ネバネバの鼻水や鼻づまりに役立つ市販の漢方薬 | 富山発 現役薬剤師がお届けするやさしい漢方・ハーブだより

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こんにちは。

漢方薬剤師のみゆきです。

私の漢方歴についてはこちら

 

 

 

少し前のことになりますが、
GW明けに長男くんが風邪をひきました。

何年ぶりの風邪でしょうか。

コロナではなかったのですが、
止まらない怒涛の鼻水と咳から始まり、

黄色いネバネバの鼻水と鼻づまりが続き、
痰が絡む咳が出たりと、意外と長引きました。

とくに、鼻がカピカピになって鼻呼吸できないのがつらかったそう。


はじめは、小青竜湯と桔梗石膏(ききょうせっこう)で様子を見ていたのですが、
感染がすすんでしまったようです。

風邪のウィルスによる急性の鼻炎が続くと、
鼻粘膜に炎症が起きて腫れるため、鼻づまりが起きます。

黄色い鼻水は、白血球がウィルスなどと戦った残骸で
普通の風邪ならば、治りかけとも考えられるのですが…

おそらく、急性副鼻腔炎になりかけていたようです。

(小学生のころ、たまに風邪をこじらせて副鼻腔炎になっていました。
どうやら、副鼻腔炎になりやすいタイプのようです)


黄色いネバネバの鼻水に変わった時点で
漢方薬を市販薬のチクナイン(辛夷清肺湯:しんいせいはいとうの生薬量が少ない漢方薬)に変更。

 

 



本当は、医療用の辛夷清肺湯がよかったのですが、
あいにく手持ちがなく、本人が受診するのが面倒くさいというので…。
(病人は自分なのに、困ったもんです)


鼻づまりや副鼻腔炎の漢方といえば、
辛夷清肺湯の他にも葛根湯加センキュウ辛夷もあります。

・黄色いネバネバの鼻水
・鼻がカピカピ(乾燥)

という点から、今回は辛夷清肺湯を迷わず選択。

さらに、辛夷清肺湯の構成生薬をみると、

・辛夷(しんい):鼻づまり改善
・黄ゴン(おうごん)、山梔子(さんしし)、知母(ちも)、石膏(せっこう)、升麻(しょうま):熱をさまして炎症を抑える
・百合(びゃくごう)、麦門冬(ばくもんどうとう):乾燥を潤し、咳を和らげる
・枇杷葉(びわよう):咳や痰を止める

というように、
副鼻腔炎でなかったとしても、
長男くんの症状にぴったり!!

近所のドラックストアでチクナインを1箱(7日分)買って
飲み終わる頃には、黄色い鼻水と鼻づまりはかなり改善。

その後は、自力というか自然に治っていきました。


チクナインは錠剤タイプ(チクナインb)と顆粒タイプ(チクナインa)があります。

(成分量には違いなし)

 

今回は、顆粒タイプを選択。

 

 

 



市販薬の漢方薬は医療用と比べて、
生薬の量が少ないことが多く、
急性の症状に対しては切れ味が悪いと思っていましたが、
あると便利だなーと再認識しました。

高校生になると医療費もかかりますし、
症状によっては、まず市販薬で様子をみるのもアリですね。


同じように黄色いネバネバの鼻水や鼻づまりでお悩みの方、おすすめです!



セルフケアに使える市販の漢方薬、いろいろあるので
これからまた紹介していきたいと思います^^