
月島川の「青い船」が旧海軍由来の船として、ここ数年、ネットで話題になっていましたが、本格的な調査が始まりました。
これまでの経緯として
2023年11月16日の朝日新聞の記事から引用すると
東京・隅田川を運航する屋形船の発着場に、旧日本海軍の艦船が――。インターネット上では長く話題になっていたが、専門家が「本物である可能性が高い」と語った。旧海軍の艦船はほとんど残っておらず、「貴重な資料」としている。
この船は、隅田川の支流、月島川(東京都中央区)にある屋形舟の発着場に浮かぶ「金子」。この事業者はコロナ禍で営業を休止し、そのまま廃業。現在は、建設や不動産などを手がける横浜市の会社「KDCホールディングス」が所有している。
かねこを経営していた金子さんによると、船は、先代の父(故人)が少なくとも60年以上前に購入した。
この船着き場付近は水深が浅く、直接船をつけることはできず、船着き場との間に挟む「台船」が必要だった。先代が購入した船は、廃業まで台船として長く使われていたという。

外観調査
そこで本日(12月15日)、現在の持ち主「㈱KDCホールディングス」「群青財団」「世界の艦船」編集長等、関係者が集まり調査が行われました。私も参加させていただきました。今日行われたのは、
①計測
②船内状況の確認(エンジンの有無、旧軍関係の痕跡等)
③外観調査
④水中ドローンを使った水中調査
このうち水中ドローンが修理中ということで④水中調査については、年が明けて1月に行われることになりました。


船内状況
この船は、かつて旧日本海軍が使用していた内火艇の1つ。
もともと戦艦「比叡」に搭載された御召艇という俗説もあるそうです。最近まで個人所有だったため、本格的調査や保存運動は過去行われませんでした。
今は、所有者が「金子」さんから㈱KDCに移り、本格的な保存活動を前提に、まずは各種調査を行うことになったということです。


この船が旧海軍に所属していた経歴を持つ船として証明されれば、南極観測船「宗谷」、客船「氷川丸」と並び非常に貴重な「旧日本海軍最後の遺産」ということになります。
(群青財団 池田理事のコラムより引用)

今日参加したメンバー