築地市場が豊洲に移転したのが2018年10月、早いもので丁度5年が経ちます。その間、コロナ禍ではワクチン接種会場や酸素ステーションとして活用されたり、東京2020では、選手村の車両基地となりました。

結果的にその時その時で、重要な役割を果たしてきました。

 

いよいよ本格的な再開発が始まります。

これまでの経過を振り返りました。

2022年5月23日のブログです。

 

築地市場が豊洲に移転したのは、2018年10月。

オリパラも終了し、築地市場跡地の再開発がようやく本格的に始まります。都のこれまでの動きをまとめました。

 

・2018 年5月:外部の有識者から成る築地再開発検討会議により「築地まちづくりの大きな視点」とりまとめ

 

・2019年3月:都として築地のまちづくりの将来像や方向性、進め方を示した「築地まちづくり方針」を策定

 

・2022年3月:事業者募集に向けた具体的な条件等を示す「事業実施方針」の公表

  • 水上から訪れる人々を出迎えるシンボリックで印象的なアイコンとなるデザイン
  • 舟運、バス、地下鉄などのインフラから成る広域交通結節点を形成
  • 隅田川や築地川などの水辺を生かした歩行者ネットワークを形成
  • 浜離宮恩賜庭園や隅田川などの地域資源、食文化など歴史的、文化的ストックを生かし、築地ならではの新たなにぎわい・交流・魅力を創造し、新たな文化を発信する機能を導入
  • 「大規模集客・交流機能」や「国際的な交流拠点にふさわしい会議や催し等ができる機能」を核として、導入する機能相互が連携、融合し、相乗効果を発揮
  • CO2排出実質ゼロを実現、将来にわたり、最先端のデジタルの力を最大限活用 など

環境を意識した政策が並ぶ中、1つ、「大規模集客・交流機能」「国際的な交流拠点にふさわしい会議や催し等できる機能」だけが、気になります。

これは東京都が以前から提案していたMICEです。

 

築地地区まちづくり事業実施方針にも

・「大規模集客・交流機能 や国際的な交流拠点にふさわしい会議や催し等ができる機能

・上質なホテル等の滞在機能との一体性やアフターコンベンション機能の充実などと、あります。

 

アフターコンベンション機能については、カジノではないことは、確認しましたが、そもそもこれからの世界的な「with 感染症時代」のビジネスモデルとして、果たして築地にMICEが必要でしょうか?

 

築地周辺だけでも、有明に東京ビッグサイトが、有楽町に東京国際フォーラムがあります。

「上質なホテル」についても、東京オリンピック・パラリンピックを当て込んで、銀座周辺には、上質なホテルが複数建てられました。

 

やはりこの点については、見直しが必要だと思います。

また、中央区としては、市場跡地だけではなく、築地・東銀座における一体的な街づくりを要望しています。

 

そのうえで、具体的には

①地域の課題解決にも資する来街者用駐車場の整備や暫定の荷捌き場等の確保

②波除通りに面する部分における賑わい創出に資する機能の整備

③工事期間中における場外市場をはじめとする近隣への粉じん対策や、舟運を積極的に活用した工事車輛対策等、周辺地域への配慮

④都市高速道路晴海線の出入り口や幹線道路との適切な接続等、円滑な車両交通の実現

⑤場外市場に近接した場所で晴海通りまたは新大橋通りに面する部分への公共用駐車場の整備

⑥「中央区まちづくり基本条例」に基づく地域貢献施設の整備

 

また、区有地施設との再編との連携として

①場外市場における歩行環境の改善に向けた車両動線等の整備

②区が検討を行う予定である駐車場地域ルールに基づく駐車場整備等による、周辺の交通環境の改善

 

築地市場跡地がどうなるかは、中央区民はもちろんのこと、全国的な規模で注目されており、すでにこのような報道もされています。

 

一番大事なのは、区民の要望が反映された要望書になることです。11月27日に「築地地区まちづくり協議会」が開催され、令和6年3月に「築地市場跡地開発に関連する区の考え」を基にした要望書を事業予定者あて提出することになっています。