第41回公演「悪魔の手毬唄」/劇団ヘロヘロQカムパニー | ゆるりとしましょ

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5月11日 夜公演 12日千秋楽 観劇
出演:関智一 / 長沢美樹 / 那珂村たかこ / 置鮎龍太郎 / 中尾隆聖 / 辻親八 / 中博史 / 三石琴乃 / 小野賢章 / 佐藤拓也 / 山本翔太 / 名塚佳織 / 佐倉綾音 / 畠中祐 / 岩崎諒太 / 大場達也 / 三原一太 / 大高雄一郎 / 大谷秀一郎 他
会場: スペース・ゼロ 

 

とうとう拓ちゃんがメインキャラで客演すると聞いて観てまいりました。
ヘロQ公演では約1年ぶり、金田一耕助シリーズ的には5作品めの本作。

休憩ありの3時間30分ものの超大作。
気合の入った客演の豪華さがまた、ヘロQ の本気っぷりを感じさせます。

 

初日の公演が装置トラブルがあって開演が大幅に遅れたとか。なんとなくそういう情報は
耳にしていたけど、私の見た回は特に問題もなく上演されました。

今回の公演、舞台セットと効果が半端ない。大きい盆が一つに幾分小さい盆が二つの建て

込みセット。高低差も十分にあって色んな所から人が出入りしていく構造。

加えてプロジェクションマッピングも効果的に使われてクラファンの威力を知った感じ。

 

あと、演出的に面白かったのが、事件の全貌を語る場面で叉幕の向こうで過去の出来事を
キャラクターが演じ、三石さんがその場で生アフレコのようにセリフを紡いでいくところ。
声優ならではの手法でぴたっと合わせた動きと声と感情を魅せられてしまったですわ。

 

ちぃちのしたいコトを形にしようとしてる気概がすごい。
客演も主役級のキャストが勢ぞろいしてて、はまり役の方ばかり。


中尾さんの存在感凄いなぁ~と始終思ってた。喧嘩を諫める時の圧が凄くて、さすがというか。
 

キーパンソンだった中さん、ある意味序盤しか出てない感じなのに印象的だし。

 

賢章くん、ナチュラルなんだけど、なんか目を引く演技するんだよねぇ。

 

磯川警部役だった辻さん、ある意味、今回の主演だった気もするんだけど。
金田一が事件解決してるけど、ストーリーの中心部に磯川警部がしっかりいた感じで
辻さんがそのポジション、余すことなく担ってた印象が強い。

 

三石さん、綺麗だったなぁ・・・なんか、色っぽくもあり母性もある女性で、ラストの堕ちてゆく様も
慟哭もさすがというか。

 

長澤さんのぴりっとした女性って感じで、強さが前に出てる感じだったのに、泣き崩れた時の
儚さとのギャップが凄い。

 

ちぃち、ずるいんだよ・・・。彼の演じる金田一って正義寄りっていうか、一種の熱を感じるんだけど
それが違和感なく収まってて彼にしかできない「金田一耕助」像になってた。

 

客演と言えば、三原さん、実は結構好きな役者さんで、今回もいい味出してて、ちぃちと辻さんとの
絡みのシーンが一服の清涼剤と化してて好きなシーンの一つでもあったりして。

 

今回の拓ちゃん、まさに青年団の一人!って感じで正しいキャラの立ち位置を全うしてた。
悪目立ちせずに、自分にスポットが当たってる時はちゃんと個性出す感じ。
 

演劇って団体芸なんだな、って改めて思った公演だった。

役者一人じゃ成立しない世界で、複数の人間がそれぞれの役割をきちっと担うから
成り立つ感じ。
 

あの規模感の舞台をあのスペースでやってしまうヘロQもやっぱり凄い。