英語は普通にできた上で、中国・台湾で仕事するなら中国語! | ビジネス中国語 漢和塾の窓

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漢和塾の代表、小川善久が綴る中国ビジネス関連ブログ

  何年も前に同じようなことを書いていますが、日本では某社の英語社内公用語と言う、全社員を対象にするなら愚行とも言える施策の影響か、いわゆるグローバルビジネスの御旗のもと、英語万能主義的な風潮が俄かに強まったような気がします。確かに欧米のみならず東南アジアなどでは、英語が基本になることは言うまでもないですし、中国やブラジルでも、結果的に英語も必要になることは以前にも述べましたが、中国ではやはり中国語、ブラジル人もポルトガル語が当たり前です。そんな中で今日お邪魔したクライアントさんの赴任者の方は、着任していきなり中国での会議や説明に苦労し、今も必死で仕事の合間に勉強をしているとのことでした。

 

  それでも、学生時代にある程度の基礎のある英語と違い、中国語(第2語学全般)の場合は、商社並みの1年留学でもすれば別ですが、いきなり降りかかってくる仕事の合間に頑張って勉強するのは至難の業です。中国語は200時間勉強してTOEICの400点レベルだと言われますが、赴任直前に200時間の学習機会を提供している企業でさえ少なく、現地に行けば何とかなると出たとこ勝負の会社も実際に存在します。語学力より仕事力は基本ではありますが、ただでさえ競争の厳しい海外の市場で渡り合うには、ミッションに応じた語学力を装備しないようでは、丸腰で戦場に赴くようなものです。

 

  とは言え、ビジネスマンは忙しい・・・それを解決する手段は、赴任前にも出来得る限りの語学の準備をするに越したことはないですが、赴任後にいきなり業務につくのではなく、少なくとも3か月は語学に集中することをお勧めします。また、安易に大学のキャンパスに放り込むと、クラスレッスンで密度も薄まる上に、漢字圏ではない外国人のクラスメートが邪魔になります。さらに昼休みの会話は英語が弾んだりしてしまいます。ここはひとつ、朝から夕方までマンツーマンで特訓、3か月12週も缶詰にすることをお勧めします。初心者でもTOEIC換算600点くらいの中国語力が一気に身につくからです。

 

  TOEIC600点レベルですぐに商談はできませんが、筋力と言うべきか、基礎体力が身についた状態で、ある程度自学もできて、日常の会話はすぐにこなせる人材が促成できます。「クラスメート不要論」を平気で吐いていますが、有名なだけの大学に放り込む前に、実践的かつ効率的な研修方法を是非検討していただきたいものです。