久しぶりに、高知生協病院のたからものをご紹介します。
これは、夏の高校生体験で、高校生に紹介した内容です。
日頃の看護で、私たちが大切にしているもの。
小さな出来事だけど、大きな喜び!
決して自慢話ではないってことを、最初におことわりしておきますね。(≡^∇^≡)
では、「キラッと輝くたからもの」その①
「2年ぶりに口から食べた」
~本人・ご家族・スタッフ全員のよろこび~
藤田さん(仮名)は、2年前に心臓の手術の為に入院してから
そのまま寝たきりになり、
鼻からの経管栄養、気管切開をして人工呼吸器を装着した状態で
高知生協病院に転院してきた患者さんです。
さっそくリハビリの開始です。
まずは、ベッドの横に座る練習からです。
座っていても、血圧・体温・脈拍や呼吸数に変動がなく、
20分間保持でき、
手指や四肢の運動をしながら
30~40分過ごしていました。
気管切開をしていますが、
口をパクパクして、意志を伝えようとしてくれますので、
読み取ったり手のひらに指で書いたりして
意志疎通ができていました。
担当の理学療法士は、
リハビリをしながら「食べられるようになったらいいですね。」と
藤田さんを励ましていました。
そんなある日
藤田さんが、いつものようにお口をパクパクさせるので
聞き取ってみると
「口から何か食べたい。」
と、おっしゃっています。
ご自分ではっきりと希望を伝えてくれているのです★
藤田さんは、唾液も呑み込めていて
むせることもありませんでしたから、
さっそく
「ゼリーからTryできないか?」と看護師に相談しました。
すぐに看護師が主治医に相談して
「やってみよう!」
ということになりました。
なにしろ2年間、口から食べていません。
しかし、藤田さんの呑み込みに問題がない、と判断し、
転院して20数日後、
遂にゼリー食開始となりました★
スタッフは、1回目は「介助で2~3口食べられればいいかな~。」と
思っていましたが、
藤田さんは、ベッドに座って食べる事を希望して
自分でスプーンを持ってパクパク食べ始めました。
その姿はまるで幼い子が好物を目の前にして
かぶりつこうとしているようにも見え、
藤田さんのうれしい気持ちが
ヒシヒシと伝わってきました。
おどろきのスタッフに
「おいしい!」
と笑顔を向け
途中むせることもなく、
全量を食べ切りました★
2年ぶりの食事ができたことは、本人の喜びはもちろん、
スタッフ全員の喜びでもあり、みんなで大喜びしました ヘ(゚∀゚*)ノ
この写真を見て、ご家族も本当に喜んでくれました★
一週間後、胆のう炎を発症し、
残念ながら食事中止になってしまいましたが、
藤田さんは「またゼリーが食べたい」と
治療とリハビリに励んでいます。
看護師が藤田さんに
「あの時は本当にうれしかったね。
私ら~も、すごjくうれしかったよ!」
というと、
顔をくしゃくしゃにして、涙を流しました。
「藤田さん! また食べろうね!」
とまわりの看護師たちも声をかけます。
藤田さんは、くしゃくしゃの涙顔で何度も何度も頷いていました。
「口から食べる」ということは「生きる力」
患者さんが「~がしたい」と、あきらめていた事を
希望として病棟スタッフに言えたこと。
そんな環境があり、
関係づくりができていたこと。
スタッフが常に患者さんに寄り添って
一番身近にいるからこそ
患者さんの大きな喜びが実現でき、
いっしょに喜び合えたと思います。
★患者さんの「生きる力」を支えるチーム医療がここにあります★