高校卒業編 | アマチュアのどうでもいい話

アマチュアのどうでもいい話

しがないアマチュアの、無意味な自分語り。
まずは「前置き」からどうぞ

そんなライブからギターを封印した受験勉強はあっという間で、
大学も決まった卒業を迎えることになる。
卒業記念に部員で飲もう、というイベントに有難い事に僕も誘ってもらえた。
少し早めに部室に行くと、入部してからずっと険悪だったドラマーが来ていた。

他の部員が来る小一時間、僕たちは始めて二人だけで話した。
初めて酒を飲んだことや、ドラマーの彼女の話、ゴムは絶対つけるという立派なポリシー。
僕の演奏の未熟なところ、それでも練習に向かい続けた事に敬意を持っていた…というカミングアウト


未だに自分の悪いところだと思うが、僕も自分の未熟さに負い目を感じて部員の人たちから一歩距離を置いていた。
もし初めから、謙虚なままでいたら…もっと早くこういう話が出来たかもしれない。
社会人になっても思うけど、自分の力の無さを認めて素直になるのは…
本当に難しい(悪い所だから直さなきゃいけないんだけど、なかなかね)。

ジャズ研の卒業の儀式として、部室の壁じゅうに書かれた落書きに自分のメッセージを加えることになった。
あの汚くて、まるでヤンキーのような落書きの意味を知ったとき、部室への思いが少し変わった。
僕は壁の隅っこに小さな文字で「本当にお世話になりました」と書いた…
変哲も無いけど、あの落書きはジャズ研と自分の日々をあらわしていると思う(今はもうその部室も無いが)

ジャズ研を後にしてから、自分の中で説明できない思いがあった。

まだ僕は何も出来ていないし、もう少し続ければ…
きっと面白くて凄い、何かが見える。

…というような予感というか。
つらかった思い出より、そういう不思議な確信が沸いてきた。
大学に行っても自分は絶対にジャズをやる、アドリブとセッションを追求する。
と一人で心に決めていた。