浪江町の森林火災は鎮火したそうだが、大気浮遊じんの放射線量は3倍から9倍に増加 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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福島県浪江町の山林火災について

 

2011年3月に発生した東京電力福島第一原発事故によって、避難指示が出された福島県浪江町。海岸沿いから内陸までにわたる広い町で、面積は約223平方キロメートル。大阪市とほぼ同じ大きさです。


一部の避難指示が3月31日に解除されたばかりの4月29日、この浪江町で山林火災が発生し、現場が放射線量の高い帰還困難区域であること、除染されない森林であることから周辺への影響が懸念されています。


福島県はモニタリングポストの数値に目立った変化はないと発表しましたが、8日のデータでは周辺の大気浮遊じん(ダスト)の測定結果が急にそれまでの3倍から9倍程度に上昇しています。

今月8日には宮城県栗原市や岩手県釜石市でも発生した山林火災。林野庁によれば、2010〜2014年の5年間に発生した山林火災は年間平均約1,600件。単純計算では全国で毎日4件起こっていることになります。
放射能に汚染され、除染されることのない被災地の山林も、例外ではありません。

 

 

森林火災と放射能

 

福島県浪江町で山火事が起きました。火事は4月29日から1週間以上続きました。

浪江町はホームページで「5月10日15時5分に鎮火となりました」と伝えています。

50ヘクタール余りが焼けたといいます。

 

グリーンピース・ジャパンにも、「火事で放射能が拡散するなどしていないのか」などのお問い合わせをいただきました。

 

残念ながら、グリーンピースでは、現時点で現地調査を行なっておらず、火事で放射能が周辺まで拡散しているのか、いないのかわかりません。

 

福島県はホームページで、5月11日に更新するまで「火災現場周辺の環境モニタリングおいても火災の発生前後で空間線量率に変動はなく、林野庁による過去の山火事調査の結果においても、鎮火後に森林から生活圏へ放射性物質が流出する危険性は極めて低いとされており、現在、周辺環境に影響が及んでいる事実は一切ありません」としていました。

 

 

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一切ありません」と言い切ってよかったのでしょうか。

5月9日に福島県が発表したデータでは、周辺の大気浮遊じん(ダスト)の測定結果が、5月8日に、急にそれまでの3倍から9倍程度に上昇しています。

 

 

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チェルノブイリ周辺でも頻繁に森林火災

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ブリャンスク(ロシア)で消火活動にあたるグリーンピースの消防ユニット 2016年

 

チェルノブイリ原発事故の影響を受けたブリャンスク(ロシア)では、毎年のように森林火災があり、2016年、グリーンピースは消防ユニットを編成して現地の緊急事態省と協力して住民への消火訓練、防火教育にあたりました。

 

ビデオ:2016年4月7日撮影 

放射能の拡散は火災の激しさ、天候に左右される

どれだけの量か、また、どれだけ遠くに拡散するか、はともかく、放射能が含まれたものが燃えれば、放射性物質は煙などに移動します。

 

放射能の拡散は火災の激しさや風の強弱、向きなど条件に左右されます。チェルノブイリ周辺での森林火災について、放出された放射性物質が上層の大気に入り、長距離を移動する可能性もあるという論文があります*。セシウムは沸点が低いため、土壌中に固定されていても、森林火災中に一部が揮発し、煙に混入して運ばれると説明されています*。

 

また、放射能が土壌微生物などに与える影響で落ち葉の分解速度が鈍化し、そのため落ち葉の堆積量が増え(つまり燃やす燃料が増えた)、森林火災の頻度と激しさが増しているといいます*。

 

ストロンチウム、プルトニウムも調査を

「汚染された森林が燃えると、吸入可能な微粒子の形でストロンチウム、セシウム、プルトニウムが 放出され」*ます。

 

国も火事のあったところで放射性物質の広がりや濃度などを確認する現地調査を行うそうです。上記で公表されている調査はセシウムだけですが、ストロンチウム、プルトニウムの調査も必要です。

 

2012年に国の調査が行なわれた福島県の川内村のスギ林の森林全体の放射性セシウム蓄積量は107 万ベクレル/m2(報告書)。5年たって蓄積量は相当量減少したと思いますが、そうした森の一部が燃えれば放射能が部分的に拡散する可能性は簡単に否定できないのではないでしょうか。

 

森林火災をどう予防するか、火災による放射能拡散への影響を知るにはどのような調査をすべきなのか...チェルノブイリの経験から学ぶことで、得られることは多くあると思います。

 

予防原則に則って対応を

ウクライナ出身の同僚は言っていました。

「ウクライナにとっては初めての核惨事だったために対策が遅れ、避けられたはずの被ばくをしてしまった。でも、あなた方にはチェルノブイリという先例がある。もっと住民を守れるはず」

 

実際に起きるかどうか現状ではわからないけれど、起きてしまったら元に戻すことができない、深刻な影響があることには、慎重に「予防原則」に則って対応することを求めます。

 

「グリーンピース」ホームページより転載

 

影響がどう出るのかはわからない。

しかし普通に考えれば、膨大な放射能をため込んだ森林が大阪市と同じ程度の広さで燃え広がれば、放射能は拡散されるに決まってるだろうと僕なんか思う。

「まったく影響がない」などと確定的に発表することはおかしいのではないか。

今後の推移を注目したい。

 

昨日は大学時代のサークル仲間の年に一回の集まりで東京に。

雨の六義園を歩いてみた。ツツジはほぼ終わりだった。

 

 

 

「六義園は造園当時から小石川後楽園とともに江戸の二大庭園に数えられておりました。元禄8年(1695年)、五代将軍・徳川綱吉より下屋敷として与えられ た駒込の地に、柳沢吉保自ら設計、指揮し、平坦な武蔵野の一隅に池を掘り、山を築き、7年の歳月をかけて「回遊式築山泉水庭園」を造り上げました。
六義園は吉保の文学的造詣の深さを反映した繊細で温和な日本庭園です。
庭園の名称は、中国の古い漢詩集である「毛詩」の「詩の六義」、すなわち風・賦・比・興・雅・頌という分類法を、紀貫之が転用した和歌の「六体」に由来します。」パンフより

 

しかしこんな庭園を毎日眺めていたであろう柳沢吉保のくらしって、どんなだったのかね。

まあせめて我が家の駐車場前に満開になったツツジでも眺めて良い気分になるか。

 

 

そこで聞いた話をひとつ。

仲間の一人が第一次安倍内閣の時、経団連の一員として安倍晋三のベトナム訪問に同行した。レセプションに出たら、安倍首相は目の前の料理にも酒にも一切手を付けなかったという。大腸性潰瘍炎の影響がもろに出ていたのだ。1時間もしたら側近連中が「そろそろ引き取って貰おうか」などと

相談を始めたそうだ。

今改憲に意気盛んなのは、大腸性潰瘍炎を発症させない新薬を呑んでいるからからなんだろう。薬の威力って凄いね。

 

今日は、「共謀罪NO!市民パレード」天気は今ひとつだけど、雨が降らないことを祈ろう。