美術館大好き!大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけ日記

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大阪・兵庫・京都・奈良へのお出かけの日々をメモ。美術館・博物館や神社仏閣、舞台やクラシックにも興味あり。その他興味があることはなんでも。

Instagramの内容とほぼ同じです。



美しすぎるポスターが話題となっている公演へ。タカラヅカでは2018年に続く再演だそうですが、見るのは初めてです。

原作は萩尾望都さんの漫画「ポーの一族」、脚本・演出は小池修一郎さん。


エドガー・ポーツネル 朝美絢

メリーベル 音彩唯

フランク・ポーツネル男爵 瀬央ゆりあ

シーラ・ポーツネル男爵夫人 小桜ほのか

アラン・トワイライト 縣千

 



少年エドガーが永遠の時を生きるバンパネラの仲間に加わり、時空を超えて旅を続ける物語。

 

これはタカラヅカにぴったり!

お話が面白いし、出演者の皆さんの芝居が巧みなのに加えてビジュアル的にもハマっているので、世界観に没頭して観劇しました。


ホテルに一族揃って現れる場面、「なんて美しい一族(家族?)なんだ」みたいな台詞に全く同感。説得力が高すぎる。美ってパワーなんだな、と実感。

現実離れした退廃的な美の世界で、文学作品を読んでいるような雰囲気。素晴らしかったです。

 

⚠️多少ネタバレします

 

エドガー演じる朝美絢さん、人外めいた中性的な美貌と少年っぽさが役にぴったり。

普通の男の子が突然バンパネラになる。自分から望んだわけではないので、長い時を経て受け入れ諦めているけれど、常に寂しさと行き場のない怒りを抱えていて、それを養父であるポーツネル男爵にぶつけてしまう。そして、無意識に自分を受け入れてくれそうな存在を探している。人ならざる存在なんだけど、元人間のバックボーンが強調された印象を受けました。若くして(13-14歳ぐらいの印象) バンパネラになったので、姿はずっと少年のまま。しかし、精神は子どものままでいられず、でも大人にもなれない姿が哀しかったです。

 

エドガーの養父・ポーツネル男爵に瀬央ゆりあさん。髭をつけている父親役なのに美しいが同居しているのが瀬央さんならでは。

突然家族になったエドガーとの距離感がずっと掴めずに疑似家族のまま時が過ぎる。永遠の反抗期みたいなエドガーと相対し、苛立ったり心配したりする芝居がリアル。雰囲気が高貴で、長い時を生きる美貌のバンパネラという特別感がありました。

 

シーラ・ポーツネル男爵夫人は登場当初は人間。小桜ほのかさんのシーラは、お話が進むにつれて美しいだけではないバンパネラの生き方がじわじわと見えてくる感じ。存在感がすごかったです。

 

エドガーの最愛の妹・メリーベルに音彩唯さん。登場時の純粋無垢さ、ビジュアルも含めてほんっとうに少女。これぞタカラヅカ。

 

エドガーの友人・アランの縣さん。エドガーと同年代の13-14歳の雰囲気、多感で傷つきやすい思春期の少年がエドガーの手をとるのに納得感がありました。

 

シーラの獲物になりかけるジャン・クリフォードの華世京さん。『ダリ』で知ってあまりのキラキラ感に驚いたんですが、今回も存在感あり。注目していきたいです。

 

今回は降霊術師・ブラヴァツキーを演じた美穂圭子さんの退団公演でもありました。素晴らしい歌声、最後の公演を聴けてよかったです。

 

いい舞台に会えて嬉しいです。名作と言われるのも分かるなー、という作品でした。いつかまた再演されることがあれば、見てみたいと思う作品でした。

 


↓この前に見たタカラヅカの舞台


↓この前に見た雪組の舞台



先週、華やかな十一面観音さまのポスターに誘われて奈良へ。



● 「仏涅槃図」 重文。鎌倉時代、1323年。

南都・奈良に古代から受け継がれてきた仏教絵画の歴史を、仏画と仏像の名品とともにたどる展覧会です。アメリカのボストン美術館が所蔵する南都ゆかりの絵画が一挙里帰りしています。

 

奈良の仏教絵画は「南都仏教が誕生した奈良時代の図像や絵画様式を規範とし、最新の大陸の絵画技法も導入しながら形づくられた、力強い線描と明快な彩色が生み出す理想的なほとけの姿」を特徴として連綿と受け継がれてきました。(公式HPより)

 

今回特に興味をひかれたのは、仏像に彩色をする「絵仏師」という専門職の存在です。

運慶や快慶のような「仏師」が彫刻を作った後に彩色を担った専門職は「絵仏師」と呼ばれ、平面の仏画も描いていたそう。立体と平面を手がけるのは別々の職種だと思っていたので驚きました。南都絵所(絵仏師組織)にはいくつか座(工房)があり、それぞれに特徴があるようです。

展示されていた中で南北朝時代に活躍した命尊という絵仏師の手がけた彩色が細やかで本当に素晴らしかったです。出来上がった直後の彩色はさぞ華やかだっただろうと思いました。

 

また、平安時代末期の12世紀、平家によって焼き払われた南都(東寺・興福寺)復興のため、多くの仏像や仏画が必要になったことや、その時代に奈良時代の天平仏画が再び注目されるようになったことを知りました。


絵も逸品揃いでした。

展示の中で一番心が動いたのは、「吉祥天像」。1200年以上前の奈良時代に描かれたものなのだとか。

細やかな模様が美しく彩色されたたなびく衣、大らかで嫋やかな風情はまさに天女。ふっくらした天平美人(もしくは唐美人?)で、まさに天女という風情で麗しかったです。


● 「吉祥天像」 国宝。奈良時代、8世紀。

これまでに見た吉祥天の中で一番好きです。見に来て良かった✨

#8/2で展示は終了しています


同じような天平の香りが色濃いのが法隆寺金堂の壁画です。壁画を明治時代に模写した作品が出ていたのですが、力強い線に華やかな彩色に惹かれました。


メインヴィジュアルになっている平安時代に描かれた「十一面観音像」も美しかったです。


● 「十一面観音像」 国宝。平安時代、12世紀。


平安時代に入ると、京都の絵仏師による金銀の文様を凝らした優美な彩色をもつ仏画が広まりました。

薄い衣の截金文様や装身具がこのうえなく優美。観音様が斜めを向いているのは南都系仏画の特徴だそうです。

#展示は8/16まで


色がよく残っていて、仏様の肌がほんのりピンクがかっていてあたたかみを感じました。優美のひと言に尽きます。

 

また、奈良時代の南都仏画の特徴として、赤と青、緑と紫の対比が華やかな彩りがあるそうなのですが、厨子の背景や仏画の背景に深い緑が使われているものがたくさんあって、なるほどと思いました。


● 寬慶作、命尊彩色「吉祥天倚像および厨子」 重文。南北朝時代、1340年。

命尊による彩色。吉祥天倚像の彩色にうっとり。素晴らしかったです。

#展示は8/16まで


これまで、仏画がどこで描かれたのか意識したことがなかったのですが、南都仏画と京都の仏画には線描や色の使い方に明確な違いがあることがわかりました。美しい仏教美術に触れられたし、勉強にもなって充実した展覧会でした。

 

●「釈迦霊鷲山説法図」 (法華堂根本曼陀羅) 奈良時代、8世紀。ボストン美術館所蔵。



● 藤島武二「天平の面影」 重文。明治時代、1902年。

天平仏画をもとに復元された正倉院の箜篌をもつ天平美人。


● 「春日鹿曼荼羅」 南北朝時代、14世紀。


●  「四天王立像のうち多聞天」 重文。鎌倉時代、1289年。

● 重明「四天王像(広目天)」 鎌倉時代、1253年。ボストン美術館所蔵。


 




 
夫と展覧会へ。昨年に中之島香雪美術館で見た河鍋暁斎の展覧会が面白かったので楽しみにしていました。




世界屈指の暁斎コレクターである、イギリス在住のイスラエル・ゴールドマン氏の所蔵作品から約110点を厳選し、肉筆画と版画の優品を紹介する展覧会です。

 

河鍋暁斎は1831年(江戸時代末期)の下総、今の茨城県古河市生まれの浮世絵師・日本画家です。幼少時に歌川国芳に手ほどきを受け、後に駿河狩野派に学びました。幕末から明治に活躍、1889年に亡くなっています。

 

とっても見応えありでした✨

今回の展覧会に出されている作品がお一人のコレクションだというのが本当にすごい。いわゆる無惨絵以外は網羅しているのでは。

#無惨絵、ゴールドマン氏のお好みではないのかも

河鍋暁斎が本当に好きで大切にされているんだろうなぁと感じました。

 

印象としては、前回と同じになってしまいますが、何でも描けるし、どんな風にも描ける人だなぁと。ユーモアが効いた、くすっと笑える絵も多かったです。

手がけた絵は、戯画・無惨絵・風刺画・妖怪画・美人画・花鳥画など多岐に渡るそうですが、それらのハイブリッドみたいな作品もありました。


●「地獄太夫と一休」 1871-89年




地獄太夫は、室町時代の禅僧・一休宗純の逸話に登場する遊女。地獄変相図の打掛を着ている。地獄変相図の主なモチーフは、閻魔王の審判、地獄の責め苦、極楽浄土の来迎。

 

撮影OKだった地獄太夫の肉筆画は想像以上にすごかったです。地獄太夫の着物の柄がとんでもなく緻密。ほんのり微笑む太夫は小指に髪を絡ませる悩ましげなポーズだけど、雰囲気は清らかで、観音様みたいです。その後ろで踊る一休和尚の袈裟や蓮の絵は全然違うタッチで描かれてて、その違いに目をひかれました。見返り美人バージョンも美しかったです。


● 「閻魔大王浄玻璃鏡図」 1871-89年


淨玻璃鏡とは亡者の生前の行いを映し出すという鏡で、閻魔はこの鏡で亡者の善悪を判断した。

 

閻魔大王が、女性の生前の行いが良かった故か何も映らない鏡を見て驚く絵もそうですが、ユーモアが効いていて、面白いです。

 

● 「百鬼夜行図屏風」 1871-89年





妖怪の絵はとっても可愛かったですし、写真は撮れませんでしたが、蛙の絵はどれもとってもキュートでした🐸


●「蛙の学校」 1870年代前半


●「墨合戦」 1871-89年



公家vs武家。可愛らしい絵ですが、描かれた時代を考えると戊辰戦争を想起させる内容だそうです。


●「幽霊図」 1868-70年


●「幽霊図下絵」 1868-70年


●「鐘馗騎象図」 1870年代中頃

象に載ってる鍾馗は初めて見ました。線が繊細。


●「風流蛙大合戦之図」 1864年

国芳風味を感じる絵。


楽しかったです。おすすめ。



↓前に中之島香雪美術館で見た河鍋暁斎


↓前に神戸市立博物館で見た展覧会