ドイツ統一当時の大統領 ヴァイツゼッカー氏 逝去 | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

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ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Quatsch!のコーナーです。


別の記事を書こうと思っていた所に、
昨日、驚くべきニュースが入ってきました。


統一ドイツの初代大統領
リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー氏(Richard von Weizsäcker)が、
2015年1月31日に他界されました。


享年94歳です。

ご冥福をお祈りします。


「ベルリンの壁の崩壊」や「ドイツ統一」の当時の「西ドイツ」の大統領だった人で、
引き続き統一ドイツの大統領だった人
です。

それ以前にも、
・国会議員
・西ベルリン市長

を歴任しています。



どんな時代だったのかという話は、
このブログでも何回か、
「冷戦」やら「ドイツ統一」にまつわる話を取り上げてきましたので、
そちらを見てもらうとして…

ドイツ語習ったのは何で? 【Warum habe ich Deutsch gelernt?】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11557819087.html
本日ドイツは祝日 もう23年もたったんですね…。 (2013年10月3日)
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11627411217.html
冷戦の舞台だったベルリンの空港
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11934159555.html
命をかけた西ベルリンへの逃走… ベルリンの壁にまつわる話
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11949815397.html




おそらく、
日本でもなじみが深いのは、この演説ではないでしょうか

第2次大戦終結から40年を記念して、
1985年の連邦議会で行われた演説の有名な一節です。

Wer aber vor der Vergangenheit die Augen verschließt, wird blind für die Gegenwart.

「過去に眼を閉ざす者は、未来に対してもやはり盲目となる」


この発言だけ取り出して、文脈も知らずに、
最近グチャグチャ言っている人たちもいますが、
その前段を見ると…

Es geht nicht darum, Vergangenheit zu bewältigen. Das kann man gar nicht. Sie läßt sich ja nicht nachträglich ändern oder ungeschehen machen.

訳文の『荒れ野の40年』を持っていませんので、私が適当に訳しますが…

「過去を始末してしまおうなんてことを言っている訳ではありません。そんなことは決してできないのです。過去は後世から変えられるものでもなければ、なかったことにすることもできないのです。」

演説のこれだけの部分を見ただけでも、
第二次大戦前後の過酷な時代を生きてきた「重み」を感じるのです。



そうではあっても…

昨年の11月9日にベルリンの壁崩壊の25周年を迎えたのを見届けてから、
静かに他界したように感じられて、
何か一つの時代が終わったように思います。


荒れ野になり分断を経験したドイツを再統一した象徴が、
統一ドイツが軌道に乗った所を見届けて安心したかのように息を引き取った感じがします。


せっかくなら、統一25周年を見届けて欲しかったようにも思いますが。




今日はこれにて。


<リンク>
Quatsch! バックナンバーはコチラ。
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11528446169.html

次回:ドイツ語でヨーロッパの地名
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11987591433.html

前回:言葉を操るということ
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11981595371.html



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