春シーズンの競技者としての振り返り(競技者として) | 陸上競技クラブ オホーツクAC/キッズ監督 金子航太のブログ

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走幅跳が専門のアスリート「金子航太」が,毎日のいろいろ「ん?」って思ったことを,コーチの視点とアスリートの視点から綴ります.

26回目のシーズン.

36歳の年のシーズンがスタートをしました.

春シーズンの競技者としての振り返りと反省をまとめます.

 

2024年シーズンも2023年シーズン始めに発症をした「右臀部の違和感」は継続的に続いている状況で,加速局面で「全力で地面を押す」ことで痛みがでることと,最大疾走局面では「脚の回転数を高める」ことで痛みがでる状況です.(要するに100%で走れないということ)ストレッチなどを1時間ほどおこなってからウォーミングアップをすれば多少は痛みを抑えられることがわかったので,2023年のように試合を回避するのではなく,出場をしながら動きをつくっていくという形にシフト.

 

恥ずかしい記録を出すのは競技者としては屈辱ですが,試合に出ないアスリートはアスリートではないのでそちらの方が屈辱と,悩みながらも前に進むことがアスリートのあるべき姿であると考えて,試合に出場をしながら自分を変えていきます.

 

春シーズンは例年通りの釧路とオホーツクでの3週連続の4連戦.

老化の始まった身体にはなかなか過酷な日程ではありますが,練習時間(特に走る練習時間)をつくることが難しい社会人アスリートにとっては連戦は「質の高い走練習」のおこなえる貴重な期間です.

 

夏のシーズンに向けての鍛錬をするという気持ちで挑戦をした3週間になりました.

4つの試合を振り返っていきます.

 

第36回釧路記録会

100m 11"47 追風参考

シーズン初戦.

臀部の違和感がかなり強かったのでストレッチを念入りにおこなう.

大臀筋のストレッチと大腿部をフォームローラーで入念に筋膜リリース.

臀部外側を伸ばした状態で股関節の伸展・屈曲動作をおこなうと「股関節の動きがスムーズになる」ことが判明.

それによって,足を前に振り出した際に脚の異常な外旋が抑えられて,接地が安定することに気づく.それによってアキレス腱ん痛みがなくなった.

 

レースは脚の回転数を高めるトレーニングをおこなえていないこと,最高速度の局面で臀部に痛みがでるためレース後半で失速して取り残される形になった.現状を把握できたことが一番の収穫.

 

オホーツク記録会第1戦

100m 11"48

教え子の安井一晴とのレースということでいつも以上に気合いが入る.

前回のレースで得た経験の「股関節の動きをスムーズにする」動作と筋膜リリースを入れる.

大腿前面(特に股関節伸展時)に張りを感じたので,ランジの姿勢で後ろ足の股関節周囲の筋群を伸ばすストレッチを多めにいれる.(この姿勢で股関節屈曲動作をおこなうと脚を前に持ってくる際の筋群がほどよく伸びて脚が軽くなる感覚がある)

 

レースは前日にレースをしたことが影響か,全体的に「力が入る」ようになった.痛みはあるがなんとか脚を回転させられる感覚があったことは記録以上に収穫になった.記録も前日の追風参考と同じタイムを公認記録で出すことができた.

 

オホーツク陸上競技選手権

走幅跳 6m78 追風参考

教え子たちと走幅跳でオホーツクチャンピオンの座を競った.

この地域でもトップの競技力になってきているので簡単には勝たせてくれないのでワクワクしながらウォーミングアップをおこなった.臀部の影響で脚の回転数が高まらないことは100m以上に走幅跳では記録への影響がでかい.踏切までスピードを徐々に高めることができないことと,跳躍選手にとって重要な助走時に地面を踏む感覚をつくりながら踏切板へ向かうことができない.

 

予想通りに地面を踏めない影響で助走と踏切動作が別物になってしまった.

試合の中で,この部分を修正するのは無理と判断して,助走を合わせることだけに意識をシフト.

4本目を捨てて,今の状態での助走合わせをして5本目に勝負をかける.

6m78で優勝.記録はだめだめだったけれども,走幅跳競技者としての戦略面では理想通りの展開ができたので良し!

 

オホーツク記録会第2戦

100m 11"44 シーズンベスト

オホーツク陸上競技選手権から全身の筋肉痛.

水曜日のウエイトトレーニングでのパワークリーン90kg5回3setの影響もあるかもです.

特に踏切脚の内転筋・ハムストリングスの張りや違和感が凄まじい.

肉離れ?を疑うほどの痛みが続いていました・・・が,その状態で木曜日に刺激入れのダッシュをおこなうと想像以上に地面を踏めて驚き.久しぶりに臀部の違和感がありながらも踏む感覚が戻ってきました.

 

レースでは前半も思った以上に跳び出すことができて,後半も失速を抑えることができました.

まだ回転数は上がらないものの,2024年シーズン100m11"20あたりで走っているスプリンターと0.02秒差のタイム.

収穫大のレースになりました.

 

もしかすると臀部の違和感はスプリンター活動を始めてから「臀部の強化」に重点をおいてきた影響で「ハムストリングス」を始めとした「臀部よりも末端の筋肉群」の強化や臀部との末端のつながりをつくるトレーニング量が減ったことが原因なのかと・・・.

 

4連戦で自分の身体への夏シーズンに向けての課題(試したいこと)が明確になりました.

①股関節周囲のストレッチ

②ハムストリングス・内転筋のトレーニング

③パワークリーン5RM3setの毎週実施

 

これらをベースに走練習などをいれていこうと思います.

100m自己ベスト,走幅跳7mの可能性はあると思っています.

自分にワクワクする感覚は1年ぶり,陸上競技を楽しみたいと思います.