8月22日〜25日にかけて愛媛県松山市にておこなわれた「全日本中学校陸上競技選手権大会」が終了をしました.日本の中学生で1番を決める大会.日本の中学生の最高の試合です.
この大会に出場をするためには「参加標準記録」の突破.
それも全日本中学校通信陸上競技大会,北海道中学校陸上競技大会,この2つの大会で記録をださなければいけません.
もちろん,公認記録のみが対象なので,追風参考は含まれない.向かい風の条件の中でもなにも考慮はされない.
そういった厳しい条件を突破した中学生のみに参加の資格があるのです.
私自身の中にあるのですが,「全日本中学校陸上競技選手権大会に出場」をすることのできた競技者は高校・大学に進学をしてから必ず日本のトップクラスまで到達をする.
私自身の競技者としての経験からと,競技者として出会った仲間たち,指導者として見てきた教え子たちを見てきての考えです.
今回,オホーツクキッズからは7名と過去最大の人数を全国の舞台に送り出すことができました.
顧問の先生方のサポート,保護者の方々のサポートのおかげです.
競技では嬉しい思いをした者もいれば,悔しい思いをした者もいました.
ほとんどが悔しい思いをしました.悔しい思いをさせてしまいました.
指導者の力不足です.ごめんな.もっと良い指導ができるようにまだまだまだ学びます.
でも,悔しい思いをしたメンバー全員に言えることは,この大舞台で出場をするためだけにきたのではなく「戦う」という意志が全員にあったこと,それが本当に誇らしい.北海道のど田舎の北見市の小さな陸上競技場で鬼ごっこをしながら走り回って,徐々に陸上競技の魅力に取りつかれていった.その過程を保護者の方と一緒に見てきたからこそ,みんなの成長は痛いほどわかるし,伝わってくる.
みんながみんな,「戦い」に来てくれました.
その姿勢を,その気持ちを絶対に忘れないこと.
全国は参加をする場所じゃない.戦う場所なんだ.
全国に跳ね返されたメンバーが多数.
でも跳ね返されるってことはしっかりとぶつかりにいった証拠.
本当によく頑張った.
全員,自慢の教え子です.
みんな,お疲れ様.
また頑張ろう!!
競技を全て終わって,大会全体の最終日.
チームとしてはここまで自己ベストなし,入賞なしと全国の壁に跳ね返されていましたが,最後の最後で今の中学3年生世代のキャプテンの石田晴大が走幅跳で自己ベスト6m70を跳び,第4位入賞!
誰もが認める努力の人.
コツコツと積み上げて,派手さはないものの,少しずつ少しずつ成長をしてきました.
北海道中学校陸上競技選手権大会では仲間達が「ありえない」活躍をしている中,優勝をしなければいけない状況でまさかの決勝でベスト8に入ることができずに入賞すらできませんでした.
私自身も今シーズン最大の失敗は晴大の北海道中学校陸上競技大会.
自分自身のコーチング力のなさを痛感しました.
晴大おめでとう!
オホーツクキッズとしても発足9年目にして,初の全国入賞を果たすことができました.
オホーツクとしても走幅跳では全日本中学校陸上競技選手権大会では史上初の快挙です.
チーム初の全国入賞が走幅跳なんて・・・言葉じゃあらわせられないほどの幸せです.
ベスト8を決めた6m57.
決勝の3本,コーチングエリアに立たせてくれたこと.
自己ベスト更新をした6m70.
一生忘れられない幸せな時間でした.
ありがとう.
全日本中学校陸上競技選手権大会での日本一は後輩の鎌田亜津煌に託します.
亜津煌,先輩の背中を追って強くなれ!
日本一になれる素材,日本一になれる気持ち,どっちも持っている.
一緒に頑張ろう!
表彰式を終えて.
賞状を持ってきてくれました.
本当に嬉しい時ってこういう顔になるんですね.
全員の結果を以下に掲載します.
【全日本中学校陸上競技選手権大会】
石田晴大
走幅跳 6m70 自己ベスト 第4位
※オホーツクキッズ歴代最高記録
大雨と雷の影響でウォーミングアップをして,会場に入ってから急遽競技中断.
40分以上もベンチに座り待たされました.そういった過酷な状況下でも「自分の走幅跳」に集中をして取り組めたことが今回の結果につながったのだと思います.相変わらずファールは多いのですが,助走の安定性をはかるために取り組んでいる影響で助走の誤差が80cmほどだったのが,30cmほどにまとまってきました.
ファールでは6m80以上の跳びと,最終跳躍の6m70も向かい風のなかでの跳躍なので,持っている力は7mジャンパー級.
U16で日本一を狙ってもらいます.北見市に戻って,調子に乗らずにコツコツと地道に積み上げていこう.
強くなってきても取り組む姿勢は変わらない.変わらずに頑張っていこう.
入賞,おめでとう!
相馬可夏子
四種競技 2550点 第13位
(14"77-1m37-10m36-27"83)
本気で全国入賞を狙った2日間と4種目.
結果だけを見ると,今シーズンで最も悔しい結果に終わってしまいました.
慣れない土地での試合に向けての準備,使える道具なども制限された中でのウォーミングアップ.
思うように自由にできない難しさを味わったことと思います.
文字通りに全国の壁に思いっきり跳ね返されました.
本気でぶつかったからこそ,力が足りずに跳ね返された.
だったら次はさらに力をつけて,その壁を思いっきりぶち壊してやればいい.
やらなきゃいけないことはいつもシンプルに「目の前のことに全力で取り組む」のみ.
可夏子はもとから強かったアスリートじゃない.
何回も失敗して,何回もチャレンジをして,少しずつ強くなってきた.これからもその繰り返し.
結果は入賞ができず目標には到達できなかったけれども,試合の中でも動きを試すことができたり,新たな動きに取り組めたりと試合の合間にたくさんの成長をすることができた.
高校での七種競技では日本一を目指そう.
全国の表彰台からの景色を見せてあげたい.頑張ろう!
まずは来週の北海道ジュニアを頑張るか!
井田悠仁
110mH 予選15"19
愛媛県入りして,調整練習を重ねていくたびに動きにキレが増していきました.
大きな舞台になればなるほど,動きが良くなっていくのは悠仁のアスリートとしての大きな武器です.
決勝に行くために,自己ベストを大きく更新するために「1台目の攻め」を昨年の怪我以来初めての指示を出しました.
怖がることなく,試合前ウォーミングアップで攻め抜くことができました.
一つトラウマを乗り越えた.
試合は他の選手との接触もあり,動きが崩れてしまいましたが,大きな収穫の得た試合になりました.
試合後の「惨敗でした!」と叫ぶ姿は最高でした.男とは負けを素直に認めるからこそ強くなるもんだ.
惨敗したらまた強くなる.でも惨敗ってちょっと違う.惨敗の「惨」はみじめ,かわいそうの意味.
まったく惨めじゃない.攻め抜いた結果の負けだから見てて気持ち良かった!この負けを次に活かしていこう!オホーツクキッズ最強のハードラーとして北海道ジュニアでU16陸上競技大会の切符を勝ち取って,また愛媛県に戻ってこよう!
西迫知希
棒高跳 3m90 第17位
愛媛県入りをしてから中学生のトップアスリートたちの動きを見て,ぐんぐんと成長.
助走の動きと勢いが一気に変わりました.前日練習では4m50に脚がかかるまでにきれいな跳びをすることができました.試合は身体が流れてしまい,うまく頂点が合わなく,4m00を跳ぶことはできませんでしたが,入賞ラインは4m10だったので自己ベストを出せば表彰台に届くことを確信したことと思います.
泥臭くコツコツと積み上げていく競技スタイルが知希.
誰よりも補強運動をおこなっていたと思います.試合後も次の日から練習を開始,今は吉田祐輔コーチ(棒高跳 PB:4m80)とともに香川県でおこなわれる棒高跳合宿に参加をしてきます.
さらなるレベルアップのために15F(フィート)のポールに挑戦をしてもらいます.
北海道ジュニアに向けて頑張ろう!!目指せ4m10!!!
田辺采子
砲丸投 11m86 第28位
ランキング8位.全国入賞に最も近い位置にいました.
サブグラウンドの練習投擲でも練習ベストに近い素晴らしい投げを見せてくれました.
それでも全国の壁は厚く,いつもの動きを本番の舞台ではさせてくれない.
大雨のハプニングもあり,競技は一度40分以上の中断,様々なハプニングの中で戦いました.
結果としては自己ベストに大きく及ばない11m台の投擲.
でも,入賞ラインは自己ベストを大きく下回る12m70台.
力を出し切れれば全国でも戦える実感を数字だけではなく,実際の舞台で感じることができたと思います.
試合後はケロッとしていましたが,悔しい気持ちは溢れんばかりだったと思います.
采子は一度経験をすれば,次は必ずいつも以上のパフォーマンスのできる学習能力の高いアスリート.
過去にも通信陸上での全国を狙ったけれども緊張をして失敗・・・からの北海道中学での大投擲.
経験をすれば次は必ず大丈夫なのが采子の強さ.U16陸上競技大会での大投擲に期待です!
全国の大舞台でいつもの力を発揮するための階段を確実に登っていこう!
・・・と言ってもやることは変わらずに地道な日々のトレーニング.
フィジカルトレーニングを頑張っていこう!
工藤龍祈
砲丸投 12m31 第40位
中学2年生,初の全国の舞台.
脇腹とハムストリングスに痛みがある状態での試合でした.
痛みがあっても「大丈夫です」とポツリとつぶやき,試合に向かう姿は格好良い.
立派なアスリートになりました.
ファールながら自己ベスト付近の記録を投げていましたが,結果としては自己ベストから大きく下回る12m台.投擲後に痛みのある脇腹を押さえながらの歩く姿はそれまで必死に痛みを我慢していたのを物語っています.よく頑張った.大舞台で堂々と戦いきった姿は立派でした.
来年,日本一を狙いましょう.絶対に日本一になれる!
鎌田亜津煌
走幅跳 NM
悔しい3本ファール.
攻めに攻め抜いた上での失敗でした.
距離は全て入賞ラインの6m50以上は跳べているからこそ,悔しい全国デビュー戦になりました.
愛媛県に入ってからも,常に楽しそうに動きづくりと調整をする姿から将来の大物アスリートになることを確信しました.
今回の失敗は来年の意味のあるものにする.
欲しいものは日本一のみ.
日本一,将来の世界へつなげていくための今回の失敗だと思ってます.
亜津煌,来年は日本一になろう.
全員が全力で頑張った全日本中学校陸上競技選手権大会.
長かった6泊7日のサポートも終了.
明日,北見市に帰ります.