【8・26 JCJ声明】警察による取材妨害への抗議声明
日本ジャーナリスト会議(JCJ)は、最近起きた警察による2件の暴力的なジャーナリストへの取材妨害と、これを事実上、容認している安倍政権に断固、抗議する。国家権力をバックにしたこうした強権的なやり方は、憲法21条が保障する言論・報道の自由を明らかに侵害し、国民の知る権利を奪うもので、ジャーナリズムへの弾圧と受けとめ、JCJは警察当局に対し不当な攻撃の即時撤回と謝罪を要求し、安倍政治と闘うことを表明する。
1件目は沖縄県東村高江のヘリコプター離着陸帯(ヘリパット)建設に反対する市民らを強制排除する様子を取材していた琉球新報と沖縄タイムズの両紙記者を機動隊員が拘束した20日の事件。報道によると、2人は新聞社の腕章をつけ、社名や身分を名乗ったにもかかわらず、機動隊員に腕をつかまれる、背中を押される、撮影を妨害される、果ては警察車両に一定時間閉じ込めたという。琉球新報社の普久原均編集局長は「警察官が記者を強制的に排除し、行動を制限した行為は報道の自由を侵害する」と抗議した。
2件目が21日の東京・霞が関の経産省前の「脱原発テント村」強制撤去の際に起きた事件。この模様を取材で撮影していたフリーカメラマンが公務執行妨害で逮捕された。カメラマンと面会した弁護士によれば、どんな暴行や脅迫があったのか、警察は本人に説明していないという。
第2次安倍政権以降、メディアに対する不当な介入は後を絶たない。今年2月には高市総務相が、放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返した場合、電波停止もあり得ると威圧したのは記憶に新しい。メディアへの露骨な不当介入に加えて、今度は個人の取材まで妨害する露骨な手段に出てきている。
警察が記者の取材を妨害する権力拡大の背景には、安倍政権のメディアを口封じする方針が強く後押ししている。このため自主規制や忖度、自粛などといった言葉がメディア界では真顔で語られ、安倍政権批判に腰が引けているのが現状だ。私たちJCJは、ジャーナリストに対する安倍政権の露骨な弾圧に強く抗議し、糾弾する。
同時にジャーナリストの皆さんに呼びかけます。先日、101歳で亡くなられたジャーナリストのむのたけじさんは、怖いのは自主規制と言い続けてこられました。自主規制によって書くべきことを書かなくなる、言うべきことを言わなくなるからです。「報道の不自由」が強まれば、民主主義の根幹が揺らぎます。民主主義を守るためにも自主規制せず、言論・報道の自由を取り戻さなければなりません。
2016年8月26日
日本ジャーナリスト会議
沖縄・高江で取材中の琉球新報、沖縄タイムス記者を警察が拘束!「報道の自由」侵す暴挙も中央マスコミは一切無視
![abe_150904_top.jpg](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Flite-ra.com%2Fimages%2Fabe_150904_top.jpg)
自由民主党HPより
安倍政権が現在、強権的に進めている沖縄県の東村高江米軍北部訓練場ヘリパッド建設工事。連日、工事に抗議する住民らが必死の抵抗をつづけているが、先日20日、信じられないような事件が発生した。
なんと、市民による抗議活動を取材していた琉球新報と沖縄タイムスの記者2名が、警察によって強制的に拘束されたのだ。
この日は約50人の市民が工事のための砂利を積んだ車両の搬入を止めようと県道70号にある高江橋の上に座り込んでいたが、そこに約30人の機動隊が現れ、次々に市民を力づくで強制排除した。そのなかに記者もおり、社の腕章を見せて自分が記者であることを訴えたが、聞き入られることなく、〈背中を強く押されながらバスとバスの間に連れて行かれ、すでに拘束されていた市民ら15人と一緒に押し込められた〉(沖縄タイムス記事より)という。
しかも、沖縄タイムスによると、〈県警に「取材中である」ことを訴えると、一度は解放された〉のだが、解放されて約10分後には別の機動隊員が記者を再び拘束したのだ。
これは明確な取材活動の妨害であり、憲法に保障された報道の自由を奪う常軌を逸した行為だ。しかも、このように警察が力に任せて報道記者を拘束することは、私たちの知る権利も踏みにじっている。もはや沖縄は民主主義が守られない公権力の無法地帯であり、安倍政権による沖縄いじめはすでに、ここまで極まっているのである。
当然、琉球新報も沖縄タイムスも警察に対して抗議しており、23日には沖縄タイムスが石川達也編集局長名で抗議声明を発表。琉球新報も、21日付の記事で普久原均編集局長が以下のように述べている。
〈本紙記者は琉球新報の腕章を身に着け、住民の抗議行動を記録するための正当な取材をしていた。現場には県民に伝えるべきことがあった。警察の妨害によって、その手段が奪われたことは大問題だ。警察官が記者を強制的に排除し、行動を制限した行為は報道の自由を侵害するもので、強く抗議する〉
しかし、事件そのものもさることながら、驚愕すべき事態がその後に待っていた。警察が記者を拘束するという報道の自由が脅かすこの大事件に対し、大手メディアはこれを完全に無視したのだ。
この事件を報じた沖縄以外のメディアは、ブロック紙である東京新聞が23日付の「こちら特報部」が〈警察 報道の自由侵害〉というタイトルで大々的に報道。あとは地方紙の信濃毎日新聞や高知新聞が社説で事件を取り上げ、〈取材活動の妨害であり、見過ごすわけにいかない。(中略)経過を説明して責任の所在を明らかにするよう、政府に求める〉(信濃毎日新聞)などと政府の姿勢を糺した。
だが、その一方で大手メディアは 22日付で共同通信が短く報道したのみ。24日現在、読売や産経はいわずもがな、朝日や毎日までもが一行も記者拘束の事実を伝えていないのだ。
本来ならば、報道の自由を脅かす事件が起これば、保守もリベラルも関係なくペンで抗議を展開するべきだが、今回はそうした動きもなく、しかもリベラル寄りの朝日や毎日でさえ沈黙する。──これは一体、何を意味しているのか。
それは、“中央”のメディアがいかに沖縄を軽んじているという現実だ。いま、高江で起こっていることは、一地方の市民運動などではない。選挙によって再三示してきた「基地はいらない」という沖縄の民意に対し、時の政権が牙を剥き出しにし、ためらいもなく民主主義を徹底的に破壊しにかかるという、とんでもない暴走が繰り広げられているのである。
現に安倍政権は、約150人の住民しかいない村に全国から500人以上の機動隊を集結させ、米軍属による女性暴行殺人事件後の防犯パトロールとして派遣した防衛省の約70人の職員を高江の反対派市民の警備に就かせている。さらに抗議の現場では、昨日も70代の女性が押し倒され後頭部を打ち出血、救急車で搬送され、40代の男性は5〜6人の機動隊員に囲まれた挙げ句、公務執行妨害で逮捕された。他方、同じ日に安倍政権は参院選で落選した島尻安伊子前沖縄担当相を大臣補佐官に任命した。
公然と警察が暴力をふるい、不当な弾圧を続け、ついには報道の自由も認めない……。このように民主主義が奪われた“最前線”で何が起こっているのかを伝えないということは、結局、中央の大手メディアも政府と同じく「沖縄は我慢しろ」と強いている証左だろう。
昨年、菅義偉官房長官の質問の中で、時事通信社の記者がこんなことを言った。記者は、那覇空港第2滑走路建設事業の工期短縮に“協力しない”沖縄県議会を「国として見限っていいような気がする」「そんな連中はほっといてもいいと思う」と述べたのだ。
「そんな連中」「国として見限ればいい」。中央の大手メディアで胡座をかき、「公平中立」などと言いながら政権の顔色を伺う記者たちは、この時事通信社の記者と同じような気持ちで沖縄を捉えていたのではないか。だからこそ、報道の自由の危機にもっとも敏感に反応しなくてはいけない時に、ペンを握ろうとしない。それどころか政府と同調し沖縄いじめに加担する。そんなふうにしか思えない。
大手メディアのこうした態度もまた、この国がいかに民主主義の危機的状況にあるのかを伝えているのである。
(水井多賀子)
「リテラ」より転載
この国の報道・言論の自由が危機に瀕してかなり経つが、大方の国民の意識は隣国の言論弾圧には厳しい目を向けるくせに自国のことには寛容だ。
自分たちの国では報道の自由が保障されていると信じ込んでいるようだが、そんなのはまやかしだと、こういう記事を読むとわかる。
年金運用で株式市場への投資を強めた結果、運用損金額が10兆円を超えたと昨日一斉に報道されたが、これも参議院選挙前に発表すると自民党に不利だからと8月も末の発表となった。
しかしこれなどは自明な事だったのであり、参院選挙前にマスコミが追求していれば、選挙結果になにがしかの影響を与えただろう。
一時が万事、政権への批判に及び腰な報道が続き、その結果安倍政権の支持率が高止まりという、僕に言わせればふざけた結果が続いている。
大政翼賛会なんかこの国には不要だ。
スポーツ紙が少しは気を吐いているか
「安倍マリオ」演出、パラと合わせて約12億円!?
21日、リオ五輪の閉会式で「マリオ」で登場リオ五輪閉会式で2020年東京五輪の大会組織委員会が安倍晋三首相をサプライズ登場させた約8分間のアトラクションが話題を呼んだが、費用は9月のリオ・パラリンピックでも予定する演出と合わせ、約12億円となる見通しであることが26日、分かった。
ドラえもんなど日本が誇るアニメキャラや最新映像技術を駆使し約50人の日本人ダンサーが出演。組織委によるとリオまでの機材輸送費や人件費で予算が膨らんだという。ゲームキャラ「マリオ」を登場させる案は4月ごろまでに固まり、安倍首相のマリオ役は「極秘扱い」だった。組織委幹部は「実際にマリオの服を着てもらうのか、口ひげをつけるのかなど細部の演出にこだわった」。最終的に「首相の決断」(関係者)でマリオの服を着て登場した。
「日刊スポーツ」より転載
こんなものに12億円もかけるとは、最早正気とも思えない。
先日、北アルプスの鹿島槍ヶ岳(2889㍍)に登ってきた。
南峰と北峰、その間に優雅な吊り尾根が流れる日本を代表する双耳峰だ。
立山、剱岳、穂高連峰に槍ヶ岳と北アルプスの名山が360度の視界に展開していた。
左が南峰、右が北峰 手前尾根上に赤い屋根の冷池山荘
南峰から北峰への吊り尾根は、巨岩が積み重なった細い稜線を下ったりして
なかなか面白い所だった。
雲が尾根を越えて流れて行く
その冷池山荘からの日の出、雲海が拡がっていた
南峰への登山路
眼前に迫る岩の殿堂、剱岳
立山を背景に尾根上に建つ赤い屋根の種池山荘