今回の鹿児島旅行のもうひとつの目的は「上野原縄文の森」を再訪すること。

 

<上野原縄文の森案内図>

 

前回雨で半分しか見学できなかったのがどうにも心残りで・・・(前回の記事はこちら→

半年を経て再び訪ねた縄文の森は

 

<前回訪ねたときの上野原縄文の森(5月18日撮影)>

 

すっかり秋めいていました。

 

<秋色の上野原縄文の森>

 

まずは「縄文の森展示館」にある展望台へ。

 

<縄文の森展示館>

 

前回展望が全くきかなかったので今度こそリベンジだ!と意気込んでいたのですが、

 

<展望台からの眺望>

 

あれ?火山灰の影響かな?(翌朝車のフロントガラスが灰でザラッザラでした。) この方角に霧島連山が見えるはずなんだけど、大気が霞んでぼんやりとしか見えない・・・汗えびのPAではきれいに見えていたのにな、残念。^^;

 

一応展望が確認できたところで、「落葉広葉樹の森」を通って復元集落へ。せっかくなので秋の縄文の風景を見ておこうと思ったのです。あの瑞々しい新緑に覆われていた森は、

 

<落葉広葉樹の森(5月18日撮影)>

 

眩しい黄金色の森へと変化していました。

 

<落葉広葉樹の森>

 

あまりの美しさについ踏み入ると、足元でカサコソと落ち葉が音をたてました。「この落ち葉がやがて豊かな土壌となりさらなる実りをもたらすのだな。」 縄文人の暮らしがいかに自然の理にかなったものだったか・・・ わたしもいい加減消費するだけの生活を改めねばと、ひとり反省しました。

 

<落葉広葉樹の森から見た復元集落>

 

さて、前回の見学はここ、復元集落まででした。

 

<復元された竪穴住居>

 

今回はこの先にある「遺跡保存館」、そして道路の向かい側「祭りの広場」に行きます。

 

<歩道脇に落ちてたカシワの葉っぱ>

 

上野原遺跡は2条の道跡に沿う52軒の住居群と39基の集石遺構、16基の連穴土坑(いずれも調理施設)から成る定住化初期の様相を示す大集落跡で、日本列島の縄文時代開始期の重要な遺跡として国指定史跡とされています。そのエリアの一部を、発見された当初のまま保存展示しているのが「遺跡保存館」です。ここ、見たかったんだ~。爆  笑

 

<遺跡保存館>

 

ワクワクしながら中に入ってみると―

 

<遺跡保存館内部>

 

うわーっ、すごい!こういう状態で見つかったんだ~!びっくり 前回展示館のジオラマで見た連穴土坑(燻製調理施設)が生で見られて感激!アップ

ちなみに四角い穴が住居跡、石が積んであるのが集石遺構(石蒸し調理施設)、丸い穴が土坑(貯蔵庫もしくは墓)だそうです。黄色く見えるのは軽石とのことで、改めて上野原の民が火山と共にあったことを思いました。

 

国指定史跡を大胆に横切り、

 

<大集落があった跡地(国指定史跡)>

 

紅葉に彩られた遊歩道を進んで

 

<遊歩道>

 

「祭りの広場」へ。

 

<祭りの広場>

 

前回展示館で見た2つの壺形土器がこの辺りで見つかったとのことで、

 

<上野原を象徴する2つの壺形土器(5月18日撮影)>

 

その場所を指し示すようなものがあればと思い来てみたのですが、わかりませんでした。

 

他に何か見所はないかと辺りを見ると、南側に小高い丘が見えました。展示館でいただいたパンフで確認すると「展望の丘」とあります。「もしかしたら縄文の森が見渡せるかも・・・」 古代池へと注ぐ小さな川を渡り、

 

<水生植物に囲まれた古代池(古代ハスが咲くらしい)>

 

<池へとそそぐ小川>

 

らせん状に伸びる歩道を登って丘の上に。

 

<展望の丘>

 

うーん、爽快!爆  笑

これで視界が良ければねぇ・・・

 

<「展望の丘」から見た桜島(うきゃー、またもや逆光あせる)>

 

ここまで随分楽しませていただきましたが、使ったお金はなんと0円。上野原縄文の森では展示館内の展示室以外、屋外施設も含め全て無料なんです。(駐車場も無料) 敷地内にはアスレチックもあり、レジャーとして十分遊べるスポットだと思います。

 

<アスレチック>

 

やり残したこと全部やれたし、これで安心して年が越せる♪照れ ←大掃除は?

最後に鹿児島県立埋蔵文化財センターを外から見学しました。

 

<鹿児島県立埋蔵文化財センター>

 

こちらは出土品の研究や調査が行われる施設で、平日は作業の様子を見学できるとか。残念ながらこの日は土曜日のためお休みでしたが、入口にこんなパネルが展示されていて、

 

<発掘調査の流れを示したパネル>

 

発掘調査がどのように行われるのか知ることができました。それはもう、わたしからすれば気の遠くなるような細かで緻密な作業でして・・・ 地下には発掘調査に使うと思われるたくさんのネコ車(一輪車)が整然と並んでいます。

 

<整然と並べられたネコ車>

 

こうしてたくさんの手間をかけて、歴史は紐解かれていくのだなぁと思いました。

 

埋蔵文化財センターから橋を渡って、元の展示館前駐車場に。

 

<埋蔵文化財センターと展示館をつなぐ橋>

 

歴史ロマンに触れたうえ紅葉狩りまで楽しんで、大満足の上野原縄文の森再訪でした♪

 

<上野原縄文の森の紅葉>

 

・上野原縄文の森:鹿児島県霧島市国分上野原縄文の森1-1 HP