風呂CFの効果 | ヒートショックのない家を建てる

ヒートショックのない家を建てる

高齢の母のために考えた家を建てた経験を通して、注文住宅全般、特に換気関係について考えます。

 風呂CFというのは「緑の家」が提唱したお風呂の換気(乾燥)システムです。(CF:Circulate Fan)


 風呂の換気といえば風呂の湿った空気を排気するのが一般的ですが、排気と共に夏の屋外の湿った空気が屋内に流入することを問題視して、風呂の湿った空気を排気せずに屋内で循環して、湿度管理された屋内の空気と混合することにより風呂を乾かします。
 湿度コントロールされている高気密高断熱住宅向けに考えられた風呂換気システムです。


 風呂の絶対湿度のグラフを見ると、湿度が急激に下がっているのがわかります。

風呂CFの風量は430㎥/hで稼働時間は30分。その後は風呂の排気換気扇風量15㎥/hによる24時間換気で乾いていく。
 排気でなくても風呂が乾燥していくことがよくわかります。
 それに対して、リビングの絶対湿度は風呂CFが動き出すと急激に上昇しており、風呂の湿気が室内に拡散していることがわかります。

冬に使えば加湿効果が期待できる。
 この家のリビングは風呂から少し離れています。

 風呂 → 脱衣 → 寝室 → リビング
 それでもこれだけの影響がリビングに出ているので、風呂の湿気が家じゅうによく拡散されています。


 しかし、小屋裏に入ると影響はかなり少なくなっています。

 この家では各部屋の空気は小屋裏に排気される仕組みになっているので、小屋裏で各部屋の空気と混合されて、ここまで来ると風呂の湿気の影響はかなり少なくなります。


 湿気が緩和された、この小屋裏の空気が再び風呂に吹き込まれて、風呂を乾燥させてくれます。


 湿気を屋外に排気しなくても風呂を乾燥させることができる風呂CFが有効であることの証です。