【メイクデビュー】日曜デビューのクラブ馬たちの募集時レビューは? | カンパイ氏の一口馬主ライフ

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ライター。一口馬主ライフを楽しむため、2020年からブログ開設。これまで、クラブ誌や有名競馬ブログにも寄稿してきた。独自の分析方法を確立し、毎年主要クラブの募集馬を分析している。

みなさま、こんばんは。

カンパイ氏です。

 

 土曜競馬が終わりました。京都2歳ステークスは新エンペラーが快勝しましたね。初めて尽くしのレースでしたが、馬群を割って突き抜けたのは、ちょっと驚きましたね。先々がとても楽しみです。ギャンブルルームは人気になっていましたが、ちょっと気性の問題が出始めましたね。今日もパドックでは何とか落ち着いていましたが、馬場に入ってから完全に入れ込んでしまいました。難しいところです。

 

 さあ、ジャパンカップです。固いと思っていても、何かつけいる隙がないか、と考えてしまって、結局絞りきれません。パドックを見て、ゆっくり馬券を考えたいと思います。

 

 さて、いつものように、日曜デビューの馬について、私が去年書いた「全頭完全評価(レビュー)」の内容を振り返っています。(*青字がレビュー部分です

 

■日曜京都6R(芝1800メートル)

・ラドロテア

66ラフォルスの21

(Lope de Vega、メス、黒鹿、01/17、3,000万円、75万円、斉藤崇史)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】B

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 初仔。父はフランスダービー馬。産駒からは豪州G1馬も出ており、かなりスピードがある印象だ。母は本馬を受胎した状態で輸入され、昨年はドゥラメンテが付けられている。日本の馬場にも合いそうで、爆発力に期待したい。馬体はとても整っている。1月生まれにしては緩いので、ちょっと成長は遅めのようだ。それでも、後肢の踏み込みやトモの容量は十分。初子の牝馬という狙いにくい条件ではあるが、馬格もそこそこある。今年度のG1サラブレッドクラブの斉藤厩舎は、本馬を狙うべきだ。

 

・フェロニエール

64ココシュニックの21

(ドゥラメンテ、牝、栗、2/13、高野友和、3,200万円、8.0万円)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】A

 母は最近でこそ活躍馬に恵まれないが、初仔からステファノスを出した優秀な繁殖。本馬の出来はなかなかだ。四肢は整っているが、左前肢が少し曲がっている点を割り引く。一方で、これだけ馬体が完成しつつあるにも関わらず、トモの容量はまだまだ伸びしろが見て取れる。冬を越えると相当迫力のある馬体になっているだろう。ただし、血統面でどうしても芝よりダートの方が合うように感じてしまう。最終的にはダートを主戦場にしているかもしれない。そんな可能性を加味して検討した方がよさそうだ。

 

■日曜東京5R(ダ1600メートル)

・ブレスワード

20チアズメッセージの21

(ニューイヤーズデイ、牡、栗、5/9、中舘英二、3,000万円、7.5万円)

【耐調教値】A

【血統】C

【早勝値】B

【潜在能力値】C

【総合評価】C

 母21歳時の産駒となった。サトノクラウンが留まらずに父とのカップリングに。もしかしたら、母の最後の産駒となるかもしれない。四肢は丈夫そうで、しっかりとした馬を出す良いお母さんだな、と思う。血統面では、芝ではスピード不足、ダートでは馬力不足という印象で、何とも評価がしづらかった。後肢の緩さは5月生まれにしては解消しつつあって、意外と早めから動いていけそう。一方でトモの容量は物足りない。価格もなかなか強気なので、ちょっとオススメするには一枚、二枚足りない印象を受けた。

 

■日曜東京6R(芝1800メートル)

・グローリーアテイン

33アンナミルトの21

(ヴィクトワールピサ、牡、鹿、05/11、2,400万円、60万円、金成貴史)

【耐調教値】B

【血統】B

【早勝値】B

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 血統的には地味だが、同種の配合をたどっていくと、適正は芝短距離になりそう。馬体の造りもその血統イメージと合致している。馬体面では、両前肢が少し外向しているが、耐調教値をCランクに下げるほどでもなかった。緩さはマシで、しっかり鍛えていければ意外と早期から動けそうだ。トモの容量は水準級のものがあり、この値段であればなかなか面白い馬かもしれない。現状で測尺を見ると、小さすぎると思う人もいるかもしれないが、社台の多くの募集馬がそうであるように、本馬も中サイズくらいには成長してくれそう。

 

・ウォータースケイプ

4オープンウォーターの21

(ダイワメジャー、牡、鹿毛、3月13日、3,500万円、70,000円、宮田敬介)

【耐調教値】C

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】B

 半兄はブラックタイド産駒ながらセレクトセールで9900万円の値が付いた。サンデー系種牡馬に合いそうな母系で、いつ大物を出してもおかしくない。ただし、父との相性という点では疑問。再三レビューでも書いているが、父はすでに成功例が確立しており、本馬はそこから外れてしまう。この母ならキズナなんか合いそうだな、というイメージ。馬体を見ると、トモの容量は素晴らしいし、横から見る姿は秀逸に映った。ただ、正面から見ると非常に残念な思いに。両前脚が湾曲していて、故障が心配になるレベルだと感じる。現状でも大きな馬体だが、まだ増えてきそうな造りなのも不安。怪我なくいけば堅実な活躍は十分期待できるが、故障のリスクと常に隣合わせ、ということを念頭におきつつご検討を。

 

・モンテレオン

138セレスタの21

(スワーヴリチャード、牡、黒鹿、02/13、3,600万円、90万円、尾関知人)

【耐調教値】A

【血統】A

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】A

イマイチ突き抜けない産駒が続く母だが、父との相性は良さそうだ。ほどよい硬さが切れ味につながるイメージ。馬の造りもなかなか良い。四肢の角度は綺麗で、少し弓気味かな?と思ったが歩様に出ていないので割り引かない。父の産駒にあって緩さが目立たないのは、母の影響が出ているのだろう。すらっとした体形ながら、トモの容量は十分で、グッドルッキングホースだ。新種牡馬の中では地味な印象の父だが、本馬はもしかしたら父の名を高めてくれるかもしれない。値段も手頃。十分オススメできる。

 

・ナイトアウェイ

3イブニングジュエルの21

(ハーツクライ、牡、鹿、03/02、6,000万円、150万円、手塚貴久)

【耐調教値】A

【血統】S

【早勝値】A

【潜在能力値】A

【総合評価】S

 母は北米のG1を2勝した名牝。空胎明けで産まれたのが本馬。血統的にはハーツの流行りを抑えていて申し分ない。実馬を見ると、まだまだバランスは不足しているが、まずトモの容量が目に付く。四肢も丈夫そうで、しっかり鍛えていけばかなり迫力のある馬体に育つはずだ。ただ、歩様の躍動感という意味では物足りなく、その辺が調教を通じてピリっとしてくると尚良い。いずれにしても、血統面でも馬体面でも大きな期待をかけられる素材であることは間違いない。積極的に狙っていきたい馬だ。

 

・アルシミスト

35ミセスワタナベの21

(オルフェーヴル、牡、栗、3/9、木村哲也、3,000万円、7.5万円)

【耐調教値】A

【血統】B

【早勝値】A

【潜在能力値】B

【総合評価】B

 初仔ではあるが、サイズは十分に出た。馬体の造りからも、ダートの短距離を主戦場としそう。後肢の緩さはさほど目立たないので、意外と早めからいけるイメージだ。トモの形から切れ味はなさそうで、先行して流れ込むようなレースを得意としそう。四肢は丈夫そうなので、早期から力を出してくれそうな点も好感を抱いた。ダートの短距離狙いであること、そして値段が少し高いことから総合評価はBランクとしたが、値段さえ気にならないのであれば積極的に狙ってもいいような馬だと思う。

 

 以上です。東京6Rには、私がレビューを書いた馬が5頭も出走します。ジャパンカップデーということもあって、さぞ盛り上がることでしょう。とても楽しみです。

 

 日曜もとにかく全馬、無事に。みなさま、ご武運を!

 

カンパイ氏