#展覧会の前のお寺巡り
枕草子に「寺は壺坂。笠置。法輪。」と挙げられ、今昔物語集にも出てくる法輪寺。平安時代から有名なお寺の一つです。
●山門
嵐山は、渡来人の秦氏が暴れ川であった大堰川に堰を造って治めた地域で、現在の法輪寺のある山腹には、三光明星尊を祀る葛野井宮がありました。713年(奈良時代)に元明天皇の勅願で行基が木上山葛井寺を開山したのが法輪寺の始まりです。
9世紀に空海の弟子・道昌が虚空蔵尊像を安置、868年に寺名が法輪寺と改められました。道昌は大堰川の堰を改修し、法輪寺橋を架けました。その橋が渡月橋へと繋がるのだそうです。
15世紀の応仁の乱で全焼し再建するも19世紀の禁門の変(蛤御門の変)でも全焼。明治に再建されています。
真言宗のお寺で本尊は虚空蔵菩薩です。
立派な階段が本堂手前まで続きます。
●本堂
十三詣りで全国的に名高い。虚空蔵菩薩は秘仏。
●牛と虎の狛犬
虚空蔵菩薩が丑年・寅年の守り神であることから。
●羊の像
●多宝塔
●針供養塔
平安時代に、皇室で使用された針を供養せよとの天皇の命により始まった。後ろに石塔があります。
●舞台からの眺め
眼下に渡月橋が見えます。広々として気持ちのいい舞台でした。
●電電宮
法輪寺鎮守社。電電明神は雷の神様で、電気・電波の守り神。
●電電塔
エジソンとヘルツの肖像が掲げられている。
●今昔物語集「比叡の山の僧、虚空蔵の助けによりて智を得る語」
法輪寺の虚空蔵菩薩が美女に変身して、勉強に身の入らない僧を導いた、というお話。
そんなに登ったつもりはないのに眺望も良く、気持ちが良かったです。お詣りの後は美術館に向かいました。
📝 三光明星
三光天のうちの明星天のこと。三光天とは日光天・月光天・明星天で、天とは外国の神様。明けの明星(金星)は虚空蔵菩薩の化身・象徴とされる。
📝虚空蔵菩薩
十三番目に誕生した智恵と福徳を司る菩薩。