伊勢物語が好きなので絶対に行こうと思っていたのに、会期終了間際になってしまい、慌てて駆け込み💨
伊勢物語の場面を描いた絵や、伊勢物語の文章(古文、現代語訳の両方あるのが嬉しい)に連想される絵が展示されています。風景画も出ていたのですが、人物画を中心に📸
●菊池契月「在五中将」
在原家の五男で役職は中将、在原業平です。好きなので色々見てますが、この業平さまがダントツに麗しい💓
●作者不詳 伊勢物語図「高安の女」
第二十三段。幼馴染と結婚した男が浮気相手の女をこっそり見に行くと、自分で飯を盛っていて冷めたという場面。平安の価値観は今と全く違いますね💦
●小林古径「芥川」
第六段。女性は二条の后で、主人公に奪われた妹を鬼(后の兄)が取り返しに来た場面。実話だとすると、なかなかすごいお話。とても品がある絵です。
●菊池契月「美人図」
第四十段「すける物思い」(主人公と侍女の女性は相思相愛だったが引き裂かれ、女性は旅立ち、主人公は倒れて危篤になる) に連想しての絵。
●菊池契月「かづけもの」
かづけもの(被けもの)とは、褒美として与える物。多くは質のよい衣類で、衣類を相手の左肩にかけて与えたことから。第四十四段「馬のはなむけ」(主人公が地方に赴任する舅に餞別の着物を渡した) に連想しての絵。
●伊藤小坡「機織(はたおり)」
第八十二段「渚の院」(親王が「交野で狩りをして天の川へやってきたという題で歌を詠みなさい」とおっしゃり主人公が歌を詠んだ)に連想しての絵。
百人一首に関連する絵もありました。
●菊池契月「六歌仙図屏風」
歴史上の人物ではなく、生きた人物という感じがします。大らかで福々しい風貌も好み。
●伊藤小坡「草子洗小町之図」
盗作を疑われた小野小町が疑いを晴らそうと草子を洗っている場面。能の演目だそうです。
小野小町がこちらを向いている絵は珍しいですよね。
●幸野楳嶺、菊池契文、竹内栖鳳、谷口香嶠、駒井龍仙、高谷簡堂「無礼講之図」
酒の席で六人で六歌仙を描いた絵。よく見ると、業平の脇差と矢が筆、小町は髪を振り乱して筆にしている🤣 この美術館はこういう面白い絵をよく展示していて、それも大好き。
今回の展覧会で、菊池契月の描く平安の人物にすっかり魅せられてしまいました💓
なんて上品なんでしょう。ふっくらしたお顔も素敵です。
小林古径の絵にも惹きつけられたし、伊藤小坡の絵が見れたのも嬉しかった。
伊勢物語のお話を味わいながらゆっくり絵を楽しむことができて、贅沢な時間を過ごせました😌 諦めずに来て良かった✨
●次回のためのメモ
・火曜日休館
・次回展は橋本関雪
・福田美術館、嵯峨嵐山文華館、白沙村荘橋本関雪記念館の連動企画✨