#実写化が残念だった作品 楢山節考。木下恵介監督と今村昌平監督で二度映画になっているが、両方失敗していると思う。深沢七郎さんのこの小説の魅力は、姥捨てというショッキングなストーリーにはない。この人が言いたかったのは、人はただ動いている、虫と同じ存在なのだ、ということ。そういう存在として、登場人物が動き、語る。そこにこの作家の魅力がある。姥捨て山はストーリーであり、テーマではない。そこを映画監督が誤解して演出を間違えてしまった。私はそう思う。