読書 石原莞爾と伊地知則彦 | ossyのブログ

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日常の記録です。

2020年にやっとスマホに換えたアナログ人間ですが、ブログの使い方を勉強しつつ綴ってみます(^^)

昨日は、夫の形成外科の診察があり大学病院に行ってきました。

腫瘍で溶けた頭蓋骨代わりに太腿の組織を移植した部分も大丈夫だし、移植する筋膜や筋肉を取った太腿の傷もきれいになっているとのことで、一安心して帰ってきました。

 

さて、読書の記録です。

 

石原莞爾は山形の人で、自分の認識は満州に関係する軍人さんというものでした。

地元の図書館にあった本ですが、ここ3年くらい、手に取っては書棚に戻すのを繰り返してました爆  笑

急に、今なら読めるかも!!というテンションになって読んでみました。

 

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書名  石原莞爾と伊地知則彦

発行日 昭和57年9月12日

著者  入江辰雄

発行所 武田平和研究所

     代表 武田邦太郎

発売元 暁書房

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以下 感想です

 

・法華経、日蓮の教えを心から実践していた人々の記録で、体験を記した本なので臨場感がありました。この表現で合っているか自信ないですが、とてもピュア。国柱会の流れなんですね。登場する方に、宮沢賢治にも似たピュアさを感じました。

 

・書名にある石原莞爾氏と伊地知則彦氏と入江辰雄さんは、満州で出会い、法華経・日蓮の教えによって深く強く結びついていました。

正直、この宗教について詳しくないし、そこを掘り下げることはしませんが、この教えに忠実に、真摯に向き合って、満州で五族協和を体現しようと勤める彼らの姿には心を揺さぶられました。


満州国では、五族協和というスローガンがあったわけですが、本気で実現しようとていて、東亜連盟という組織を作って活動していたようです。伊地知氏と入江氏は満州で学校の先生をしており、満州にいた日本人以外の民族の方とも親しく付き合っていました。敗戦後、ソ連が進駐してきたり、中国の国民党と共産党の戦闘が始まったりして大混乱になっていましたが、現地の人に助けられ、日蓮の教えを一途に信じる仲間たちと一緒に生き延びて日本に引き揚げてきています。そのあたりの記録を読むと、よく無事で帰ってきたなと。。。当時、満州で現地の人に襲われて命を落とした日本人が多数いた中、現地に味方がいたというのは、この人たちの生き方が真摯だったし、民族を超えて心を通わせていたからなのかなと思いました。


彼らの経験を知るだけでもこの本を読む価値はあります。

 

・石原莞爾の印象が変わりました。

 

石原莞爾は、満州に傀儡政権をおき、日本軍の支配下に置いた張本人だと思っていました。ですが、彼の真意は、日本軍は手を引き、満州国を真に独立させ、五族協和の新しい国を作るという点にあったようなのです。実際、彼はそのような発言をしています。


アジア人が連帯して列強の圧力に対抗するというイメージでしょうか。真に独立した五族協和の国としなければ、ソ連が南下してきたときに国を挙げて戦うどころか、満州国の中にあっても、日本人は敵とされるだろうと予測している他民族の政治家も登場していました。石原は、そういう人と同じ意識を共有していました。また、石原は中国との戦争にも反対していました。日本人以外の民族の人にも、石原は慕われていたという記述がありました。


石原をはじめ、建国当初を支えた関東軍の軍人は一年あまりの間に総入れ替えとなり、満州国は日本(関東軍)の傀儡国家へと変貌したようです。


 例として、伊地知氏と入江氏が教師だったので、その体験談をあげます。

学校での言語教育について観てみると、石原が満州にいたころは、学校では複数民族の子供が共に学び、それぞれの言語をも共に学ぶ方式だったらしいのですが、石原が予備役編入を申し出て日本に帰った後は、全民族が日本語を学ぶという、日本化政策がとられました。石原が去ったあと、五族協和は骨抜きになり、ただのスローガンになっていったというのが事実のようです。

 

・登場人物が、法華経・日蓮の教えに忠実な姿にちょっと驚きました。これ、当時の軍人さんや知識人に多かったのかな?このあたり注目すると歴史の見え方が変わるかもしれません。

 この宗教、現代の政治にも確実に影響している気がします。

 これベースの政党ありますしね(教えは骨抜きになってる気もしますが)。

 

・この本に描かれた範囲で法華経を考えると、ワンネスの考え方とも言えてとても美しいとおもいました。

 でも、自分は宗教は無理(笑)ハードすぎる。

 

 ・戦後、石原はこの本に登場する同じ宗教思想の人々と山形で農地を開拓して生活したようです。彼が長生きしていたら、私達になにを問いかけただろうと思います。


 機会があったら、お墓参りに行ってみたいと思います。

 

以上ですニコニコ