めんどくさかったチップ制度 | パドックに魅せられて

パドックに魅せられて

競馬歴45年。
馬ほど美しい動物はいません。

韓国や中国にはなかったが、欧米のチップ制度には閉口した。ニューヨークに旅行したとき、レストランで昼食を摂った。カウンターに座り、黒人のバーテンダーが相手をしてくれた。食事を終えてレジに行った。するとレジの女性が下を向いて、柔らかく私に何か言っている。私は彼女の言っていることがわからなかった。私はノー天気に、ノープロブレム、ノープロブレムと応対した。するとその女性はキッと私を見て、ユーマスト ペィザチップスアットザットカウンターフォーヒム! 確か彼女はこう言った。この英語なら私にもわかった。私はカウンターに戻り、申し訳なさそうなその黒人バーテンダーにチップを払い、スゴスゴとその店を出た。

めんどくさいことこの上ない。何だよ、このチップ制度って。ツアーだと添乗員が全てやってくれるのだろうけど、私の旅行は全て自力のフリー旅行。

だけど、今思い起こすと、世話になった人なんかに、あのときチップを渡せばよかったなあ、と悔やんでいることもある。文化の違いと言えば文化の違い。日本なら、頭を下げて謝意を表すのだけど、欧米やベトナムなどのアジアにもこれはなかった。お辞儀文化の日本とチップ文化の欧米アジア。

もう外国に行くこともないだろうけど。