14世紀。龍泉窯。
●「青磁 鳳凰耳付花生」重文。南宋時代、13世紀。龍泉窯。
また、茶道具の茶碗でお馴染み、景徳鎮窯の大作もずらり。曇りのない青が美しい。皇帝のための窯なんだなぁ、と納得。
●「青花 牡丹唐草文 盤」重文。元時代、14世紀。景徳鎮窯。
●「青花 蓮池魚藻文 壺」重文。元時代、14世紀。景徳鎮窯。
●「木葉天目 茶碗」重文。南宋時代、12-13世紀。吉州窯。
●「法花 花鳥文 壺」重文。明時代、15世紀。
・・・とてもとても書ききれないし、載せきれない!重文や国宝の山です。
●六田知弘「壁の記憶#20」
「白磁 壺」朝鮮時代、18世紀
第一室目の現代アート( 六田知弘 さんの写真)とのコラボ展示も素敵でしたし、思った以上に面白かったのが、油滴天目茶碗(国宝)をまるで触ったかのように体験できるコーナー。なんとなく軽いイメージを持っていましたが、ずっしり重い!驚きました。
●「油滴天目茶碗」国宝。南宋時代、12-13世紀。建窯 。
次の展覧会のテーマは何なのでしょう。気が早いですが、今から楽しみです。