小屋裏エアコン冷房はリターンが重要 | ヒートショックのない家を建てる

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高齢の母のために考えた家を建てた経験を通して、注文住宅全般、特に換気関係について考えます。

 小屋裏エアコン冷房は、小屋裏に設置したエアコンで冷気を作って、各部屋に冷気を供給する方式です。

 

 冷たい空気は下に向かう傾向があるので、天井に穴(出口)を開ければ小屋裏に溜まった冷気は自然に流れ出ると思いがちですが、ただ単に穴を開けただけでは冷気は流れ落ちません。

 

 ファンを付ければ多少は軽減されるかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。

 

 根本的に解決するには、「リターン」を付ける必要があります。

 空気の流れを考える時は、空気を送り出すことだけでなく、戻ってくることも考えることが重要です。

 小屋裏エアコン冷房の提唱者の松尾設計室のページにも「リターン」が明確に記されています。

 

 しかし、ただ「リターン」(の様なもの)を付けたからと言って解決されるわけではありません。

 これはリターンと呼んでいるだけで「リターン」ではありません。

 これでは出口と「リターン」の違いがありません。

 

 「リターン」を有効に働かせるには圧力差が必要です。

 圧力差を付ける方法はいろいろ考えられます。

 

 「リターン」をパイプなどで小屋裏の上の方に届ける方法です。

 これなら煙突の効果で多少の圧力差が付きそうですが、十分ではありません。

 

 積極的に圧力差を付ける方法としてすぐに思いつくのがファンを使う方法です。

 ファンをそれぞれの出口に付ければ冷気の供給が出来ますが、ファンの数が多くなる事とファンの騒音がデメリットです。

 

 出口は居室に付けるのでファンの騒音が問題になりますが、出口にファンを付けなくても「リターン」にファンを付けても効果はあるので、リターンを廊下や階段などの騒音があまり問題にならない場所に付ければ、居室の騒音は軽減できます。

 

 以前書いた「小屋裏エアコン冷房が難しいわけ」という記事のアクセス数が多いのですが、先日、「小屋裏エアコン」というワードでググってみると、私の記事が3番目に表示されるのを知りました。

 タイトルの「~わけ」というタイトルが理由だと思っていたのですが、それだけでもないのかなと思いました。

 

 1番目に表示されるのは、もちろん小屋裏エアコン冷房の提唱者である松尾設計室のページです。

 2番目はアメブロでも有名なフェッピーさんの記事です。

 その次に表示されるのは光栄なことです。

 

 この2つのページは実際の施工経験をもとに書かれているので説得力があります。

 それに比べて、私の記事は実際の施工経験ではなく推測なので、少し恐縮してしまいます。