(CNN) ローマ法王フランシスコが、長崎原爆投下の被害者の姿をとらえた1945年の写真をカードに印刷して配布するよう指示を出していることが1日までにわかった。カードの裏には、法王の要請により「戦争が生み出したもの」という言葉が記載されている。
この写真は、死亡した弟を背負いながら火葬場で順番を待つ1人の少年の姿をとらえたもの。第2次世界大戦末期に原爆が投下された直後、米海兵隊の従軍カメラマン、ジョー・オダネルさんにより撮影された。
法王は今回、カードの裏に自身の署名とともに「戦争が生み出したもの」という言葉を記載するよう要請した。
写真の内容と由来は短いキャプションにより説明。「幼い少年の悲しみはただ、血のにじんだ唇をかみしめるその身ぶりの中にのみ表現されている」などと記している。
米議会図書館の記録によれば、オダネルさんは4年間をかけて両都市の戦後の様子を記録した。一連の写真は本の形で出版されている。
CNNのバチカン専門家、ジョン・アレン氏は自身のウェブサイトで、「新年を前にこの写真を公開したことで法王の立場に何か実質的なものが付け加わるわけではないが、フランシスコが年末年始の休暇期間中に特定の画像を配布するよう依頼したのは今回が初めてだ。これは法王が、写真のメッセージが今特に重要だと考えていることを示唆している」と述べた。
アレン氏によれば、法王は以前にも核兵器を非難し、紛争が子どもたちにもたらす影響を強調したことがあるという。
「CNN」ニュースより転載
昨年は国連で核兵器禁止の決議が圧倒的多数国の賛成で成立した、人類史上初めての出来事が起きた。
アメリカ従属国で唯一の被爆国日本は、賛成しなかったけどね。
「国連総会は4日の本会議で、人類史上初めて核兵器の使用や威嚇などを違法化した、7月の核兵器禁止条約の採択を歓迎する一連の決議案を賛成多数で採択しました。総会決議に禁止条約の採択が明記されるのは初めて。全加盟国に条約への早期署名・批准を求めたオーストリア主導の決議案「多国間核軍縮交渉の前進」は賛成125、反対39、棄権14の結果となりました。
122カ国の賛成多数で採択に至った7月の条約交渉会議の時点から賛成国が3カ国増え、引き続き国連加盟国のほぼ3分の2にあたる国が支持しました。
日本政府は昨年に続き、核保有国と歩調をそろえてこの決議案に反対しました。」
2018年初頭に信者数12億人、世界最大の宗教団体のトップがこうした指示を出したことの意義は大きいと思う。
世界中の全ての宗教団体が同じような対応をすれば良いのになぁ。