建具の見方 | カンザキのWeb住まい塾

 

 システムキッチンや家具を購入されるとき、扉や戸など建具が異なるだけで、価格に大きな差が生じることにお気づきでしょうか。材質や作り方の違いが、建具の長短、価格の差に表れます。細かいところまでよく理解して求められることで、高価なものにも満足できますし、損もしないですみます。

 

 主な建具をいくつか挙げ、切断面を用いて説明してみます。

 

 

 

A 框戸(かまちど)

ムクの材木を枠に組んだもので基本的な建具です。ムク材を使うので丈夫で耐久性に優れ、本物の木の深みを味わえます。しかし、狂いの来ない木を厳選したり、木目の美しい銘木を多量に使うことから高価なものになります。

 

 

 

 

B ランバコア板を使った建具

集成材の一種で、やはりムク材でできていますので、ねじや金物をしっかり取り付けることができます。狂いが少なく、耐久性も充分あります。ベニヤで作られたものよりずっと丈夫です。造り付け家具の枠や側板にもざひおすすめします。

 

 

 

C パーチクルボードの建具

シクテムキッチンの大半がパーチクルボードの建具です。木くずをボンドで固め、ポリエチレンやメラミン樹脂などの板やフィルムで表面をおおうもので、工場で大量に生産されます。長期の湿気にははがれが生じることもあり、品質管理のよしあしが大きな差になって表れます。

 

 

 

D フラッシュ戸(たいこ張りの戸)

家具や建具に最もよく使われているもので、芯材をはさんで両面にベニヤの化粧合板をはり合わせています。中は空洞です。軽量で狂いが少なく、コストも安いので、家具の側板などはほとんどこの作り方です。この場合の価値の差は主に化粧合板の品質、種類によります。

 

 

 

E ベニヤ(合板)建具

ベニヤを芯にして両面に化粧材をはったものです。安物の家具に使われますが、ねじは効かず、芯材にも力がなく、早くにがたつきが来ます。耐水性に弱く、はがれやすいものです。

 

 

 

 

 これらのことを見極めるには、店員に聞くのも一つの方法ですが、家具の裏や庭の木の切り口を見たり、引き出しを取り出して裏返しにしてみるとわかります。高いものを買われるときは、その価値のあるものをお求めください。