知っていて欲しいこと〜大会について〜 | 陸上競技クラブ オホーツクAC/キッズ監督 金子航太のブログ

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走幅跳が専門のアスリート「金子航太」が,毎日のいろいろ「ん?」って思ったことを,コーチの視点とアスリートの視点から綴ります.

知っていて欲しいことを伝える.

当たり前にあることは当たり前ではなくて,それを当たり前にするために動く人たちがいて成り立っているのです.

何事でも同じ.朝ごはんだって当たり前に食べたり,たまに残したりもしたりしているとは思うけれども,それは自動的にでてくるものではなくて,誰かが料理をしてくれているのです.

 

みんなにとっての当たり前の朝ごはんも当たり前にするために誰かがつくっている.

それは陸上競技の大会でも一緒.

大会は申し込みをして,そしたら出場ができる.

それがみんなの当たり前.でもその当たり前も朝ごはんと同じで誰かがつくてくれているのです.

 

今回はその話を子ども達に伝えました.

①大会日程を決める

②大会担当者が要綱の作成をする

③要綱のチェックをしてもらう

④オホーツク陸上競技協会のホームページに掲載する

⑤大会担当者は参加料を受け取り間違いがないのか確認をする

⑥大会担当者はプログラム編成の段取りをして審判免許有りの指導者数名にお願いをする

⑦プログラム編成で審判一覧と競技日程と出場者の漏れがないかを確認

⑧審判数から当日の昼食の弁当数を計算して手配をする

⑨プログラムを全て印刷してまとめる(各チーム1部と審判一人につき1部)

⑩前日準備(テント設営やフィールド種目のラインの準備など)

こういった過程を経て当日を迎えていきます.

 

たった一つの大会をするためにこれだけの過程があるのです.

もちろん,ここに書かれたこと以外にもたくさんあります.

今はパソコンが普及されているので,かなり楽にはなってきています.

昔のプログラムは手書きです.

どれだけ指導者の方々や審判の方々の思いがつまって,大会というものがあるのかは良くわかるかと思います.

「たくさんの方々が動いて成り立ったっている当たり前」をしっかりと知って,感謝をして,戦える.

そういうアスリートになってもらいたいです.

 

・・・というわけで,ちょっと体験.

⑨プログラムを全て印刷してまとめる(各チーム1部と審判一人につき1部)

この作業をやってもらいました.

こういったプログラムづくりや大会のつくりかたは私自身も指導者になり,大会を担当するようになって,初めてわかりました.

頭ではうっすらわかってはいたのですが,それはわかったふりで,実際の大変さはやってみて初めて知ることができたのです.

大変さを知って,その上で大会に出場をするようになってからは今までとは違って,より1回の出場に対するやる気も集中力も向上しました.感謝の気持ちを持つことは,相手に対しても自分に対しても良い効果があるのです.

 

大変な作業だけれども真剣に頑張ってつくりました.

大変さを知った後だからか,慎重になりすぎてて,見ていて面白かったです.

陸上競技クラブは部活動ではありません.

 

「部活動じゃないから人間的な教育などはしていないんでしょ?」とか「部活動じゃないから礼儀ができていない」という言葉をよく指導者間の話題に上がってきます.それは全く間違った情報です.

他のクラブは知りませんが,オホーツクキッズでは競技力を高めるために大切なのは第一に「人間力」です.

その次に「身体能力」そして最後に「技術」.

 

技術や動きや記録などでは金子は子ども達を叱りません.

だって,みんな頑張ってる.

金子が叱るのは人間として間違った行動をした時のみ.

そこに関しては文字通りに思いっきり叱り思いっきり怒ります.

 

部j活動ではないからこそ,陸上競技クラブだからこそ,子ども達のために遠回りをせずに思いっきりぶつかれるのです.

全員が陸上競技を求めてくれているので.

 

その人間力を高める一環でプログラムづくりをしてもらいました.

みんな,お疲れ様〜.