損保ジャパン日本興亜美術館で開かれている
シャルル=フランソワ・ドービニー展に行った。
シャルル=フランソワ・ドービニー(1817~1878)
19世紀フランスを代表する風景画家。
ドービニーは、1817年、フランスのパリで生まれ、
最初は風景画家の父のもとで、
18歳ごろから国立美術学校などで絵を学び、画家を目指した。
初めはギリシャ・ロー神話を主題にした伝統的な絵を描き、
コンクールにも応募したが落選、
しだいに身の回りにある風景画を描くようにまった。
1840年代には各地を旅し、
風景画家の集まるバルビゾン村にも滞在、
実際に見た景色をもとにした風景画を描いた。
モネや、ファン・ゴッホなど
次世代の画家たちに大きな影響を与えた。
この展覧会では初期から晩年までの作品約60点と
コロー、クールベ、ドーミエ、デュプレ兄弟、
息子のカールといった
ドービニー周辺の画家たちの作品約20点が展示されていた。
(構成)
序章 同時代の画家たち
第1章 バルビゾンの画家たちの間で(1830-1850)
第2章 名声の確立・水辺の画家(1850-1860)
第3章 印象派の先駆者(Ⅰ860-1878)
第4章 版画の仕事
池の風景 1847 油彩/板
フォンテーヌブロー森 1843 油彩/板
パリ旅行で行ったことがあったな。自然豊かな所だった。
1850年代は、ドービニーの優れた技量が認められ、
サロンで受賞したり、
フランス国家で買い上げられたりするなど、
高く評価されるようになった。
一方、筆の跡を残すドービニーの描き方が
「ていねいに描いていない」など、
古くからある描き方を重視する人からは
非難されることもあった。
1857年、水辺の光の変化や色合いをリアルに表現するため、
船に乗ったまま描くことができるアトリエ船「ボタン号」
を手に入れた。
彼はボタン号で旅し、様々な場所で水辺の風景を描いた。
1868年には、より大きなアトリエ船「ボッタン号」を手に入れ、
セーヌ川やオワーズ川沿いを、
より遠くまで旅することができるようになり、
「旅する画家」として、
のちの印象派の画家たちに大きな影響を与えた。
ボッタン号 1869ーアトリエ船
アトリエ船―内部 エッチング
セーヌ河の河畔 1858
オワーズ河畔 1865
ブドウの収穫 1863
アトリエを構えたオーヴェール、
フランスの首都パリの北西を流れる川