朝夕が涼しくて、日中が暑い、という気候のまま梅雨に入りそうです。
この涼しさも梅雨寒という言葉もあり、これは短期間で終わる場合も長期に及ぶ場合もあるようです。
その寒暖差がある状態で、これから湿度が高まります。
暑さを十分感じて、発汗できる状態になっていれば、夏の水分代謝能力としては良好な状況と言えます。
つまり体内に溜まった余分な水分を、素早く汗や尿や便で排出することができるのです。
特に皮膚近くの水分代謝では、『発汗』という機能が非常に大切になります。
ただ、生活環境の湿度が高まると、発汗が鈍ります。
それでなくても、朝夕が涼しく、発汗による暑さに対応する力ができていない(暑熱馴化といいます)方ですと、皮膚近くの水の動きが悪くなりそうです。
湿度の高まりはそれに輪をかけることになります。
こうして水分がたまると、どんなことが予想されるのでしょうか。
漢方で水の滞り(水滞)が生じることで起こると予想される症状がいくつかあります。
まずはむくみですが、場合によっては皮膚を押すと元に戻りにくいといった場合もあります。
手足だけではなく、体全体が重く感じることもあります。
関節が痛む場合もあるとされます。
よく天気が悪くなると関節などが痛む方がいらっしゃいますね。
めまいもよく起こります。
特に急に頭を動かした時に、グラグラするようなタイプ。
水は重たいので、こんなめまいが起こるようです。
頭痛も起こります。
低気圧が来るのが分かるといった方がいらっしゃいますが、まさしくそのタイプではないでしょうか。
その他にもいろいろな症状がありますが、いずれにしても水分代謝を高め、体に溜まっている余分な水分を排出するような対応をします。
普段からの養生としては、水分代謝が良くなることが重要ですので、やはり体を動かすこと、少し汗をかくようにすることが大事なようです。