こちらの記事。

連続でアメトピに選ばれまして。


 

前編

 後編

 

 

 コメントやメッセージを色々頂きました。
ありがとうございます。
それを読んで、
毎年帰省する背景を書いた方が良いかなと思いました。

後編にある私のセリフ。
「私だって、自分の実家で、母の手作りの料理を食べて、弟とゆっくり話して、
あなたがいつもしているように、
昔話して、ごろごろして、
子どもと遊んで、
そんな正月を過ごしたい。」
これは、実の所それほど思っていた訳ではなく、
夫に向かっての義姉妹への当てつけの意味が大きいです。
今までの記事を読まれた方は、
私が結構な腹黒なことはご存知かと。

私達は、結婚してから夫の故郷に住むまでの15年間、
私の実家から車で15分のところに住んでいました。
夫は、一人暮らしの母のことを気にしてくれていて、
結構な頻度で一緒に実家を訪れていました。
なので、月に1回くらいは、
母の料理を食べ、ごろごろは出来ていました。
家を出ていた弟とゆっくり話すことはあまりありませんでしたが。
その分、正月と盆は、遠く離れた夫の実家で過ごすのも仕方ないことだと思ってました。


そして、本題の
夫が帰省したいと思っていた理由。
両親に子供の成長を見せたい、はもちろんありますが、
義両親の希望が大きいのです。
なので、夫は帰省したい!
と言うよりも
親孝行しなければ、帰省しなければならないと思っていたと思います。

長男としての役割を常に求められてきた夫。
「あなたの家は、私たちが住んでるこの家よ」
の私の言葉と
「お前の本当の場所は、跡取りとしてのこの家だ」
と言う義両親。(もちろんここまで直接的な言い方をする訳ではありません)
夫はどう折り合いをつけてたのでしょう。
いえ、折り合いを付けられないからこそ呪いであり、
夫が義務のように、盆と正月に帰省していた理由だと思います。
初めて帰省した時に家にいた義妹が
「いらっしゃい!」
と出迎えると
表情を変えて
「いらっしゃい、じゃないから!お帰りだから!」
と言った義母。
帰省している時に訪ねてくる、夫も知らない知り合いに
「長男だ!大事な時は帰ってくるからな」と必ず紹介する義父。
 
普通の日ではなく、盆正月に跡取りが、家族共々家にちゃんと帰ってきている。
お寺への挨拶をし、分家に顔を出す。
その事実は、
今は仕事で他県にいるけれど、
必ず、長男はこの地元に、戻ってくるというアピールにもなります。
そのことは義両親が対外的に必要で、
とても求めていたものです。
県外者である私と結婚して、そのまま地元に帰らなくなることを
義両親はとても恐れていました。

私の地元で立地の良いところにマンションが建ち、
投資目的半分で購入を検討していました。
定年後に夫の地元に引っ越しすることは覚悟していたので
そうなっても、売るか賃貸か、私の帰省先に利用できるかと思い
考えていましたが、
義母の大反対にあい、やめました。 
 
夫にとっては、帰省は、そうせねばならないことなのです。
5年前に、夫の故郷のこの地に家族で移って来たことも、
親と敷地内別居を選んだことも。
長男である以上、夫に選択の余地はなかったと思います。
 
私の本音は
お正月は、自分の家で家族だけで過ごしたいと思っていました。
実の所、自分の実家よりも、私は自分の家が居心地がいい。
でも、我が家以外で過ごすなら、自分の実家で過ごしたい。
義実家は大変すぎる。
というのが本音です。

私の実家近くに住んでいた間、
夫は私の母を常に気遣い、
子どものお食い初めや初誕生日には、
必ず母を呼んでもてなしてくれていました。
ゴールデンウィークは、実家に必ず顔を出しました。
男兄弟がいなかったからか、
私の弟とゴルフに行ったり、釣りに行ったりと仲良くしてくれてました。
なので、年に2回の帰省は、
私にとっては、恩返し(夫への)の意味合いもありました。
でも、やはり帰省後の入院では、考えさせられるものがありました。
 
夫の意識としては、
夫も自分自身で気づいてないけれど
自分の親の希望に私をつき合わせているという感覚が
一番近かったのではないでしょうか。
 
 
夫にとって、義両親からの「跡取り」の言葉は呪いだと私は思っています。
敷地内別居を始めて、痛感します。
 
私が私たちの子どもにするべきことは、
この呪いを夫で終わらせることです。
長女には、高校生になる頃から、
義父母や義父姉からの
「養子を取れ」
「就職は地元で」
には
「返事だけしてスルーするように。
お母さんはそんなことちっとも望んでいない。
でも、その時が来るまで、反論してわざわざおじいちゃんやおばあちゃんを
やきもきさせることはない。
現実的になってきたら、お母さんが絶対守ってあげるから好きなようにしなさい。
お父さんと離婚してでも、あなたの好きな人と好きな場所で暮らせるようにしてあげるから。」
そう言ってます。
長女も心得えたもので、にこにこして跡取り発言を聞いていますが、
まったく響いてないのがほっとします。
毒舌の長女は
「お母さん、面白いね。今の時代、わけのわからない「家」のために
孫が自分の人生を決めるなんて、本気で思ってるなんて。

おじいちゃんもおばあちゃんも、あれがなければ、いい人なのにね。」

と言っていました。
 
 
私と夫はこの先、墓じまいも家じまいまでも考えています。
義父が時々取り出し誇らしげにみせる家系図。
14代当主の夫でそれは途絶えるはずです。
それを知らせずに義両親を見送ることが、
私の最大の義親孝行になるはずです。






 
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