お目当ての菅楯彦、いくつか出ていました✨「大阪の日本画」展で知った画家で、人々の日常の営みへの優しい眼差しが好き。色使いもきれい。お祭りや季節ごとの行事の絵が楽しかったです。
●菅楯彦「春風小午 野崎参り」大正〜昭和期
野崎参りとは大阪・大東市の慈眼寺(野崎観音)へのお参りで江戸時代には大阪商人で賑わった。寝屋川の水路を舟で行く者と土手を行くもので罵り合い、勝てば一年の幸いを得るという俗信があるそう。近松門左衛門「女殺油地獄」で出てきた堤だそうです。
●菅楯彦「住吉まゐり」大正〜昭和期
人々が手にしているのは福笹。
●菅楯彦「年中行事画巻」大正時代
●須磨対水「緑竹筍図」明治〜昭和期
須磨対水は近年、船場派と呼ばれる明治元年生まれの画家。
大河ドラマにちなんでなのか、源氏物語や周辺をテーマにした絵も出ていました。華やかな金屏風の絵や色紙もあり。
●「源氏物語図屏風」江戸時代
第二十帖「朝顔」童女が雪遊びをするのを源氏と紫の上が眺めている。
●土佐派「源氏物語図色紙」より「空蝉」江戸前期
●月岡雪鼎「定家詠十二ヶ月押絵貼屏風」江戸中期
藤原定家「詠花鳥和歌」に基づき、十二ヶ月の花鳥と王朝人物を描く。
平安王朝を題材にしているのですが、浮世絵の美人画のような独特の雰囲気があり、素敵だと思いました。
●加地種月「唐美人図屏風」大正〜昭和期
隋の故事に取材。趙師雄が梅の名所・羅浮山で美女と出会い酒を酌み交わしたが、一夜明けると梅の木だけがあった。美女は梅の精だったというお話。
美しさにうっとり。こう言う中国の故事にちなんだ作品、大好きです。
●佐藤魚大「桜下美人図」 江戸後期
●「四季花鳥図屏風」江戸後期
●二代 長谷川貞信「浪花風景十二月」より「皐月 五月雨の茶臼山」昭和14年
見応えたっぷり、楽しい展覧会でした。
#とっても良心的¥500の企画展
#「桜下美人図」と「源氏物語図屏風」は5/20まで