何のタイトルだ、って話ですが、先日ロープウェーに乗る機会がありまして。
ロープウェーと言いますと、鉄塔間を太いワイヤーで結び、ゴンドラを吊るしてグルグル動いているものです。今まで何気なく見てきたわけです。が、よくよく考えてみると鉄塔にワイヤー、しかも太いより線のワイヤーなんて、環境は送電線と同じではないですか!
というわけで、久々の(というか年中乗ってる人なんてそんないませんよね)ロープウェーで感動いたしましたので取材したいと思います。
今回利用したのは群馬県は水上の谷川岳ロープウェイで、モグラトンネルで有名な土合駅からすぐの土合口駅と天神平駅を結ぶロープウェイです。
2005年と新しいロープウェイで、近年主流の「フニテル」型です。
フニテルってのは、2本のロープがゴンドラ幅より広いものをいいます。送電線におけるマイナス遮蔽角を持ったような形ってことです。ことですって言われても知らんという方は、昭和中期の大型送電線の鉄塔と、同じく平成のものの天辺を見比べてみてください。
さぁ、乗ってみましょう。
美しい景色はさておき(ちゃんと見てますよ)、ロープウェーってのは実は鉄塔を最もよく眺めることができる乗り物と気付かされる次第です。
▲谷川の山々と鉄塔
比較的新しいケーブルカーとあって、鉄塔も鋼管のしっかりしたものです。
足下は×の字で結ばれており、基礎は同じかもしれません。
▲鉄塔の拡大。骨太な作りだ
UHV規格の西群馬幹線を彷彿とさせる丈夫な鉄塔ですが、水平の鋼管も主の柱と同じくらい太く、驚かされます。
ラーメン構造なので、すっきりとしていますね。
山を登り終えたところには、凄まじい迫力の最終鉄塔がありました。
▲天神平駅前の最終鉄塔。足が3本ある
ひええ、引張張力に耐えるので仕方ないのでしょうが、線路方向に3基も鉄塔が立っているのはロープウェーでないと見れません!
▲別角度より
どこから見ても美しい・・・この迫力は上部に連装された滑車もいい味を出すのに役立っています。
なんだかロボットの様です。
▲メカニカルな滑車部
マニアがいてもおかしくないでしょう・・・私は白い目を浴びながら撮影していましたが(苦)
そうそう、乗り場も面白いんです。
ロープウェーはワイヤーを大きな滑車で引っ張り、乗降部は多数の滑車で滑らせているため、乗り場で上を見上げると面白いんです。
例えばコレです。
▲ゴンドラ乗り場より
なんかの工場みたいですよね。こういう画が好きですねぇ。
拡大しても・・・なおいい・・・
▲滑車部拡大。意外とメカニカルな面が垣間見える
観光施設なんて、と今まで考えていた私ですが、この乗り物と土木の見事な融合、まさにロープウェーでないと身近に触れ合えない部分です。
こういうのを合わせれば、運賃も大して高く感じない・・・・かもしれません(笑)