高温乾燥は地球温暖化に拍車をかける大問題 | カンザキのWeb住まい塾

建築を科学的に考える(13)

 

『高温乾燥は地球温暖化に拍車をかける大問題』

 

高温人工乾燥はかねてから「良くないと」私は申し上げてきました。

下の乾燥窯の写真をご覧ください。

これからヒノキの柱を乾燥窯に入れるところです。

このように高温人工乾燥をすると木が死んでしまうことを

何度も何度も書いております。

 

建築業界は木を乾燥させて含水率を基準以下にすると

狂いもなくなり、施工上安定し、住宅品質が上がると大絶賛です。

 

私はこれは、「科学的」にも間違っていると言い続けています。

 

杉やヒノキの無垢の木を高温で人工的に乾燥させる。高温人工乾燥された輸入のパイン材の集成材を柱や梁、土台にする。

これらは狂いがなく良いものとされていますが、実際は、

木から油が抜けて強度が弱くなり、生命力もなくなり

木として死んでいます(それらの実態はカビ発生実験で証明済みです)。

狂いを出させないほどに、また接着剤が良く効くように乾燥させる、

そのために使うエネルギーは膨大なものです。

高温人工乾燥は1本の柱を80℃~130℃という高温で10日以上熱します。水は100℃で沸騰です。人間はその中にはもちろん入れません。木も同じ気持ちではないでしょうか。

 

日本の建築材全てを火あぶりにしたら、地球は熱くなり、その熱は海に行き海水温を上昇させます。

この繰り返しが60年に一回といわれるような台風が毎年来る一因にもなっているのではないでしょうか。

 

木は本質的に良い香りを放ち、その成分は人の心を安らげ、免疫力を高めます。人は草木がないと生きていけません。

その木を高温で火あぶりにするとは。

 

木は生きているのです。

切り倒し、伐採し、太陽による熱で自然に乾燥した木こそ、

生命力に満ち溢れていると、私は確信しています。

 

木も草も人間も命があり、宇宙の奇跡の中で生きています。

人類はいまだに、どこから命が来たのか分かりませんし、

誰も命を創れないのです。

 

人はもっと自然から学ぶべきではないでしょうか。