言葉を操るということ | Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

Kazuのかんたんドイツ語 【文法・語法・会話】

ドイツ語は難しい?いえいえ、実は英語よりも簡単です。挨拶・発音・数字から、ドイツ語を簡単に分かりやすく解説します。単語の増やし方、動詞・前置詞の格支配や名詞の性の学び方も解説していきます。マルチリンガルの私が、外国語一般の学習方法についても紹介します。

Quatsch!のコーナーです。


昨晩、更新する予定でしたが、
疲れ切ってしまっていて、更新が今日になってしまいました。


というのも、昨年の秋頃から、このブログ以外に、
まとまった量の文章を書く機会が続き、
本日ようやく解放された所で、溜まった疲れが出てしまったようです。

終わった後は、本当に頭が働きませんでしたもの。


それで、翌朝こうしてまたブログを書いているのですから、
どれだけ「書くこと」が好きなのか、と思われても仕方ないです。



おそらく、私の場合は、「言葉」そのものが好きなのだと思いますが。


でも、「好き」であっても、
文章を書くのは、細部にまで気を使うものです。


確かに、「ある程度伝えることができる」というのは、
新しい言語を習う上でも、1つの目標になります。

それこそ、欧州議会の基準で、「B1」、
つまり、一般的な内容を理解し、話せる・書ける力があれば、
まずは「できる」と胸を張って言ってもいい
と個人的には思っています。


もちろん、外国語でB1の力を付けようと思ったら、
ちゃんと地道に「使う」ことをしないといけませんし、
そこに行くまでに苦労する部分も出てくるかと思います。


が、意図を確実に伝えようと思ったり、
それこそ、相手にちゃんと分かってもらおうと思ったら、
「表現を選ぶ」ことができるようになる必要があります。



それが、母語であっても骨が折れると、
ここ4か月余り、まとまった文章を書いてきて、改めて感じているのです。


というのは、人の目に触れる文章である以上、

全体の構成をある程度考えた上で、
文それぞれに出てくる単語レベルにまで気を使い、
誤解が(できる限り)ないように、分かり易くしない
といけないのです。



外国語の資格試験の場合、
「正確さ」もある程度重要なのは事実です。

それこそ、ドイツ語なのに、動詞が2番目と最後以外の変な所に出てきたら、
それは「伝わるドイツ語」ではないのです。

現実には、ある程度分かるとは思いますが…
少なくとも、読み聞きして、若干ストレスは感じるものです。



が、実は日本の多くの人にとって、
「作文」の方が大変なのでは、とドイツから帰ってきた頃からずっと感じているのです。

日本の学校を思い出してみた時に、
まとまった内容の文章をつづる練習をする機会が、
少ない、と言うより、ほぼ皆無
に近いことです。

というのも、
日本の入試を見たときに、
「小論文」を扱う人は、まだ少数派ですし、
日本の国語の試験の場合、文章を読んで内容をまとめて終わり…のケースが多いです。


で、大学に入ってみたら、レポートはありますが、
そこで「良いレポートの書き方」なるものは、ほとんど習う機会はないのです。



「自分の考えをまとめて、分かり易く伝える練習」というのが、
日本では、すっ飛んでしまっていると、最近切に感じているのです。


しかも、「文章が得意」だという人は、
往々にして、「文章が書けない人」が何故書けないのか、理解できないですし、
皮肉なことに、それを文章で伝えることができない…なんてことが起こってしまいます。



それと同じことが、英語以外の外国語でも起こってしまっているのです。

色々な言語の文法書・解説書を手に取りましたが、ほとんどが、
「天才の、天才による、天才のための語学書」
になってしまっているのです。

そりゃ、分からないはずです。


だって、ドイツ語を始めて、
いきなり「der Vater, des Vaters, dem Vater, den Vater」じゃ、
「え?!何やっているの?」と思われてしまっても不思議でも何でもないのです。



「以心伝心」という言葉もありますが、
言わなきゃ分からないことだってあるのです。


もし仮に、「国際化」を本当に目指しているのであれば、
「英語」とか言い出す前に、
どうしても「言語化する」ことが必要なはずです。

というのも、
日本では「以心伝心」で良くても、文化的背景が違う人間には、それじゃ通じないのです。


「国際化」なんて嘘っぱちだと思う人にしたって、
むしろ「背景の違う人」と話が見つけられるようになること自体は、
決して悪くない話だと思うのです。




言葉というのは、皆さんが思っているよりは入り口はもうちょっと簡単で、
本気で極めるとなると難しいと思うのです。



が、日本の教育の現場だと、
例えば、器械体操なんてやったことのない人に、
いきなり「ムーンサルトをやれ」と言うようなことを平気で要求している気がするのです。


「伝え方」というのを、もうちょっと伝える機会を作りたい…などと、
昨晩くらいから、改めてモヤモヤと考えていた所です。

ある意味、このブログの原点のお話のようにも思いますが。




今日はこれにて。


<リンク>
Quatsch! バックナンバーはコチラ。
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11528446169.html

次回:ドイツ統一当時の大統領 ヴァイツゼッカー氏 逝去
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前回:在独時代を思い出しつつグヤーシュ【料理してみた】
http://ameblo.jp/kantan-doitsugo/entry-11978773169.html



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