謎に満ちているメキシコの古代文明。面白そう!と展覧会へ。
紀元前15世紀から後16世紀のスペイン侵攻まで、3千年以上😳にわたって繁栄したメキシコの古代文明のうち「マヤ」「アステカ」「テオティワカン」を中心に独自の世界観と造形美を紹介する展覧会です。
3000年の文明3つが分かりやすく紹介されています。が、とにかく膨大な情報量。
最初に時期と地域を確認、マヤ(緑)とアステカ(赤)は地域が少し離れていて同時代に存在していたんですね。マヤ、長いなぁとびっくり。
3つの文明に共通しているのは、多神教で人身供犠の文化があったこと。何故生贄が必要だったのか?
古代メキシコの人々は、今の世の中は5度目の世界で、現世の始めに神様が火に飛び込んで太陽と月を生み、人類や主食のトウモロコシを含むあらゆる生命体は、犠牲になった神々の加護により生かされている、という自然観(比較的解明されているアステカ神話による)のもと、人間の最も大切な命を神々に捧げたようです。
また、三文明に共通する巨大なピラミッドは、死者の眠る地下世界へと通じる聖なる出入口として建てられていたとのこと。王は神々に働きかける祭司であり、人々と神々を仲介することで権威を得ました。死後は様々な儀式が行われたピラミッドの奥深くに埋蔵されたようです。
輪廻転生の概念があったことや、装飾としてよく出てきた動物は、蛇・ジャガー・鷲なのも印象的でした。
地域を確認してから見始めたつもりでしたが、途中でマヤ文字や翡翠の装飾品が出てきたあたりで混乱気味に🌀
あれ、文字はないんじゃなかったっけ、翡翠ではなく黄金は?頭が整理できないまま見終えて、帰宅してゆっくり図録を開いて判明したのは、南米のアンデス文明(インカ帝国など)と中米のマヤ・アステカ・テオティワカン文明がごっちゃになっていたということ💦
中米と南米は勝手に同じように感じていたけど、別の文明圏なのですね。
そんなわけで、入口に立ったかどうかも怪しい理解度ですが、ひとまず古代メキシコの雰囲気は感じられたかな。一年前に見た「ラテンアメリカの民族芸術」展の根っこの部分の内容で勉強になったし、異文化に触れるのは面白いです。
写真は、お気に入りの展示物たち。ユーモラスな姿のものが多く、可愛いのがいっぱいでした✨
#実際には生贄の儀式とかで使われたっぽいんだけど🙄
●クモザルの容器
マヤ神話において、猿は人間が作られる以前の失敗作として生まれ森にとどまったとされた。クモザルは道化やいたずらものとして表される。
●チコメコアトル神の火鉢(複製) アステカ
「7の蛇」という意味で、熟したトウモロコシの女神。
●球技をする人の土偶 マヤ
球技は戦争や人身供犠にも深く関わるものだった。大きな重いゴムのボールを腰を使って打つ。
●貴人の土偶 マヤ
青はインディゴ(藍)とパリゴルスカイトという粘土を混ぜた顔料を使っている。
●死のディスク石彫 テオティワカン
夜の太陽を表すものと推測されている。西の地平線に沈んだ太陽は水の地下界をさまよい、東から再生すると信じられていた。
●羽毛の蛇神石彫 テオティワカン
天上界を治める太陽を、明けの明星として導く金星のシンボルで、地上界においては民を治める聖なる王権の象徴。
●香炉 テオティワカン
鷲と蝶、矢と盾、鏡などの戦士のモチーフ。戦士の鎮魂の儀式に使われたと思われる。
●盾を持つ小像 テオティワカン
●鳥型土器 テオティワカン
●支配者層の土偶 マヤ
●トニナ石彫171 マヤ
球技のモチーフとマヤ文字が彫られている。
●赤の女王 マヤ
7世紀のバレンケを治めたバカル王の妃と考えられている。翡翠が贅沢に使われている。
●トゥーラのアトランティス像 トルテカ
●モザイク円盤 マヤ
戦士が腰の後ろに付けた円形の鏡。トルコ石、珊瑚、貝、黄鉄鉱などが使われている。
●鷲の戦士像 アステカ
後ろのパネルの髑髏はアステカ・テノチティトランの大神殿。
●プルケ神パテカトル像 アステカ
●テスカトリポカ神とウィツィロポチトリ神の笏形飾り アステカ
↓国立国際美術館↓
https://www.nmao.go.jp/events/event/20240206_ancientmexico/