若神子の七不思議の三つ目は、姥神(うばがみ)と呼ばれる石です。
乳母石(うばいし)とも陰石とも優婆神(うばがみ)とも言われていますが、女性の性器をかたどったような窪みのある中央の石が御神体の乳母石で、下半身の病や子宝に恵まれる神様として信仰を集めました。
若神子城が落城した際、山を降りてきた乳母が、この地まで来たところ石に化けてしまったと伝えられています。
現在は、国道141号線の甲川橋(かぶとがわばし)から北西に50メートルほど行った道端の草むらの中に、隠れるようにひっそりと佇みながら、人々を見守っています。
七不思議の四つ目は、須玉川のほとりの竹の内にある赤坂の岩清水です。
石にまつわる七不思議の中で、唯一、水に関係する遺跡で、須玉川の土手が草に覆われていた頃は、一年中おいしい清水が湧き出ていたそうです。
今は、「赤坂の岩清水」と刻まれた石碑だけが、民家の庭先でひっそり佇んでいます。