さようなら日本の美しき内診台 | Kanon's diary

Kanon's diary

雑記帳である。

今日が最後の妊婦検診。
美しき日本の検尿システム、検尿小窓とも今日でお別れです。
繰り返すけど好きなカップを一つ選んだら名前を書いて検尿したら小窓を開けて、ちょこんと検尿を載せるのです。誰がこんな美しく豊かな空間を作り上げたのでしょう、それは日本国籍者です。

喋るわ柔らかいわ錆びてないわ自動だわの内診台に載るのも今日で最後でした、寂しいな。
もうこれで妊娠は打ち止めだけど、日本の内診台ほど女性をプリンセスとして扱ってくれる椅子は無いだろう。さすが日本国の椅子💺

私めに医療的な説明してくれる産婦人科医に、予約順で受付してくれるおねえさん、娘にシールくれたり遊んでくれるおねえさん、薬にアレルギーありませんかとか敬語で聞いてくるおねえさんにも、感謝しかありません。どうしてここまでロシアと違うの、同じ地球にいるのに。
待ち時間が長いことにキレとる患者がいたけれど私は病院の味方なので彼女らの言い分が理解できず忙しい医者に変わって退治した。


内診も一度も出血しなかったし、回数が少なかった。なんでだろうエコーがあるから内診は毎回する必要ないのかな、エコーは害悪とか私世代で言ってるロシア国民とかいう途上国民には、永遠にわからないだろう。

それにしても我が国の検尿には本当に心を打たれた。

妊娠期間中、一度も食パンより高い検尿カップを買わなくても済んだし
検尿持ってバスにも乗らなくて良かったし
お前の尿は色がおかしいとか膣に綿詰めて取り直せとか怒鳴られなかった。内診台にはお姫様扱いしてもらえて、夫の存在意義がわからなくなりました。



36週にして推定3300g、ドップラーを受けた。
ああこれ、ロシアでは目の前が全面ガラス張りの陣痛室で受けたやつ。
ロシアではこちらに股向けて産んでる妊婦を見たやつが、日本はプライバシーとか基本的人権の尊重があるから、見なくて済んだ。

日本国家ありがとう、ベッドなんてリクライニングだったよ初めて載った、ドラマみたい。
リクライニングベッドだなんて医療ドラマの高そうなセットなのかと思ったらマジで存在してたよ日本すごい。

こんな医療受けられる立場にある日本国籍の私バンザイ

ロシアであれだけイヤだったしバトルしかなかった検診が、日本ではこんなに楽しいし私がお姫様でいられるとは。

確かにお金はかかったけど、でもそれは看護士への賄賂でも医者への賄賂でも、受付への賄賂でも、検尿検便カップ分でも検査コンドーム用でも罰金でもなく、保険で必要最低限に押さえられた医療費。
医療費なら文句なく払う。そして計算してみたがロシアと日本で大してかわらない、ロシアの給料でだって払える範囲内。しかも日本ではこんなサービスが受けられる。

二年前ロシアで娘の妊娠中に、日本の産婦人科について妄想していたものより、日本はずっと素敵でした。産科医は私には大明神に見えるのです。土下座して拝んでも足りないよ。

でも行くのがめんどくさくてサボったから補助券いくつか残っちゃった。

記念撮影💕


美術館だろうかここは。
便座がない、ドアがない、鍵がないなんてのはまじでロシアだけなんだろうか
日本にいたらそんなの逆にファンタジーだわ