韓国に留学していた頃、同じ下宿にKYさんという学生さんがいた。彼女は清楚で感じのいい、きれいで魅力的な人だった。年がふた回り離れていたので無理だと思っていた。でもあるときから彼女は私を見るようになった。下宿のトイレの横に椅子があった。私がトイレに行くと彼女がいた。私が部屋から出てくるのを待っていたのかもしれない。だが私はそのままトイレに行ってしまった。出てきたときには彼女はいなかった。
街で偶然彼女と出会ったことがあった。私は勝手に「時間ないですよね。忙しいでしょ?」と言って、彼女をお茶に誘わなかった。
今から思うに、彼女は私の理想の人だったのだと悔やんでいる。