こんにちは。

空気が秋になりましたね。

 

涼しくなったとたん、毎日眠くてしかたがありません。

たまっていた夏の睡眠不足が、今になって押し寄せてきたのでしょうか。

 

さて前回はアウトドア派・額田が、山への溢れ出る想いをたっぷりと書いていました。

 

インドア派の私のここ最近のブームはといえば・・・。
ずばり! 中川宗弥氏が描いた絵本を探して、愛でること。

 

前回、私が「ももいろのキリン」について書いたブログでも匂わせていましたが(笑)、あの後、図書館で色々と借りてきて、うっとりしています。

 

今回は中川宗弥さんが絵を担当された本を4冊、一挙にご紹介したいと思います。

絵の感想に重きを置いていますことをご了承くださいませ。

 

その前に、中川氏のプロフィールを少しだけ。

 

中川宗弥(なかがわそうや) 1932年に朝鮮に生まれる。

京城中学在学中に敗戦となり、引き上げ後、松山中学から東京芸術大学に学び、美術学部絵画科油絵部を卒業。

絵本の仕事や、童話の挿絵(『ももいろのきりん』『ノンちゃん雲に乗る』など)多数。

どの美術団体にも属さず、独自の立場で制作を続けている。

中川李枝子氏の夫。

 

ではではどうぞ。

 

「とらたとおおゆき」なかがわ りえこ ぶん なかがわ そうや え 

福音館書店  

あらすじ 雪が降りました。とらの子・とらたが、雪の山をおしりですべっていると、お父さんがそりを作ってくれます。そこに、サンタさんがくれた良い音がする鈴をつけてもらうと、友だちもいっぱい集まってきました。公園の雪山でみんなですべって遊びます。

 

とらたはもちろん、とらこ、うさきち、ろばこ、くまお、ぞうきち・・・。シンプルでゆるっとしたキャラクターが大勢出てきます。みんなでひとつのそりにギュッと乗る姿は圧巻の可愛さです(笑)。

 

 

「ありこのおつかい」いしいももこ  さく なかがわそうや  え 

福音館書店 


あらすじ アリのありこはおつかいの途中、道草をくったばっかりにカマキリに、飲みこまれてしまいます。

そのありこを飲んだカマキリはムクドリに、飲み込まれてしまいます。ありことカマキリを飲んだムクドリは、ヤマネコに飲み込まれ……。マトリョーシカのように、登場人物がどんどん飲み込まれていきます。

 

北欧のテキスタイルを彷彿とさせる、色彩と造形が美しい絵が素敵です。

個人的にはムクドリとカマキリが綺麗だなぁと思いました。

そして、飲み込まれる様子を表す絵が、いかしてます。

 

 

「チム・ラビットのぼうけん」 A・アトリー 作 石井桃子 訳 

中川宗弥 画 童心社

あらすじ 村のくさかり場の気持ちのよい家に、おとうさんとおかあさんと暮らしている子うさぎのチム・ラビット。元気でいたずらなチムが、森の小動物や人間、風や畑のかかしたちを相手に繰り広げる楽しいお話し。どのお話しからも、のどかな田園の日の光や草の匂いがしてきそうです。

 

モノクロの濃淡でサラッと描かれた挿絵。「ノンちゃん雲に乗る」のノンちゃん、「ももいろのキリン」のるるこに通じるものがあるなぁと思いました。

 

ハサミで自分の毛を全部刈ってしまったチムが、はだか(?)の上にへんなみじかい上着を着て、しおれている姿など、可愛くてしかたありません。

 

 

「くまさん おでかけ」なかがわりえこ ぶん  なかがわ そうや え 福音館書店  

あらすじ「いってまいります」。くまさんが、帽子をかぶって、大きく手を振っておでかけです。水たまりをじゃぶじゃぶ、石ころですってんころりん、木いちごをぱくんぱくん、大きな木にどん!

短くリズミカルな言葉に、くまさんの絵がぴったりです。

 

表紙を見てもおわかりいただけるかと思いますが、このくまさんを見るだけで(いい意味で)力が抜けてきます。

シンプルな背景に、くまさんののびやかな表情と動き。

とにかくキュートです。

 

迫りくる9/23の朗読コンサートに向けて、だんだん緊張感が高まっている今日この頃。

中川宗弥氏の絵を見ては、ホッとさせていただいています。

 

「チム・ラビットのぼうけん」以外は、小さい子ども向けの絵本。

とはいえ、大人の私もたっぷり堪能させていただきました。

 

機会があればぜひ!

 

★「迫りくる花音の朗読コンサート」はコチラです。よろしければ♪

 

薫 20220912