もうすぐ東日本大震災と福島第一原発事故から10年目を迎えます。その直前の去る2月13日夜の福島沖地震で福島第一原発は震度6弱の地震に襲われました。14日の東京電力の発表では5号機,6号機及び共用の使用済燃料プールからの溢水を確認し、それぞれ600cc、1600cc、600ccでした。しかし15日になって1号機と3号機の格納容器内水位低下が確認されたのです。更に同格納容器内の気圧も低下し、周囲の大気圧と同じになりました。本来は気圧を高めて水素爆発を防ぐ狙いのものです。今のところはいずれの核燃料の冷却状態も維持できていると見られています。因みに原子力規制委員会は14日の東電発表分までは緊急情報として発表していますが、15日以降は緊急情報の発表自体を停止しています。

 格納容器内の水位と気圧の低下について、東電は具体的な言及を避けていますが、2月13日の地震で原子炉格納容器の破損部分が拡大した可能性が高く、それによって内部冷却水と気体が漏れているものと推測されます。しかしこれは現地の震度が6弱だったのでこの程度で済んだと考えるべきでしょう。今後もしここが更なる激震に襲われたなら、更に破損が広がり、如何に大量に注水しても漏水の勢いに追い付かず、核燃料の冷却状態が維持できなくなる事態が考えられます。核燃料が過熱すれば水素爆発となり、建屋ごと吹き飛ばして大量の放射性物質を大気に放出し続けます。周辺一帯は再び居住できなくなることでしょう。そして最大の難問はこの事態を収拾する術がないことです。また周辺一帯とはどの範囲まで及ぶのでしょうか。東京を含む日本の北半分になるかも知れません。

 国も電力会社もこの事態は想定したくないことでしょう。しかしこと原発に関しては「想定内」も「想定外」も全く意味をなさないのです。福島第一の様な廃炉途上のものも、東海第二の様な停止中のものも、九州の幾つかの稼働中のものも全てが原子力規制委員会の想定を超える人為のミスや故意、大地震、大津波、大噴火、大隕石などに襲われ、県境を跨ぐ広い範囲で、100年単位の長い年月に及ぶ大災害を引き起こす危険性があります。一方太陽光、風力、水力、火力など原発以外の全ての発電施設は同じ災害にあってもその設備が破壊されるだけで、数年後にはそこに同じ設備が復活できるのです。何故ならこれらは物理や化学反応による発電であり、人間が御しやすいものです。しかし原発は核分裂や核融合による発電であり、一旦事故があれば人間の手に負えない代物なのです。

 皆さん、もう原発をやめませんか。国内はもちろん、海外の原発も同様です。国内と違い、地震・津波・噴火と縁遠い立地のものもありますが、スリーマイル島やチェルノブイリの様に人災による事故及び隕石などによる被災事故はあり得ます。更に原発には放射性廃棄物長期保管の難題もあります。安定した地層の地下300mに約10万年保管するというものですが、およそ非現実的とは思いませんか。そんな危険なものを後世に残して良いはずがありません。原発の稼働を続ければその廃棄物がどんどん増えていくのです。それほどの危険性とコストをかけてまで原発を稼働し続ける必要は無いでしょう。脱炭素化なら自然エネルギーの安定化で出来ます。そして原発はもうやめるべきです。世界中の全ての原発の稼働を停止し、解体します。福島第一の様な事故機はあらゆる想定外の事態にも耐え得る設備で覆うべきです。どんな設備にすべきかは専門家に委ねますが、例えば「石棺」で覆うのも候補になるでしょう。ただしチェルノブイリ原発4号機レベルの石棺では心もとないのでもっと頑丈なものにすべきかと思います。

 皆さん、この1月22日に核兵器禁止条約が発効したことはご存知かと思います。これは2017年に国際連合にて多数決で採択されました。戦後72年、既に殆どが後期高齢者となった日本の被爆者達の悲痛な叫び声もその成立のための原動力になったのです。日本を含めてこれに背を向ける国も幾つかありますが、既に「核兵器禁止」は世界の正義になりました。同様にして「原子力発電禁止条約」の採択を国連の場で目指しませんか。福島第一原発事故、チェルノブイリ原発事故、スリーマイル島原発事故などの各被害者達、更に今後の事故発生に怯える人々、事故に至らぬまでも原発の周辺で大気中や水域中に放出される放射性物質の被害を受けている人々、地下に埋められた放射性廃棄物が未来の人々に及ぼす害悪を憂うる人々までの全ての声を集めて「原子力発電禁止条約」の採択を国連の場で達成しようではありませんか。あなたもどうか声を上げてください。

 

 

 ミャンマーでは昨年11月の総選挙でアウンサンスーチー氏率いる政権与党国民民主連盟(NLD)が議席を伸ばし、単独過半数を得ました。そして新たな議員構成の下で国会を開く予定の2月1日の朝に国軍がクーデターを起こしたのです。選挙に不正があったという理由でした。しかしこの選挙に立ち会った国際監視団は「公正な選挙だった」と言っています。明確な根拠を示さずに選挙の不正を言い立てるのは米国のトランプ氏と同様です。でもさすがに米国は民主主義の先進国であり、破天荒なトランプ氏といえども戒厳令を発したり、軍を動かすことは民衆が許しませんでした。しかしミャンマーでは出来てしまうのです。それは同国の民主主義がいまだ発展途上にあるからでした。

 1948年の独立以来、今回で3度目のクーデターになるミャンマーですが、今回の民衆の抵抗は格別です。それは直近の6年間、NLDが政権を握り、軍事政権が途絶えたからです。民衆はもう軍事政権を受け入れないのです。今国軍はアウンサンスーチー氏を始めとするNLDの幹部を拘束し、連日の民衆による大規模デモを鎮圧するのに躍起となっています。19日には20歳の女性、20日には更に2名がデモ中に当局により殺害されました。それでも民衆によるデモは続くことでしょう。

 国軍の狙いは1年ないし2年後の総選挙までにNLDを無力にし、2010年の総選挙と同様に国軍の息のかかった政党に勝たせる事でしょう。これに対して欧米各国はミャンマー国軍に制裁を果たす姿勢を示しています。ミャンマーの民主主義の後退を防ぐためです。日本はこれまでNLDとも国軍とも良い関係を維持してきましたが、今は曖昧な態度は許されません。欧米各国と力を合わせ、ミャンマーの民衆の側に立って国軍の暴挙を止めるべき時ではないでしょうか。NLDが政権を取れば、国会議員の25%を軍人枠とする現憲法を改正することができます。こうして軍部を抑えて初めてミャンマーが抱えるロヒンギャや他民族に纏わる諸問題解決の道が開けるのです。

 あなたも一緒に声を上げてください。「ミャンマーの民衆を支えよ!」と・・・。

 

 米国大統領トランプ氏が7日大統領選挙での敗北を遠回しながら認めました。 勿論潔さは微塵もありません。これまで散々抵抗を続けてきたのに一転して認めることに転じたのは偏に今後の4年間の政治的影響力を保つためと思われます。

 この前日連邦議会では大統領選挙の投票結果を確認し、バイデン候補の勝利を確定する作業中でした。トランプ氏は正午にホワイトハウス前で自身の熱烈な支持者集団を前に演説し、議会議事堂に行って「不正選挙糾弾」のデモをするよう煽ったのです。これに呼応した一部過激派が議事堂内に突入して占拠し、議会警察との揉み合いの中で女性一人と警察官一人を含む5人の命が失われたのでした。

 この事態に対し、議会はトランプ氏の大統領罷免の可能性を探り始めています。憲法修正25条による権限移譲、弾劾・罷免、不信任決議などの手段が模索されています。既に政権交代まで1週間余りとなっていますが、是非罷免を実現すべきだと私は思うのです。さもなくばトランプ氏は影響力を温存し、今後のバイデン氏の政権運営を悉く妨害しようとすることでしょう。そしてそれに成功すれば4年後の大統領選挙にトランプ氏自身か又は第二のトランプ氏を当選させようと目論んでいると思うのです。

 トランプ氏が今殊勝な態度を見せているのはこの罷免される事態を何としても避けるためと考えられます。しかしもし仮に今、トランプ氏の罷免が叶わなかったとしても、21日からはトランプ氏の過去の罪状を改めて洗いざらい調べ上げて訴追すべきです。2016年大統領選挙に於けるロシア諜報機関を使った選挙妨害を始め、同時期に発覚したトランプ氏による複数の性被害、これとは別の不倫2件の口止め料に絡む選挙資金法違反と偽証、トランプ氏の不動産詐欺疑惑等々枚挙に暇がありません。多くの訴訟は現職大統領の特権に阻まれてきましたが、21日以降はそれが無くなります。訴訟が最高裁判所に持ち込まれた場合、トランプ氏が任命した3人の判事を含む保守派が多数を占めていてトランプ氏が有利ですが何とか保守派の一角に賛同してもらって有罪を勝ち取って欲しいものです。そうすればトランプ氏の政治生命は尽きることでしょう。

 トランプ政治の何が問題なのか?それは彼の政策が「自身の、自身による、自身のための政治」だったからです。全ての政策が2期目の大統領選挙に勝つため、つまり自身の支持層の要望に沿うものでした。例えば気候変動を抑えるためのパリ協定からの脱退、多国間経済連携を目指したTPPからの脱退、対中国貿易での高関税の吹っ掛け等々は自身の支持層である米国の主にブルーカラー層を喜ばせるための米国第一主義でした。確かに近年米国内の貧富の差は拡大していました。しかしそれは別途累進課税とセーフティネット等で緩和すべきものです。そして米国内の貧困は世界の貧困に比べれば豊かです。果たしてトランプ氏や支持層の彼らに1日1ドル以下で暮らす世界の貧困層1億人の姿が見えていたでしょうか。恐らくNoでしょう。彼らには地球温暖化のために海面に飲み込まれようとしている多くの島国の住民の姿が見えていたでしょうか。恐らくNoでしょう。彼らにとっての世界は身近な米国内に留まっていたのです。

 次にトランプ氏の中東政策を振り返りましょう。彼は18年5月にイスラエルの米国大使館をテルアビブからエルサレムに移しました。これはイスラエルの肩を持ち、パレスチナを踏みにじる行為です。歴代の米政権もイスラエル寄りではありましたが、あくまでもパレスチナとの平和共存を目指して来たのです。また昨年9月からはイスラエルとアラブ首長国連邦、バーレーン等アラブ諸国との国交正常化を仲立ちしました。これはイスラエルと対立するパレスチナを更に踏みつけ、多国間核合意を米国に破棄されて苦しむイランを更に窮地に追い込むことになります。これらもトランプ氏の有力な支持層である親イスラエル勢力を喜ばせて自身の選挙に資するための政策でした。長く対立してきた双方のうち片方の肩を持ち、もう一方を踏みにじることはある意味で安易です。しかしそれではかえって怨念を深め、和平は遠のくばかりです。

 かつて米国がその成立に関与した日本国憲法前文には以下のくだりがあります。「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり・・・」トランプ氏の政治はこれと対極にあったのではないでしょうか。

 米国民の皆さん、二期目のトランプ氏自身あるいは第二のトランプ氏による政治の芽を摘みましょう。トランプ氏のみならず、彼に続くトランプ氏的な政治の排除も大事なのです。そのためには20日までのトランプ氏の罷免を目指してください。もしこれが出来なかったとしても、その後の訴訟で有罪として下さい。罪に問うべき行為は枚挙にいとまがないのですから・・・。

 2020年が暮れて行きます。世界中がコロナ(COVID-19)禍に明け、コロナ禍に暮れた1年でした。地球に生きる誰一人として門外漢で居られないこのウィルスとの戦いは、かつての第二次世界大戦以上に世界が一つにならねば克服できない災害と言えます。この未曽有の難敵に対して人類は如何に戦えたでしょうか。今も続く戦いの中心となるべき国際連合(UN)と世界保健機関(WHO)の戦いぶりを見てみましょう。

 WHOは2019年12月にCOVID-19による急性呼吸器疾患が中国武漢市で発生し、ヒトからヒトへの感染が起きた可能性があるという報告を台湾から受けたのですが、この情報を速やかに国際社会に示しませんでした。その理由は中国の存在です。台湾は中国の圧力でWHOのメンバーから外されており、そこからの報告で中国に不利な情報を世界に発することを躊躇ったのです。2020年4月米国トランプ大統領はこれを「WHOが米国から大規模な出資を受けながら中国の肩を持っている」と批判し、WHOへの拠出金を停止する考えを示しました。更に7月には2021年7月6日付でWHOを脱退することを国連に正式通告したのです。それ以降WHOが先頭に立ってコロナ禍と戦っている姿は見えません。そしてUNも米国のこの動きを阻止すべく動いているようには見えないのです。

 WHOの弱さは活動の財源を世界各国からの出資に頼っていることです。この度の米国脱退の動きはトランプ氏が11月の大統領選挙で勝つために、コロナ禍封じ込めに大失敗した自身の不手際をWHOに擦り付けようと画策したものに違いありません。しかしそんな身勝手で愚かな企みに依ってさえもWHOという国際機関の動きが止まってしまうのです。そしてこの弱さはWHOに限りません。UNそれ自体も同じ弱さを持っているのです。UNの財源は加盟各国の分担金に依っています。米国は最大の約2割を分担しますが、同時に最大の滞納国でもあります。UNの縛りは弱く、滞納も脱退そのものも止める力は無いのです。国連総会は重要機関の一つですが、その決議に法的効力はありません。もう一つの重要機関である安保理事会の議決は法的効力を持ちますが、常任理事国である米・露・中の何れかの拒否権発動で殆どの議案が潰れてしまい、ほぼ機能不全の状態です。

 1990年の冷戦終結以降、東西の経済が融合を開始し、中国の急速な経済発展もあって世界のグローバル化が進みました。国境のハードルを下げた欧州連合(EU)の誕生・拡大・発展もその最たる成果と言えます。これを第一次グローバル化と呼びましょう。そして今2020年の世界は挫折感に満ちています。EUでは英国の脱退が決まり、中東からの難民受け入れの苦痛に加盟各国が呻吟し、難民排除を目指す右派政治勢力の台頭を招いています。彼らの勢いが更に増せばEU分裂の方向に進みかねません。米国では新自由主義の弊害で極端な富の偏在が起こり、これに怒った低所得層が米国第一主義のトランプ氏を大統領に担ぎ上げました。トランプ氏は地球環境、核軍縮、多国間経済連携、中東紛争国際合意などの悉くを破棄しました。それはこれまでの米国が担ってきた世界のリーダー役を降りることです。世界のリーダーは多少自国に不利があっても世界全体の利益を考えて行動しなければなりません。トランプ氏がこの4年間に取った行動の全ては自己の2期目の再選だけを目指したものでした。

 あと数日で始まる2021年から次のグローバル段階を目指しましょう。先ずは国連改革・強化が必要です。立法・行政・司法の分立で民主的な組織にしなければなりません。議会はEUに倣って国家代表でなく、人民代表議員で構成され、議決されたら法的効力を持ちます。安保理は常任理事国も拒否権も無くして内閣組織とし、その首長は議会の多数決で選出されます。司法は行政が人選し、議会の立法を監視します。新国連の財源は各国・各人の所得に応じた累進課税でなければなりません。滞納にはペナルティが課せられます。また新国連からの脱退は許されません。

 仏国の経済学者ピケティ氏の書籍「21世紀の資本」によれば「自由主義経済下では資本家に所得が集中していく」とあります。事実昨今では世界の所得上位80人の合計額が下位35億人のそれと同じだと言われています。更に最下位の10億人が食うや食わずの極貧に喘いでいるのです。この極端な貧富の差を放置してはなりません。これまで世界はこれを国連世界食糧計画(WFP)などの「施し」事業にゆだねて根本的な対策を怠って来ました。それが中東やアフリカ、南アジア諸国を中心とする幾多の紛争の主原因です。この地球上で生産しうる食糧や資源には限界があります。従って世界人口も新国連によって計画的に制御されなければなりません。その上で全ての人に「健康的・文化的な生活をおくる権利」を保障すべきです。勿論その原資は世界中から集めた税金です。

 来月中に発効する「核兵器禁止条約」は国連総会で可決されたものです。これに倣って「国連改革・強化条約」を国連総会で決議しましょう。「核兵器禁止条約」の場合と同様に安保理常任理事国とその取り巻き国は反対するでしょう。しかし「核兵器禁止条約」の場合と同様に世界の多くの国の賛同を得て成立する可能性はあるのです。成立すればやがて「核兵器禁止条約」の場合と同様に発効することでしょう。こうして新国連が組織され、「次のグローバル段階」への改革がスタートします。その基本はこれまでの野放図な自由主義経済体制でなく、民主主義に基づき、誰一人として取り残さない世界政治体制の構築です。中国をはじめとする非民主主義強権国家は自ずと民主化せざるを得なくなることでしょう。かくして貧困と隷従と戦争の無い世界に近づきます。

 戦争が無くなれば約20兆米ドルに迫る世界の軍事費の殆どが不要となり、世界警察組織の経費以外は人々の福祉に充てられます。皆さん、この新国連による「次のグローバル段階」の世界を目指して一歩踏み出しませんか。

 

 

 中国の習近平国家主席の国賓訪日の下準備の為に王毅外相が明日24日に来日します。本来は4月の予定でしたが、コロナ禍の為に延期になったものです。しかし私たちはこのまま習近平氏を国賓として迎えて良いのでしょうか。

 6月30日に中国当局は「香港国家安全維持法」を発効させました。これはこれまで香港に認められてきた「一国二制度」に基づく言論や集会の自由を事実上制限して中国本土並みにすることです。香港の「高度の自治」を明記した中英共同声明では1997年の返還から50年間適用されるとされていましたが、中国政府はこの国際公約を一方的に破棄しました。

 あれからもうすぐ5か月、香港立法府の民主派議員4名がこの法に触れた̚廉で除名され、残る15名の民主派議員はこれに反発して辞職しました。結果として立法府に反政府勢力は無くなり、香港政府つまり中国政府の意向通りの政治が立法府で追認される事態になります。更に今朝、周庭氏、黄之鋒氏ら民主派活動家3人が香港当局により収監されました。昨年6月、「逃亡犯条例」改正案に反対するため警察本部を包囲するデモに参加し、デモ参加者を扇動した罪です。しかし「香港国家安全維持法」が発行する1年も前の事件で収監されるなど法治国家にあるまじきことで、まさに中国は人権を無視する独裁国家、人治国家にほかなりません。

 もとより1949年から続くチベット弾圧、新疆ウイグル自治区での「職業訓練所」と呼ばれる「強制収容所」、内モンゴル自治区での中国語教育強制化など、少数民族に対する非人道的な扱いは目に余るものだらけです。前世紀の前半、わが日本もアジアの国々に対して同様な行為をした事実があります。しかしその我々でも、今現在の中国の行為を許すべきではありません。各少数民族はそれぞれの言語で独立してこそ真に幸福に暮らせるのだと思います。日本をはじめとする世界中の民主主義国はそれを手助けする必要があります。

 その意味で今、習近平氏を国賓として我が国が迎えることは中国をはじめとする独裁国家、人権弾圧国家に対して間違ったメッセージを発することになり、強く反対しなければなりません。皆さんの賛同をお願いする次第です。

 

 

 冬を目前に控えてコロナ禍は第3波の様相を呈しています。このところ日毎の新規感染者が2000人を超え、8月の第2波のピークを越えました。寒さと乾燥はウィルスを延命させます。換気もついつい億劫になることでしょう。今のこの事態は予め十分に予測出来たことです。第3波の特徴は第2波に比べて高齢者の感染割合が高いことです。活発に動き回る若者の感染割合は変わらないとしても、夏よりも長持ちするようになったウィルスが家庭内で高齢者を感染させる割合が高まったのではないでしょうか。高齢感染者が増えた分、重傷者も増えて医療体制を逼迫させています。

 然るに菅義偉政権はGoToキャンペーンの中止に二の足を踏んでいます。命と経済の二兎を追うと言うよりもむしろ経済優先の姿勢なのです。二兎を追えばあぶはち取らずとなり、一兎も取れない結果になるでしょう。ここは台湾が成功した道に倣い、先ずは命を優先してパンデミックを抑え込むことが肝要です。十分に抑え込んだ後に経済を徐々に回していくべきだと思うのです。

 10月の自殺者は2000人を超えました。前年同月比で男性が2割強、女性が8割強の増加です。恐るべき事態です。特に女性が倍増の勢いで増えています。これは明らかにコロナ禍における女性の職場の激減に拠るものでしょう。今の女性は飲食業、介護施設で働く非正規職の割合が高く、このコロナ禍で多くが職と収入を失った結果なのです。従ってその内訳は年金暮らしの高齢女性よりも働き盛り、子育て真っ最中の若い女性が多いものと推測されます。

 然るに菅政権は「自助、共助、公助」を唱え、先ず自助、次に共助を求めます。その結果が女性自殺者倍増なのではないでしょうか。今この未曽有の疫病災害においては最初から公助で救う必要があるのです。GoToキャンペーンは感染者増加をあおるので中止し、立ち行かなくなる事業者には補助金を出して救済すべきです。収入の減った働き手にも生きるための助成金を支給すべきです。

 菅政権にとって、経済を後回しにして命を優先することは国の借金が更に増えることで悩ましいのでしょう。何しろ1000兆円を超える借金はGDP比約2.4倍で世界最悪なのですから…。1990年のバブル崩壊以降、平時にもかかわらず漫然と借金財政を重ねてきた自民党を主とする歴代政権の怠慢の結果です。しかしそれでもなお、今は国民の命を守ることが政治の最も優先すべき使命だと思うのです。

 宮城県は明日、女川町、石巻市との3者協議の後、女川原発2号機再稼働に同意する意向を固めたようです。9日に県が全市町村長を集めて意見を聞いた際には30㎞圏内の美里町長らが反対したものの、「立地自治体の判断を尊重するべきだ」という意見が相次いで3者協議に委ねられたとのことです。

 しかし立地自治体の判断は再稼働同意に傾きがちです。何故なら原発建設以前から今日まで潤沢な原発立地交付金の注入で潤い、原発関連企業の存在でも恩恵を受けてきたからです。再稼働すればそれらが継続されることになり、反対する力も鈍ります。一方で福島第一原発事故の結果を見れば事故発生後の放射能汚染は30㎞圏外にも及びます。美里町長らの反対を抑えてはならないのです。

 また30㎞圏内の住民の避難計画策定が必要になりますが、これも大いに問題ありです。現在東海第二原発の再稼働に向けて30㎞圏内の住民に対する説明会が予定されており、かつ圏外への避難計画の概要が発表されています。しかしこの避難計画の概要たるや実に心もとないものです。バスなどの移動手段はもとより、とても実際に機能するものではありません。つまり避難計画も形だけのものになっているのです。これは恐らく女川原発2号機の場合でも同じことでしょう。

 原発は稼働すれば放射性廃棄物が発生します。これまではその処分方法がなく、「トイレ無きマンション」と呼ばれていたのです。そのトイレは世界でもたった1箇所、フィンランドで作られつつあります。地下420m超の洞窟に廃棄物を10万年間安全に埋めておく計画です。しかし果たして10万年間無事でしょうか。その間氷河期も来るでしょう。地殻変動もあるでしょう。トイレがマグマに浸るかもしれません。或いは1万年後の人間が知らずに大型機械で掘り返してしまうかもしれないのです。勿論地殻の不安定な我国では更に危険です。

 以上の事実を知った上で、これ以上放射性廃棄物を増やすのは現在の人類が子々孫々に残す負の遺産であり、罪深い所業だとは思いませんか。ドイツ、台湾などが既に脱原発を決めています。我が国も今すぐにもその流れに合流すべきではないでしょうか。宮城県並びに全国の皆さん、まずは女川原発2号機の再稼働に反対の意思表示をお願いいたします。

 

 米国内の銃撃事件は一向に無くなりません。民間にある銃の数が人口を上回り、殆どの国民が銃を保持出来る社会ではどうしても正当防衛を理由にした殺人が多くなります。2014年から18年までの米国における正当防衛を理由にした銃撃事件は年平均1,782件です。これには警官によるものは含んでいません。相手が銃を持っていると思えば例えそれがオモチャであろうと水鉄砲であろうと、はたまたポケットの中で指を立てているだけであろうと、相手より少しでも早く引き金を引こうとしてしまうのです。そして正当防衛を主張します。「本物の銃に見えた」とか「銃を向けられた」と言い訳するのです。一方日本のような銃規制社会では正当防衛を理由にした銃撃事件は略ゼロです。私たちは普段、撃たれる危険を感じずに生活しています。

 安倍前総理は退陣表明後の9月11日、敵国のミサイル攻撃を防ぐため「迎撃能力」を上回る対策を検討し、与党と協議して年内に結論をまとめると発表しました。これは敵基地攻撃能力(ミサイル)保有を目指すということで、米国トランプ政権の意向にも沿うことでしょう。ここで「迎撃能力」とは海上自衛隊が持つイージス艦や陸上自衛隊が持とうとして断念したイージスアショアです。何れも敵国から飛んで来るミサイルを打ち落とすもので、言わば「盾」の役割です。これまで我が国は憲法9条の制約のもと、「盾」の武器しか持たず、「矛」の武器は米軍に依存していたのです。しかし今後「矛」である敵基地攻撃能力を持てば話は全く違ってきます。こちらは相手のミサイル基地だけを叩くつもりでいても相手はそうとばかりは受け取りません。直前に照準をずらして首都の要衝を狙われる危険性を考えないはずはありません。例えミサイル基地だけを爆破されるだけでも相手にとっては被害甚大であり、当然その前にこちらのミサイル基地を爆破して来ることでしょう。つまり上記米国内での正当防衛による銃撃と似たような事になるのです。

 1945年の敗戦以降我が国は憲法9条の精神のもと専守防衛に徹し、その為の武器しか持ちませんでした。その結果他国も我が国に対しては「正当防衛」という言いがかりすら成り立たず、一度の戦火も無く、戦争で誰一人として殺しも殺されもせずに来れたのです。しかし安倍政権ではその精神が一変しました。2013年には米国との間の軍事機密を守る必要性のために特定機密保護法を強行採決しました。14年には憲法9条の解釈を変更して限定的な集団的自衛権行使容認を強行採決しました。15年にはその集団的自衛権行使を裏付ける安全保障関連法(戦争法)を強行採決しました。17年には「21世紀の治安維持法」とも言われる共謀罪法を強行採決しました。これらは全て国会において野党の意見を無視した強行採決でした。こうして憲法9条を一文字も変えずに自衛隊が米軍をサポートし、その手足となって戦う事が出来るように変えてしまったのです。

 一方で自衛隊の装備面では18年にヘリコプター搭載型護衛艦を攻撃型艦載機搭載も可能にすべく改修すると決定しました。これはこれまで「盾」だった物を「矛」にもなり得る物に変えることです。そしてこの度、敵基地攻撃能力(ミサイル)保有を目指すとなれば、世界の我が国を見る目は一変することでしょう。日米安保条約に基づき米軍の「矛」に守られつつも9条を含む憲法を掲げて「盾」のみを持つ平和主義国家ではなく、米国の手先となって「矛」をも持つ国となります。例え憲法9条は変わらないとしても世界は最早その平和主義を信じることはないでしょう。かくして国内の米軍基地はもとより自衛隊基地をも他国から狙われる危険性が出てきます。命を落とす米兵や自衛隊員も出ることでしょう。或いは基地周辺の住民にも被害が及ぶかも知れません。逆に当方のミサイルで相手国の兵や住民の命を奪うこともあり得ます。かくして自衛隊員のなり手が不足して徴兵制が敷かれる事態も考えられるのです。

 それはもうあの第二次世界大戦下の我が国の姿とあまり変わらないのではないですか。また同じ愚を繰り返すのはやめませんか。私たちは国連を急いで改革・強化すべきではないでしょうか。そして世界を米国のような銃蔓延社会から我が国のような銃規制社会に変えるのです。世界各国は武装解除し、唯一の実力組織は国連軍と世界警察になります。そうすれば全ての紛争は話し合いで解決出来るでしょう。勿論日米安保条約も北大西洋条約機構も不要になります。そうなって初めて世界を我が国の憲法の平和主義が想定した社会に変えることが出来るのです。

 昨年12月に中国武漢市から始まったCOVID19禍は世界中に広まってパンデミックとなり、もうすぐ1年目を迎えます。この間夏のブラジルなど南半球でも蔓延し、半年後には日本など北半球の夏でも衰えませんでした。まさに季節性の無い新しいタイプのウィルス性インフルエンザと言えるでしょう。恐らく地球上の全ての人が何らかのパンデミックの影響を受けた鬱陶しい生活を強いられていることと思います。人類の進化を現したイラストをあなたもきっと見たことがあるでしょう。初めはチンパンジーにそっくりで、だんだん腰が伸びて頭が高くなり、最後は直立歩行の現代人になる図です。今そのあとにもう一つ更に進化した人類を追加したくなりました。それはマスクを着けた人です。

 今年の3月、英国のブラウン元首相は世界の主要国の指導者に対し一時的に「世界政府」を設立するよう呼び掛けました。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて医療・経済両面での危機に対応するためだと言います。「これは一つの国で対応できる問題ではない。協調した世界的な対応が必要だ」と指摘し、まずは医療で緊急対応が必要だとしながらも「医療に介入すればするほど、経済を危機にさらすことになる」と述べました。その上で、強い権限を持つ世界的な「タスクフォース(特別作業班)」をつくり、ワクチンの共同開発のほか、中央銀行による金融緩和や政府による財政出動での協調、新興国からの資本流出の阻止などに取り組むよう求めたのです。 

 世界は第一次世界大戦の戦禍の甚大さに驚いて世界平和のために国際連盟を設立しました。しかしこれには議決の全会一致主義や軍隊不保持など幾つかの弱点があって僅か21年後には第二次世界大戦が勃発しました。その惨禍は第一次のそれを遥かに上回るものであり、その反省のもとに国際連合が作られたのです。以来75年、国際連合は連綿と続いてきました。議決は多数決主義となり、PKOなど寄せ集めの軍隊も持ちました。その点は国際連盟よりも改善されたといえます。しかしこれでも力不足でした。まともに機能したのは1956年のスエズ動乱までと言われています。その後は東西冷戦が激しくなり、安全保証理事会がまともに機能せず、国際紛争が丸く収められたためしがありません。

 国際連合の弱点はそれが単なる国家間のサロン的な集まりに過ぎないことです。各国の国権はいささかも制約されず、各国の得失がまともにぶつかり合います。国連総会の決議は各国に対して強制力を持ちません。唯一安全保証理事会の決議が強制力を持ち得ますが、拒否権を持つ常任理事国の総意が纏まりません。90年以降東西冷戦終結後も米中露の間で拒否権の応酬が続いています。仮にまとまったとしてもその実力組織としての国連軍が存在しないのです。あるのはPKOなど米国を中心とする有志連合ですが、最近は安保理決議にも基づかない、単なる暴力団のような存在になり果てています。そして更に今その米国が自国第一主義のもと、世界の保安官役を辞めたのです。

 このコロナ禍は第三次世界大戦にも匹敵する大惨事となることでしょう。有効なワクチンや特効薬が作られ、世界の隅々に行き渡るまでその猛威は収まらないでしょう。その後も世界は食糧と貧困の格差が増大し、人心が乱れ、犯罪が増え、暴動・紛争・戦争さえも起きかねません。私たち世界連邦主義者は今、臍を噛んでいます。世界の環境問題・食料問題・人口問題・貧困問題・地域紛争などを一日も早く解決するために国連を改革・強化しようとして来たのですが、その前にパンデミックという強敵に遭遇したのです。3月の英国ブラウン元首相の発言を好機と捉えましょう。更に4月、米国キッシンジャー元国務長官は「各国の指導者が国家単位で危機に対処しているが、ウイルスは国境を認識しない。個別の努力だけでは限界がある。世界的な協力が伴わなければならない」と強調された。またつい先日ゴルバチョフ元ソ連大統領は朝日新聞への寄稿で「それは国家のレベルを超えたものだ。今回の危機は文明が瀬戸際にあることを示している。人類は包括的な対応を一緒に練り上げる必要がある。国際協力に踏み出し、より信頼できる国際安全保障システムをつくるためだ。」と述べられました。

 2017年に国連で採択された核兵器禁止条約はあと数か国が批准すれば発効します。年内には発行すると見られています。この条約を推進したのは国際NGOです。私たち世界連邦主義者も国際NGOとしてこれに続きましょう。私たちはこの3人の元政治家の言葉をベースにして国連改革条約を提案しませんか。核兵器禁止条約と同様、安保理常任理事国とその影響下にある国を除き賛成多数で採択されることでしょう。そして数年後には核兵器禁止条約と同様に発効します。発効すれば国連改革は世界の正義・目標・意志となり、実現への大きなステップになると思うのです。その国連改革条約にどんな内容を盛り込むかは本ブログ内の下記URL「国連改革条約を制定しよう」に書きましたので是非ご参照願います。

https://blog.goo.ne.jp/kanohta/e/50dab572258b296cc331a8679190b43b

 

 

 

 毎年旧盆のこの季節になると亡き両親の思い出に浸ります。その多くは二人の運命を大きく翻弄した先の大戦に纏わるエピソードです。

軍艦愛宕と褌 父は戦争中の話を殆ど私にしませんでした。例外は自慢話の類ばかりです。東北地方の農家の三男だった父は1930年に19歳で志願兵として海軍に入りました。横須賀では内燃機関などを学んだそうです。後に軍艦愛宕の機関兵となり、最後は舞鶴で新兵教育の教官を務めて終戦を迎えました。

 軍艦愛宕は艦隊の旗艦を務め、日本の近海では皇族が乗船することもあったようです。父が夜勤をしたその朝も皇族が乗っていました。特別船室の窓が開いて白い物が投げ出されました。それはひらひらと舞いながら暗い海面に落ち、やがて沈んでいきました。機関兵の仲間内ではそれは褌だろうとの噂でした。皇族は下着を洗濯に出すのではなく、毎朝暗いうちに海に捨てるのでした。

 この話を聞いたのは私が中学生の頃です。父にとっては旗艦愛宕に皇族を迎えたことは名誉なことだったのでしょう。父は幼い頃から教育勅語を暗唱して育った帝国軍人でした。私が30歳の頃世界連邦運動に参加し、片山哲元首相の筆による現憲法前文の額を家の玄関に飾った時、父は反対しました。日本社会党の片山氏も、或いは現憲法にも反対だったのかも知れません。私が結婚して家を出た後もその額はそのままでしたが、父は床の間に教育勅語の額を掲げ、昭和天皇の写真も飾っていました。それは帽子を掲げてにこやかに微笑む姿でした。

 私は父の心の深層を知ってつくづく教育の怖さを感じたのです。戦前の道徳教育「修身」は天皇を神格化して国の主とし、国民には滅私奉公を強いたのでした。2012年に自民党が公表した憲法改定草案は現憲法の3本柱である主権在民、基本的人権の尊重、平和主義を悉く弱め、父が教育を受けた時代の大日本帝国憲法に引き戻そうとするものです。更に安倍政権は道徳教育を強化しました。「郷土愛」などの押し付けです。道徳という心の範疇に政治が踏み込んではなりません。安倍政権は終戦までの教育がもたらした結果を反省をしていないのです。また地理・歴史教科書の中で戦争・領土に関して安倍政権の見解を記述することとしました。しかし歴史の真実は一つです。相手国との見解の相違は互いに事実を擦り合わせて解消しなければなりません。どうしても解消出来なければ両論を公平に併記するしかありません。さもなくばこの教科書で学んだ日本の若者は将来この問題で間違った判断を下し、我が国のみならず世界に災いしかねないのです。