2018年 初日の出 岩戸山 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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岩戸山 標高734㍍

「熱海温泉の北部、展望の名所として知られる十国峠から東に延びる尾根上にあり、伊豆の山と海の眺めが良い。十国峠からのハイクは展望を堪能できる。
この展望は昔から有名で、鎌倉幕府三代将軍の源実朝は「箱根路をわがこえくれば伊豆の海やおきのの小島に浪のよるみゆ」と詠んでいて、この石碑も十国峠周辺にはある。」

 

2018年元旦も岩戸山に登り相模湾から上がる初日の出を拝んできた。

今年の岩戸山は気温も4度くらい、風もなく暖かった。

山仲間8名、山頂でお雑煮とお汁粉を温め、持参したおせちをいただいた。2018年が良い年になりますように。

 

 

 

 

熱海市街地から伊豆半島中心部を望む。

 

 

日金山東光寺の梵鐘を突く。

 

 

 「安倍首相による「失われた5年」を端的に特徴づける言葉は「アベコベーション」である。この首相がやることなすこと、すべてがアベコベ。オポチュニスト(御都合主義者)としての側面を濃厚にもち、とりわけ経済・財政政策では、学生時代からの不得意科目ということもあり、経済産業省出身の首相秘書官に丸投げのようである。自らにリアルな体験や経験のない社会政策が特にひどい。

 

 例えば「幼児教育の無償化」。子どもの未来にかかわる問題にもかかわらず、総選挙の公約で安倍が叫んでしまったために、その辻褄あわせに各省庁はてんてこ舞いである。もともと「幼児教育の無償化」は、幼稚園業界利権を背景にした「マル政」案件(自民党文教族関連)で、それに安倍官邸が便乗したものにすぎない。安倍が手を振り上げ勢いよく押し出した「2020年までに待機児童ゼロ」も、さっさと先送りになった。政策の「逐次投入」の愚は、制度の整合性や財政負担など、未来に大きくツケと禍根を残すものになりかねない。

 

また、「アベノミクス」の矛盾を取り繕うため、労使交渉にまで介入して賃上げを要求する。この「官製春闘」の破綻はすでに明らかである。このことは、直言「介入三昧・安倍的「国家先導主義」――賃上げから「就活」まで」において論じた。「教育無償化」では2兆円の捻出のために、安倍は財源の一部として産業界に3000億円程度の拠出を要求し、経団連はこれを容認した。小泉進次郎は「党で全く議論していない。このままなら党はいらない」とぶちまけた。官邸の暴走は、党内の矛盾も深めている。

 

森友学園問題、加計学園獣医学部新設問題、山口敬之準強姦事件逮捕状執行停止問題、安倍昭恵大麻疑惑(「大麻で町おこし」で画像検索!)に加えて、リニア中央新幹線の建設工事をめぐる談合問題、スーパーコンピューター事業をめぐる助成金詐欺問題など、すべてについて安倍「お友だち」が絡んでいる。

 

安倍政権のもとで、権力の私物化は進み、権力の腐敗性と腐朽性が顕著になっている。とりわけ、河野克俊統幕長の重用は、防衛省内局の地盤沈下(直言「日本型文民統制の消滅」参照)とあいまって、官邸と制服組が直接結びついて、自民党国防部会や防衛省の頭越しに、「スピード感あふれる」手法で、米国製高額兵器を言い値(トランプの「いいね!」)で購入することにつながっている。河野は安倍が官房副長官時代の海幕防衛課長で親しい。この「お友だち」は1年半も統幕長の定年を延長してもらっている。2度にわたる定年延長は超異例である。

 

外務省の人事でも、昨年末、杉山晋輔外務事務次官が在任1年半で駐米大使に起用されるなど、これまた異例の人事が行われている。安倍流統治の5手法、すなわち「情報隠し」、「争点ぼかし」、「論点ずらし」、「異論つぶし」、「友だち重視」はさらに磨きをかけて、2018年も悪影響を及ぼしていくのだろうか。

 

霞ヶ関の合同庁舎2号館20階(警察庁警備局警備企画課)を司令塔にして、日本版のシュタージ監視国家の様相を呈しつつある。昨年4月から定期購読を始めた『選択』2017年8月号に、「安倍官邸「裏権力」の執行人――謀略専門の黒幕「杉田・北村ライン」」という見開き1頁の記事があった。

 

杉田和博内閣官房副長官と北村滋内閣情報官は警備公安警察一筋。これに、中村格警察庁総括審議官・警備局付が加わる。中村は、菅義偉官房長官秘書官時代、テレビ朝日「報道ステーション」での元経産官僚・古賀茂明の発言に激怒し、テレビ局に圧力をかけてコメンテーターを降ろさせたほか、準強姦容疑の山口敬之(姉が安倍昭恵の友だちという)に対する逮捕状執行を握りつぶした時の警視庁刑事部長だった。

 

政治家・官僚の身辺を徹底して洗う「幅広情報収集」を行う担当組織は、警察庁警備局警備企画課にあり、これは「IS」と呼ばれる(『選択』8月号113頁)。杉田は内閣人事局長も兼任し、「IS」を使った人事管理を行う。こうした面々によって、安倍官邸は、党内と官僚機構に対する戦後最強の統制機能を確保し、陰湿な政権運営を続けている。メディア統制はここ2、3年で完了した。こうして、安倍政権は支持されているのではなく、維持されているのである。

 

「アベコベーション」は言葉遣いにもあらわれる。安倍は、「誠実で」「真摯な」姿勢で「丁寧に」ご説明していくと言うのだが、実際には、中身のない不誠実で傲慢、乱暴な説明であることは誰の目にも明らかである。それでも「丁寧」と言える感性はすごい。5年が経過し、安倍政権の「アベコベーション」は進化し、深化しているように思う。

 

では、それとどう向き合うべきか。冒頭右の写真は、ザクセン州の古都ライプツィヒの連邦行政裁判所の見学に行ったときに、近くの通りにあった信号横の電柱に貼られていたポスターである。「アンペルマン」といって、旧東ドイツ時代に信号表示で使われていたのだが、統一後、全ドイツで爆発的にヒットしたものである。この電柱のポスターには、「子どもの模範たれ、緑のときだけ進むべし」とある。赤信号は手を横にひらいてストップ。緑は歩く、である。

 

車には「間違い、ストップ」と強い調子だが、歩行者に対しては、「子どもの模範たれ」というモラルを示す構図である。ただ、赤信号のキャラは、アンペルマンが踏ん張り、両手を広げて止めている。しっかり止めている。憲法というのは、こういうストッパーの役割を果たしている。安倍晋三の「自己都合改憲」に対して、「護憲的改憲論」だの「改憲的護憲論」だのと安易で簡易な「対案」を出す必要はない。ストッパーを緩める工夫もいらない。ストッパーは手を広げて、しっかりと立っていればよい。」

 

早大教授水島朝穂「平和憲法のメッセージ」より一部抜粋転載

 

 

さあ、激動の2018年の幕開けだ。

勝つのはどっちだ。