今回で4度目となりますが、いつも参加してくれていた小学生、中学生達はお勉強や部活で予定があわず、今回は中学生の姉妹や20才すぎの男の子、女の子、そしてママさん達という構成。
23日の朝に新大阪駅で集合し、新幹線と在来線を乗り継いで広島県竹原市の忠海へ。そこから船に乗って大久野島へ渡りました。
今回はとてもたくさんの観光客がいらしていて、ごった返す中、国民休暇村前の広場のうさぎちゃん達はたくさんのごはんをもらっていました。
LOVE＆PEACEのツアーの目的はふだんから観光客にごはんをもらえるうさぎ達よりあまりごはんをもらう機会の少ない海岸線や山に住むうさぎ達にごはんを食べさせることと、道すがらにお水入れを洗って新鮮なお水を補給していくこと。そして参加者のみなさんには、「うさぎの楽園」と呼ばれるこの島の自然の厳しさの中で生きるうさぎ達の姿を通していろんなことを感じ、考えていただけたらいいなというものです。
宿舎について昼食を済ませたあと、早速２チームに別れて出発しました。
あまり人の来ないエリアの子達は広場にいる子達と違って人間に慣れていない子も多いのです。
特に今回は子うさぎがたくさん生まれていて島のうさぎは700匹ほどいると案内されていました。
だいたい200～300匹くらいと把握していましたのですごい多いと思いましたが、厳しい冬や飢えや病気、ケガなどで命を落とす子もたくさんいますのでまた数も落ち着いてくるのではないでしょうか。
ごはんをガサガサ鳴らすと遠いところから駆け寄ってきます。
反時計回りのチームと時計回りのチームに別れていきました。こちらのチームは反時計回りで歩いていきました。過去三度は行かなかった方向からスタートし、丘を降りて灯台から桟橋方面に向かいました。
ビジターセンターのあたりからは人通りも多くなるエリアでまた人懐っこい子達がたくさん寄ってきてくれました。
それから桟橋を超えてまた山道へと入って行きます。
これまで自然の厳しさの中で生きる子達のつらい部分として出会ったのは病気やケガをしている子達。そして明らかに観光客が連れてきて置き去りにされた捨てられた子達。
そういう厳しさは過去三度とも見てきましたが、今まで経験したことのないことに出会いました。
カラスに襲われ絶命したばかりの子うさぎがいました。
周囲は毛がちらばり、目はえぐられ、お腹の中を食い散らかされて死んでいました。
このままでは跡形もなく食い尽くされてしまうので穴を掘って埋葬しました。
まだ幼い子うさぎ。
今の時期は子うさぎの数が相当多く、カラスなども異常な数が空を舞っていました。
小さな子うさぎは一度狙われると逃げても逃げても追いかけられます。
たとえひとがカラスの襲撃を止めたとしても人間がいなくなったらすぐに同じ子を襲います。
かわいそうですが、一度狙われてしまった子うさぎは死ぬまで追い続けられてしまいます。
この辺りは天敵はほぼカラスしかいないのですこし土を掘って埋めました。
ふわふわのベビーファーの子うさぎ。
まだ死後硬直もしていませんでした。
こんな自然の驚異を目の当たりにしながら先へと歩を進めていきました。
広場にいる子達よりは警戒心も強かったりしますが少し距離を置くと一生懸命食べてくれました。
鹿のように俊敏にガケを駆け上ってきます。
こんな感じで翌日も２チームでコースを変えて同じようにごはんをあげて、お水いれを洗って新鮮なお水を補給するという感じで行いました。
参加者のみなさんもとても一生懸命頑張ってくれました。夜のお楽しみのバイキングや部屋に集まってお酒を飲んで（もちろん大人のみ）おしゃべりして、深夜まで盛り上がりました。
いつも保護っ子をお迎えしてくださった里親さんのご家族、特にお子さんのいらっしゃるご家庭へ呼びかけて毎年行っていますが、こういう経験をしていただくことって色んなことが学べて有意義な機会となると思っています。
今回はお天気にも恵まれました。内容満載のうさぎ島ツアー。
参加者のみなさん、また来たいと言ってくださいます。
島の子達は自然の中で生きています。
これから厳しい冬を迎えていきます。
おっぱいをあげていた母子うさぎもいました。
厳しい環境ですが、スクスクと元気に育ってまた会えたらいいなと思いました。
二日間、事務局の子達もお留守番がんばってくれました。
今回、事務局の保護っ子達のお世話はいつも応援して下さっている ペットシッターサービス ｃｅｔｉａ さんにお願いしました。
保護をして里親探しをするというのも大変なことですが、里親さんとこうして色んな交流ができたりすることってとても素敵なことだなぁと思います。
参加して下さったみなさま、お疲れ様でした。