日英バイリンガル児に、どれぐらいのレベルの日本語を求めるか、は環境によってそれぞれです。
私はインターナショナル・スクールに通っている子は小3までは学齢相当の漢字の読み書き、小4以降小6までは学齢相当の漢字の読み書きを学習させるが、書けなくても読めればOKで最終的には漢字検定3級(中卒程度)までの読みを目標とする。日本語の語彙は口はついて出てこなくても、言われたときに意味が分かっていればOKという現実的かつ実用的な受け身のゴールを掲げています。
高学年のインターナショナルスクールに通うお子さんや海外帰国子女のお子さんで、"普通に日本語を勉強している"と小1の漢字はまあまあ、小2は少し、小3以降は壊滅的です。ほとんどの子は今週習った漢字しか書けません。一生懸命勉強しても筒抜けなんですが、親も教師も子供も"とりあえずやった"ことばかり重視して、積み重なって高くなっていかなくてもぜんぜん気にならないようです。日本の学校に通うお子さんも何年英語を習っても、今まで習った知識を総集してペラペラと話したりはできないのと同じことです。学び方を改めようと誰も思わないことが不思議すぎる。
さて、今日の本題。外国人よりは日本語ができるけれど、日本人ほどできない子の日本語学習教材を探すのはなかなか難しい。漢字ドリルはたくさん出ていますが、語彙の教材は尚のことです。昨日、いい本を見つけてポチッたのでご紹介。
中学生向けと書いてありますが、小学校高学年以降の参考資料として本棚にお薦め。
推薦理由: 単行本サイズ。文字が大きくて読みやすい。意味と用例だけという簡潔なつくり。そしてなんといっても総ルビ。高学年向けの本で総ルビは大変珍しく貴重です。即決でした。
参考資料ですから、この本を使ってガリガリと勉強することはしません。知らなさ加減を思い知るために使います。
ほとんどの言葉を知っている場合は、索引をみて知らない言葉を探してそこだけ読むとよいです。帰国子女な私には、知らなかった言葉、知っていたけれど読み方を知らなかった言葉がチラホラあります。
まったくお手上げという人は本書を横において下記のドリルから地道に始めましょう。
下記の問題集を全冊やったことがある成人娘は「これとこれはわかるぅ!!」と得意気でしたが、つまり知らない言葉がそれなりにたくさんあるということでこの本の読者にピッタリです。小中学生なら旅行の移動などで暇をしているときに範囲を決めて知らない言葉何個あった~? などと楽しく使うとよいです。語彙は真面目に読んだらつまらないですから、"楽しく"は大事です。