手術してからは
以前のように頻繁に
彼からラインが届くことはない
必要最小限
何しろ
体中チューブに繋がれて
一般病棟へも戻れない状態
写真だけが送られてきたけれど
多分、動けず旨く撮れていない
自分の足元を写して送信してきたけれど
これ・・・
何も解らない
看護師さんにお願いして撮ってもらえば?
反対側が見たいと伝えたら
必死で自分で撮して送ってくれた
術後よりもパンパンに腫れた首元
鼻チューブが汚れて交換されていないのが
気になった
主治医は厳しくても
看護師さんは伝えないと気付かないケースが多い
私が入れるなら
交換して衛生的にして上げたい
鼻テープも薄汚れていて
多分、手術してから放置されている
本人は無頓着で気にしない人だけれど
写真を見て心配になる
目力も弱く必死で耐えている様子が伺える
首の痛みよりも
腸を切り取った痛みが酷いらしい
痛みに耐えずに痛み止めを強くして貰うように
伝えた
痛みに耐えることは病気を治癒する上でナンセンスだから
今、本当に苦しいと思うけれど
少しでも楽に過ごして痛みを和らげて欲しい
看護師さんも忙しいから
安易にお願いが出来ない
その為に私が、彼の身の回りをしてあげたいけれど
完全面会禁止なだけに何も出来ないもどかしさ
明日、彼の病院へ行くけれど逢うことは出来ない
じれったくてもどかしい。
いま
いちばんシンドイ状態だと感じる
ラインも打てずパンパンに腫れた首
治るために仕方がないけれど
痛々しくて切なくなる
彼の中ではきっと
今、1秒1秒が命へと繋がる糧
呼吸の1回1回さえ生きようと必死だと思う
ここ数日が合併症や血栓の危険もあり
慎重に見ていく必要もあり
未だにICUにいる
簡易なことだから
せめて鼻テープや顔に貼られたテープを
交換して欲しい
痛くて辛い彼が少しでも快適に過ごせるように
看護師さんが多忙なら
せめて、そのためだけに
私の入室許可が欲しい
術後の細菌に感染したら恐ろしいし
衛生面が気になるから
ICUに入っているのに
写真からすると彼は当然シャワーは無理だけれど
チューブやテープが全く交換されていなくて
不衛生で心配になる
言えば看護師さんは動いてくれる
ただ
今の彼は声が出ない
だから
伝えられず横たわったまま我慢しているのだと思う
シャワーも浴びられず声を失い
術後の傷みと腫れで
横たわるばかりの状態
生きるための治療だけれど
その残酷な辛い思いを多くの人に伝えたい
看護師さんに負担をかけないためにも
身内が入室出来ればと思うけれど
他の患者さんもいる状況を考えると難しい
今
パンパンに腫れた傷跡と傷みに
彼は耐え続けている
非常にシンドクて辛い事と思う
しかも失った声
彼の写真を目にして
この手術を勧めた自分を悪魔に感じる
エゴイスト
そう言われても過言ではない
沢山のチューブに繋がれて
術後の傷みも半端なく
彼との連絡は必要最低限
明日は
少しだけ荷物を届けて
逢えない彼に背を向けて
ひとりトボトボ帰るのだろう
寂しさは
今に始まったことではない
それでも
寂しさに
慣れることは難しい
それは
彼と居る楽しさを
知ってしまったからなのかな