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私的備忘録

書名:江戸妖かし草子
著者:海野弘(うんのひろし)
出版:河出書房新社
内容:群馬の伊香保温泉に化物宿屋と呼ばれる宿があった。しかし、誰も自分の見た化物について口外せず……「化物宿屋」。病気の娘を治してやりたいと、神仏に願を掛ける商人。彼に声をかけた女は「娘を助けてあげよう」と言うが……「狐の恩返し」。陰陽師に悪霊を祓ってくれと依頼があった。枕元に宝剣を置いておくと、あらわれた化物に剣が飛んで片腕を切落したが……「陰陽師」。鳥の声、川の流れを聴いて運勢を読むことができる人を調子聞(ちょうしきき)という。その名人に弟子入りした男は……「調子聞」。お寺の床下で犬が子供を産んだ。それを見に行った仏具師が和尚さんから輪廻転生の話を聞かされ……「犬の子」。深川の遊女がたった三日の嫁入りをしたというが……「狐嫁」。越後から出稼ぎで米搗きをしていた男の成功と失墜……「越後から米搗」。などなど、江戸時代の不思議な短篇集。
※本書は資生堂発行の雑誌「花椿」に連載した「にっぽん草子」を改題、一部を加筆し構成したもの。

<収録作品>
●化物宿屋:松崎堯臣の『窓のすさみ』という随筆集には、草津に化物宿屋があったと書かれている。
●狐の恩返し:松崎堯臣『窓のすさみ追加』をもとにした話。寛保二年(1742)のことという。
●産婆:馬場文耕の『武野俗談』に「霧島ばゝさつまばゝ琉球ばゝが伝」が出ている。
●箕輪(みのわ)心中:天明五年(1785)、吉原遊郭に近い千束村で遊女と若い武士の相対死(あいたいじに)事件があった。史実をもとにした話。
●象を見た:享保十四年(1729)、江戸に象がやってきた。水戸の藩士が象の見聞記を国元に手紙で知らせた。
●女流書家:山田三川『想古録――近世人物逸話集』の「鯤、鵬に化する能はずして賤商に嫁す」という話をもとにしている。文化年間(19世紀初め)のことだという。
●相師南北(そうしなんぼく):山田三川『想古録』にも書かれた大阪の観相の名人。看相師とは人相見のこと。
●京の豪商:三井財閥の基礎をつくった三井高利の兄、三井俊次の逸話。彼が貧しき茶人の借金を払ってやった話は、神沢貞幹の『翁草』に出ている。
●討綺談(かたきうちきだん):大田南畝『一話一言』に基づく実話。文政二年(1819)の出来事。
●陰陽師(おんみょうじ):八文字屋自笑、八文字屋其笑の作『鎌倉諸芸袖日記』(寛保三年)の中の「陰陽師の律儀は見せ物の妨(さまたげ)」をもとにしている。
●調子聞(ちょうしきき):正徳二年(1712)、北條団水の『一夜船』という本に「かくれもなき調子聞」という章がある。
●犬の子:木村蒹葭堂の『蒹葭堂雑録』に出ている、江戸糀(こうじ)町常泉寺で犬が三匹の子を産んだ、という話をもとにしている。
●狂歌師の春:江戸の狂歌師宿屋飯盛(本名は石川雅望)の『さくら会(え)』という随筆にヒントを得た話。
●二人の母:この話は、篠田鉱造『幕末明治 女百話』の「坂東彦三に教わった端歌」から一部借りている。
●町役人:江戸の文人の「兎園会」が編んだ『兎園小説』に出てくる「根わけの後の母子草」によった話。
●女目医者:俳人松尾芭蕉の弟子であった斯波園女(しばそのめ)は、女性の目医者であった。
●狐嫁(きつねよめ)
●夢を買う人:文化九年(1812)に出た『北越奇談』の中の「仁助夢を買う」にヒントを得た話。
●夫婦合(めおとあわ)せ:『教草女房形気:おしえぐさにょうぼうかたぎ』からヒントを得た話。
越後から米搗(こめつき)
●俠客(きょうかく)の女房:柳里恭『雲萍雑志:うんぴょうざっし』に出てくる話をもとにしている。俠客大捌(おおさばき)助八は実在の人物。
●うりの仁介(にすけ):松崎堯臣『窓のすさみ』に、うりの仁介という目明しの頭がいたとある。
●幼なじみ

書名:ハロー、ここにいるよ
原題:Hello, Universe
著者:エリン・エントラーダ・ケリー(アメリカ作家)
出版:評論社
内容:中学校の一年目を終えたばかりの十一歳の少年ヴァージル・サリーナスは、明日から夏休みだというのに自分が『だめ人間』だと落ち込みながら帰宅した。ヴァージルはにぎやかで活動的な親兄弟とは違って静かでおとなしい性格で、フィリピンから移り住んできたロラ(おばあちゃん)だけが理解してくれる。だけど、ロラにも言えない悩みは、霊能者のカオリ・タナカに相談する。夏休み初日、日系三世の十二歳の少女カオリとユミの姉妹は相談者であるヴァージルの運勢占いのあとで、「友達になりたい女の子に声がかけられない」というヴァージルの打ち明け話を聞く。カオリは手助けを約束し、大きさの違う五つの石を持って次の土曜日に訪ねて来るようにと指示する。一方、ヴァージルが友達になりたい女の子ヴァレンシア・サマセットは耳が聞こえないことで孤立しており、最近は悪夢に悩まされている。スーパーで霊能者カオリ・タナカの名刺を見たヴァレンシアは、迷ったすえに土曜日の午後に訪問することに決めた。土曜日の午前、ヴァージルは石を拾いに森へ行き、そこでいじめっ子のチェット・ブルンズに遭遇する。チェットは嫌がらせでヴァージルのリュックを奪い、森の中の古井戸に落として立ち去った。落とされたリュックの中にはペットのモルモット・ガリヴァーが入っており、ヴァージルは助けようと古井戸の中の梯子を降りる。ところが、梯子は途中までしかなく、底に飛び降りたヴァージルは外に出られなくなってしまい……。
※2017年初版
※作者は1977年アメリカで生まれ、子供時代をルイジアナ州で過ごした。父親はアメリカ人、母親はフィリピン出身のフィリピン系アメリカ人。物語の中にフィリピン系の家族が登場したり、フィリピンの言葉や言い伝えが織こまれたりするのが特徴的。

チェットを「ブル」と呼んでいるのは、名字が「ブルンズ」だからだけではない。「ブル」には「あらあらしい雄牛(おうし)」や「攻撃的な人」という意味があり、まさにチェットはそのとおりなのだ。
 

書名:世界のはての少年
原題:Where the World Ends
著者:ジェラルディン・マコックラン(イギリス作家)
出版:東京創元社
内容:物語の始まりは八月のある日。スコットランドのヒルタ島で育った少年クイリアム・マッキノンは、「戦士の岩」という名の離れ岩での鳥猟に出航する。子供九人と大人三人で、無人の孤岩で海鳥を獲る三週間の旅が始まる。洞窟で寝泊まりする不自由な集団生活を送り、危険と背中合わせの猟をこなし、海鳥の肉も羽根も油もたっぷり貯えて、あとは迎えを待つばかり。しかし、予定の三週間が過ぎても迎えの船がやってこない。きっと事情があって、船を出せないのだろうと思い、辛抱強く待つものの、離れ岩に取り残されたのではないかと不安が募り、皆の心を蝕む。子供たちの年長組であるクイリアムは仲間を励まし、生きるのびるために闘う。やがて季節は移り変わり、海鳥はいなくなり、かわりに厳しい寒さがやってきて……。
※2017年初版
※1727年の夏に八人の少年と三人の男がヒルタ島から戦士の岩として知られるアーミンという離れ岩に渡り、そこに九か月間置き去りにされたという実際に起きた史実をもとに創作された物語が本書である。この事件の詳細な記録は残っていないため、作者の想像力によって語られている。
※スコットランドの西岸沖に浮かぶヘブリディーズ諸島のなかでも、西の果てに孤立する小さな島々と離れ岩を総称して、セント・キルダ諸島と呼ぶ。現在は完全な無人だが、ヒルタ島にだけは、かつて人が暮らしていた。「世界が終わっても、音楽と愛だけは生き残る」という言い伝えをはじめ、様々な伝説が残る美しい島だが、土地は瘦せて樹木は生えず、周囲を取り巻く海はつねに荒れていて漁業には向かない。自ずと島民の暮らしは過酷なものとなり、毎年夏に少年や男たちが船に乗って離れ岩まで行き、そこで収穫する海鳥の肉や羽根や油を売って生計を立てるしかなかった。

デイヴィッド、愛称はデイヴィ
ケネスに「ケン」などと名前を縮めて呼ぶ者はひとりもいない。

泰然自若(たいぜんじじゃく)とした足取り:落ち着いていてどんなことにも動じないさま。「ものごとに動じず、自分を見失しなわない様子」を指す言葉で、通常人が緊張する場面や重大事に遭遇した時などでもばたばたと慌てず、決して平常心を見失わないことを意味しています。 「泰然」は落ち着いて物事に動じないさま。「自若」は何に対してもあわてず、驚かず、落ち着いているさま。

洞窟内は海鳥のキャンドルで照らされている。死んだウミツバメの小さな身体は硬化して油分が多い。それにタールを塗った灯心を通し、火口箱(ほくちばこ)を使って火をつける。

オットマン:(ottoman)ソファや椅子 の前に置いて使う足乗せ用ソファ(足置き)のことで、フットスツール・フットレストとも言われる。
 

書名:幻想温泉郷(げんそうおんせんきょう)
著者:堀川アサコ
出版:講談社文庫
内容:東京に出てお菓子を輸出入する会社のОLとして働いている安倍アズサは、夏休みに帰省して二年前にアルバイトしていた『登天(とうてん)郵便局』に顔を出した。狗山(いぬやま)の頂上にあるこの郵便局は、あの世とこの世の境目にあり、生者と死者の世界をつなぐ役割をになっている。人の世の理を超えた存在である職員のみんな――地主のおじいさん登天さん、いつも庭仕事に勤しんでいる赤井局長、オネエ言葉でパンチパーマのおじさん青木さん、アメリカンコミックのヒーローみたいなボディの鬼塚さんとバーベキューを楽しむアズサ。そこへ何時の間にか参加しているおじいさん。そのおじいさんを局舎のロビーに案内し、貯金窓口で功徳通帳を記載する。人が生きているうちにした善行と悪行を明らかにするためだ。ところが、おじいさんの通帳には善行だけが記載され、本人は地獄極楽門を通る前に消えてしまった。この現象は死んでも死んでない、成仏違反だという。今はこうした事件が頻発していて、彼らは皆生前に『罪を洗い流す温泉』を訪れているらしい。このまま消える死者が増え続けたら、登天郵便局とりつぶしの危機である。困っている職員たちが占い師に相談したところ「ふたご座B型の女性スタッフを迎え、チームワークで死地を切り抜けられるでしょう」というお告げがあったという。アズサは自分がふたご座B型だとうっかり口を滑らせ、かつての採用理由である「探し物が得意」という特技のこともあり、郵便局の臨時職員として復帰することになる。会社からもらった休暇は三日半、それまでに温泉を見つけて事件を解決できるのか?
※『幻想郵便局』の続篇。

エンティティ、すなわち、物理的な実体をともなわない存在。
「幽霊や妖怪ってことですか?」

祝着(しゅうちゃく:喜び祝うこと。うれしく思うこと。満足に思うこと。「祝着至極:しゅうちゃくしごく」)

トタン屋根:住宅や工場、倉庫などに使われている金属屋根の一種。 薄い鋼板に亜鉛をめっきした“トタン板”で作られています。 日本では大正時代から徐々に普及し始め、それまで主流だった日本瓦の屋根よりも安価で施工期間も短いことから大流行。

美しい容顔: 顔かたち。. 顔つき。. 顔だち。. 顔容。「容顔美麗」
 

書名:プロイスラーの昔話 魂をはこぶ船 幽霊の13の話
原題:Zwoelfe Hat's Geschlagen
著者:オトフリート・プロイスラー(ドイツ作家)
出版:小峰書店
内容:ずっと昔、フリースランド(ドイツとオランダの国境あたり)のバルトルム島のむこう岸にあるネスメアジールに、ヤン・フーゲンという貧しいが正直者の漁師がいた。彼は頼まれると旅人を乗せてはこぶ仕事もした。ある冬至の夜に、よそ者が訪ねてきて今夜船を出してほしいと言った。行き先は、地元の漁師のあいだでは絶対に夜に近寄ってはならないと言われているアーラント島だった。よそ者は数えきれないくらいの銅貨をテーブルに積み上げると、三千人の魂を帆船に乗せるように言い……。表題作「魂をはこぶ船」を含む13篇のドイツに伝わる昔話。
※作者は北ボヘミア地方(現在はチェコ領)のリベレツという町で、ドイツ人の子として生まれる。第二次世界大戦後は、西ドイツ南部のシュロスベルグで小学校の教師をしながら物語を書いた。

遠くの時計塔から一時をしらせる鐘の音がひびいてきました。幽霊の時間は、終わりです。

神父の悪魔ばらい:悪魔となっている幽霊を追いだすときには、じぶんのどんな小さな罪も神さまに告白し、ざんげをして清めていなければなりません。

家のなかまでは、幽霊ははいってこられませんでした。なぜなら、玄関の上の横木に、昔からつづく習わし通り、キリストの誕生を拝みにきた「東方の三博士(はくし)の日」(一月六日)にお清めをしたチョークで、三人の博士の頭(かしら)文字である「CМB」という文字と年度と十字を三つ書いてあったからです。

じぶんで死をえらんだ者は教会の墓地にうめてはならないきまり

貴族や領主の家には、よく「白いレディ」といわれる祖先の婦人の幽霊が、白いすがたであらわれるそうです。子孫が幸せな暮らしをするようにみまもり、もしその家族に不幸がおきそうになると、注意をうながします。
 

書名:最後の語り部
原題:The Last Cuentista
著者:ドナ・バーバ・ヒグエラ(アメリカ作家)
出版:東京創元社
内容:物語の始まりは2061年の地球。語り手の「わたし」ことペトラ・ペーニャはニューメキシコに暮らす、もうすぐ13歳になる少女。祖母の語るメキシコの昔話を聞いて育ち、自分も語り部になりたいと夢見ている。ところが、地球に彗星が衝突するとわかり、選ばれた人々を乗せた恒星間植民船が新たな惑星セーガンを目指して飛び立つことになった。家族とともに宇宙船に乗り込んだペトラは、新天地へ到着する380年後までポッドで眠って過ごすことになる。眠っている間は専門知識を脳にインストールしてくれる事になっていたが、何故か眠ることが出来ないペトラ。しかも世話人をはじめ誰もトラブルに気付いてくれない。それでも遅ればせながら眠りに落ちたペトラだが、まどろむ彼女の耳に聞こえたのは眠る乗客の面倒をみるはずの世話人たちが争う声。さらに争いに勝ったらしい世話人たちが所属する、単一社会を理想とする『コレクティブ』がペトラの地球での記憶を消去し洗脳しようとする。どういう訳か組織の思惑どおりにはならず、彼女は彼女のままだった。そして2442年、惑星セーガンに到着すると目覚めさせられたペトラが見たのは、外見まで単一になるよう人体改造を施した人間からなるコレクティブの社会で……。
※2021年初版
※作者はカリフォルニア中部で生まれ、ヒスパニック系の家庭で育った。

「ギリシャ語の〝岩″を意味する単語を、そのまんまわたしの名前にしたんだよね」
「あなたにぴったなりの名前よ。ペトラは強いんだから。あなたはいつの日か、驚くほど素晴らしいものの礎(いしずえ)になる気がする」

「イギリスではラベンダーに妖精を引きよせる力があると考えられているの」

ドグマ: (dogma)1.各種宗教・宗派が信奉するそれぞれの独特の教義・教理。2.キリスト教、特にカトリック教会における教条。公に決定された権威を与えられて、反論する余地のないものとされた宗教的真理を表明する命題。3.独断。独断的な説。「ドグマに陥る」
 

書名:アーニャは、きっと来る
原題:Waiting for Anya
著者:マイケル・モーパーゴ(イギリス作家)
出版:評論社
内容:第二次世界大戦中、ナチス・ドイツがパリに侵攻して北部フランスを占領していた頃。フランス南西部、ピレネー山脈の麓にある小さな村レスキュンはスペイン国境近くに位置しており、主にヒツジとウシの牧畜を産業としている。二年前に出征した父親がドイツ軍の捕虜になっている12歳の少年ジョー・ラランデは、ヒツジ飼いの仕事の最中にクマと遭遇する。村に逃げ込んだジョーの知らせで、村の男衆みんながクマ狩りをして雌クマを仕留めた。ジョーがクマと戦って行方不明の牧羊犬ロウフを探していると、犬といっしょに子グマを見つける。そのうえ子グマにミルクをもって来た村で見たことのない男と出会う。村人が子グマのことを知れば殺してしまうだろう。だから、誰にも言うなと男に言い含められてジョーは頷く。だが、誰もが顔見知りの村で知らない男と会ったことが気になり、ジョーは彼の跡を尾行する。男は村から離れた丘の上の牧場に入って行った。その牧場は村の嫌われ者のおばあさんオルカーダが一人暮らしをしている家だった。覗き見していることに彼らが気付いたため、ジョーは逃げ帰ってこの事は誰にも言わないでいた。しばらくすると、男が連れて行った子グマのことが気になったジョーは丘の上の牧場に様子を見に行く。牧場の納屋で隠れている子供に気付いたジョーだが、彼自身もおばあさん達に見つかってしまい、彼らの事情を教えられる。子グマを連れ帰った男は、おばあさんの娘婿のベンジャミンで、彼はユダヤ人だ。ベンジャミンと娘のアーニャはドイツ軍から逃げてレスキュンへ向かう途中ではぐれてしまい、彼は此処に隠れて娘がやって来るのを待っているのだ。納屋に隠れている子供もポーランドから逃げてきたユダヤ人孤児の少女だという。ジョーは彼らの秘密を黙っていることを約束する。しかし、レスキュンに国境警備のドイツ兵がやって来ると通達される。この村にドイツ軍の一隊を駐屯させ、スペイン国境を警備し、亡命しようとする人間を取り締まることになった。村人たちのライフル銃は没収され、夜間の外出は禁止。そして、ユダヤ人の逃亡を助ける者は銃殺すると……。
※1990年初版
※著者がフランス南西部へ行った際に、スペイン国境近くの村レスキュンを訪問し、村人から戦争中の話を聞いた。その話を参考にして、著者が創作した物語が本書である。

書名:君と夏が、鉄塔の上
著者:賽助(さいすけ)
出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン
内容:語り手の「僕」こと伊達成実(だてなるみ)は、さいたま市の中学三年生で地理歴史部に所属する鉄塔好きな少年。夏休みの登校日に、「僕」はクラスメイトの帆月蒼唯(ほづきあおい)に声をかけられた。翼やプロペラを取り付けた自転車で校舎から飛び下りるような変人で有名な彼女に、とある送電鉄塔について「何かあるのでは?」と尋ねられる。翌日、「僕」は質問された京北線94号鉄塔に行ってみると、幽霊騒動がきっかけで不登校になっている同じクラスの男子生徒・比奈山優(ひなやまゆう)が居た。さらに帆月もやって来て、二人に鉄塔の上に座っている男の子が見えないか?と言い出す。最初は何も見えなかった二人だが、帆月の手が体に触れると着物姿の男の子が見えて……。
※2016年初版

犀利(さいり)そうな眉:《「犀」は堅く鋭い意》. 1 刃物などの、堅くて鋭いさま。. 「 犀利 な小刀」「 犀利 な武器」. 2 才知が鋭く、物を見る目が正確であるさま。「犀利な洞察力」「犀利な感覚」「明敏犀利」
 

書名:ベアトリスの予言
原題:The Beatryce Prophecy
著者:ケイト・ディカミロ(アメリカ作家)
出版:評論社
内容:中世ヨーロッパ、戦争の絶えない時代の小さな王国。ある霜がおりた朝、修道院のヤギ小屋で12歳くらいの少女が眠っていた。ヤギに餌をやりにきたエディック修道士が女の子を見つけるが、彼女は高熱に苦しんでおり意識を取り戻した時には記憶を失っていた。覚えているのはベアトリスという自分の名前だけ。この修道院で編纂されている予言書『悲しみの年代記』に記された言葉、「ある日、ひとりの少女があらわれて、悪(あ)しき心を持った王を追放するだろう」。予言の少女とはベアトリスのことなのだろうか?女性が読み書きすることを禁じられた国で、文字を書ける少女ベアトリス。彼女の身の安全を考えたエディック修道士は、ベアトリスの髪を剃り修道士見習いのふりをさせる。ベアトリスの存在を危険視した修道士たちは修道院から彼女を追い出したいと考えており、そこへ死期の迫った男の告白を書き留めてほしいという依頼をもって来た孤児の少年ジャック・ドリーが現れる。これ幸いと考えた修道士たちによって、修道院で疎まれていた強く賢いヤギのアンスウェリカとともに村の宿屋に向かうことになるベアトリス。そして、予言された少女の行方を捜す国王の追手も迫っており……。
※2021年初版
 

ハニーコム:蜂蜜を巣ごと食べられるようにしたもの