まず言っておきたいのは、翻訳とは文章を書くことでもあるということです。
頭がいい人の文章の書き方 (イラスト図解版)/日本語倶楽部

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この本には、「文章は納得がいくまで書く」と書いてありますが、僕はちょっと違うと思います。(この本は確かに素晴らしい本でしたが・・・)文章に完成はありますが、完全などありません自分が書いた文章に、100点満点中何点つけられますか?と問われたら、確実に満点には届かないと思っています。翻訳にも提出(納品)しなきゃならない期限がありますから、それまでに、
何度も何度も何度も何度も!!本当に何度も原文と訳文を見直して、「これでいいんだろうか?」と、首をかしげてかしげてかしげてかしげて!!もう首が折れるんじゃないかってくらい!!
やがて期限が来たら、ドキドキしながら自分の訳文を手放します。そして、数日経った後に見直してみると、やっぱりどこかオカシイ。ニュアンスの違いだったらまだ良いが、しまいには原文の読み間違いも出て来てします。翻訳って、終わりがないというか、とどのつまりこういうことなんじゃないかと僕は思うわけなんですよ・・・。
かの有名な翻訳家、厳復が言っていた“信、達、雅”のうち(“信、達、雅”について詳しくは割愛します)で“信”、つまり原文に忠実にっていうのは、即ち、「原文を何度も何度も何度も読むこと」っていうことなんですよ(あえて断定します)。
翻訳する時に、みなさんはどれだけ原文と自分の訳文に向き合ってますか?